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営業学って?Vol. 002

皆さま、こんばんは。

今日は営業についての2回目です。私は研究者出身の技術営業で、もうこの仕事を始めてから7、8年が経ちました。営業成績が好調な時は何も考えないのですが、思うように成績が伸びないときなどに、「営業とはそもそも何なのか?自分の営業の仕方に問題はないのだろうか?」などと疑問に思ったり不安に感じたりすることがあります。そのようなとき、研究者時代の私であれば、専門書や論文を読み直すことで、基本に帰ることができました。拠り所があったのです。しかし、今の技術営業では、拠り所とするものがない。そうだ、だったら自分で営業を学問的に体系化できないものか、と思ったわけです。

しかし、営業のようなありふれた職業に対して、今まで誰も学問的な体系化をしてこなかったとは考えにくい。まずは先人達の試みや先人達が得た知見を学ぶことが先決だと考え、営業に関する教科書のようなものがあるのか?と思い調べていたらこの本『MBAクラスの営業の教科書』を見つけたのでした。

1回目はまえがきを読み、いくつか私が重要だなと思ったセンテンスを紹介しました(下記のリンクを参照)。


その後、1章から読み始め今は2章の途中を読んでいます。

1章の『今、何が変わっているのか(時代背景と未来展望)』は、日本経済の成長が停滞しているこの20年に焦点を当て、日本企業の問題点について複数の側面から書かれています。この部分に関しては、営業とどう結びついているのかピンと来なかったし、そのような問題意識を私自身ある程度は持っていたので、さほどインパクトはありませんでした。

しかし、2章の『これまでの営業と新しい営業』を読み始めた途端、幾つも「おお、なるほど」と思えるセンテンスに遭遇します。それは私が営業についての知識をろくに持っていないからなのかも知れませんが。

まず、2章は「営業」という言葉を再定義するところから始まります。著者曰く、営業とは業を営むことだから、ビジネス全体を指す言葉であると。一般には営業=セールス(販売)と考えがちであるが、セールス(販売)とは営業の一部である。そして本書は営業をビジネス全体と捉えて、セールス(販売)にも役に立つ教科書となっていると述べられています。

次に、「セールス(販売)ではどんな能力が差を分けるか?」と問いかけてきます。
一般的には商品の知識であったり交渉能力と思われるかも知れませんが、著者はズバリ「買い手が欲しがるものを1番早く目の前に持ってくる能力」であると述べています。

その後、期待値調整技術について説明があり、販売の極意を述べます。このあたりは目から鱗が落ちました。

次のキーワードは「共感」です。
外販のセールスがお客様を訪れ販売活動のための会話をするわけですが、その際に「なぜ自分がここにいるのか、そして自分が相手の役に立つこと」を最初の1〜2分で相手に理解してもらうことが重要で、そのために『「自分が市場で実現したいこと」、「こちらの思い」を相手にできるだけ共感を持ってもらえるような話した方で、最短時間で伝えること』が必要と言います。

そして、共感を持ってもらうためには事前の調査や準備が必要で、お客様が当社と付き合おうと思う理由を推測し、それをストーリー化して思いを話すことが重要であると述べられています。

まだまだ2章は続きますが、今日はここまでです。今のところ、この本は実に面白そうです。
では、皆さま、お付き合いありがとうございました。

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