流産-流産して学んだ優しさ-
流産は誰もが望まない出産。
失った命は何よりも尊く、重い。
流産を通して、学んだことや得たものも確かにある…だけど我が子の命と天秤にかけられるものは一切ない。そう断言できる。どう考えても、視点を変えても、失ったものの方がはるかに大きい。
ただ…それじゃあ我が子の命が報われないと言うのなら…我が子の命があったから得たものを挙げろと言うのなら…
我が子がこんなにも愛おしいということを知った。
周りの温かさに改めて気付かされた。
もしかしたら…と言葉を気をつけたり、流産の可能性を考えた配慮が出来るようになった。
自分で言うのも何だけど…
私は糸を産んで、失って…
優しくなれたと思う。
流産を経験したことのある人にしか分からない心の痛みや傷を学んだ私は、ずっとずっと優しくなったと思う。
綺麗ごとなんかではなく、目の前にいる全ての人の命が尊いこと。
誰かが命懸けで産んだ命であること。
そんな目で人を見ることが出来るようになった私は…息子に優しさというプレゼントをもらった気がします。
その優しさを何か形にして…返せるそんな生き方をしたい。
今の仕事を辞めて…自分がしたいことを自分らしい生き方を考え直そう。
まずは目の前の旦那を。家族を。大切にしよう。
泣き、嘆き、悲しむより。息子の命を通して学んだ優しさを誰かに差し出せる母でいたい。
糸-ito-
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