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復讐を誓った田舎の女剣士の末路

300年ほど前のこと、江戸幕府が始まってから戦が無くなり、武士が怠けるようになり剣術の腕が廃っていた。中には一度も真剣を振ったことがない武士までいる有様。そんな時代に田舎に1人、懸命に剣術の稽古に励んでいる菜々美という女剣士がいた。 菜々美は血の滲む努力の結果、北辰一刀流や天然理心流など、有名な道場生にも引けを取らないと言われるほどの腕前になっていた。菜々美がそこまで剣術の腕を磨いた理由…それはこの村に10年前にやってきた山賊集団に両親を殺された。しかし、この村には戦える実力を持った人間がおらず殺されても物を奪われてもそれを受け入れることしか出来なかった。だから、自分が力をつけることで今度また悪い奴らがやってきても村を守りたいと思ったのだ。 そんなある日、また山賊集団が村にやってきた。菜々美がその努力の成果を発揮する時が来たのだ。
「この村にある食糧、金目のもの全部よこせぇ!!命令を聞かない奴は1人残らず殺す!」
そう言って刀を振り回す男達。それを見ていた村人達は恐怖で動けなくなっていた。
「みんな下がって!ここは私が食い止める!!」

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