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愛して愛して愛しちゃったのよ

<曲・アレンジ>

映画「稲村ジェーン」の時代設定は1965年(昭和40年)。
映画内で使用された楽曲はほぼ全て昭和40年という時代の空気に触れていた曲である。

桑田佳祐
「これは和田弘とマヒナスターズが昭和40年に大ヒットさせた曲で、浜口庫之助さんが作詞・作曲してるんですけど、やっぱり浜口さんは偉大ですね。

日本人にわかりやすいポップスを作ってきた第一人者だと思うんですよ。浜口さんに経緯を表しました。」(1990年)

桑田佳祐
「バックのスティールギターは和田弘さんご本人で、本当に素晴らしい方です。

レコーディングにはこの1曲のために8時間くらいかかりましたけど。」(1990年)

アルバムの中のカバー曲が洋楽では「ラブポーションNO9」、そして邦楽ではこの曲だったことに対して

桑田佳祐
「うん、もうそれが決め打ちだった。やっぱり浜口庫之助さんが書く曲ってすごいよね。なんかハネてて、ブラコンぽいっていうか。」(1990年)

桑田佳祐
「(アレンジを)3パターンくらい悩んだんですよ。ブライアン・ウィルソンみたいにするか、スペクターサウンドでいこうとか。

でもこの曲は『ビー・マイ・ベイビー』みたいにやっちゃうとちょっと変だから。」(1990年)

桑田佳祐
「これは映画のテイストとも通じるんだけど、ハワイアンとかすごく最近わかるんだよね。

まあクサイっていうとハワイアンはクサいけど、昔の人がああいった音楽に求めた桃源郷的なものがさ、いま、わかるんだよね。

で、ハワイアンがいいと思うのはさあ、いまの世界状況なのかな、とも思うけど。」(1990年)

補足であるが、この曲をカバーした1990年の12月に浜口庫之助氏が死去し、桑田さん、この曲でご縁があったのかどうか定かではないが葬儀に参列している。青山学院大学の先輩ですからねえ。

ハマクラさんは桑田佳祐のリスペクトする日本の作曲家の一人である。


<1999.11.08記>

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