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観光地はプロダクトアウト?


こんにちは。

M1と申します。
観光について記事を書いてます。


今回は

『観光地はプロダクトアウト?』

のテーマで話していきます。

まず、プロダクトアウトとマーケットインについて簡単に説明しておきます。
これらは主にマーケティング・販売戦略などの場面で用いられる言葉で、商品の販売方法の分類です。

プロダクトアウトとは、

作りたい製品・サービスを顧客に届けること

を言います。

マーケットインとは、

顧客ニーズに沿った製品・サービスを届けること

です。


さてこれらの言葉は主に製造業・サービス業の文脈で使われます。
例えば、昭和の時代は作れば売れた、と揶揄されることもあります。これがプロダクトアウトです。
対して、世に必要なものを作るのがマーケットインです。


現代では多くの製品・サービスがマーケットインで作られています。
これは製品・サービスの提供しやすさが向上したり、顧客の選択肢が増えた結果だと思います。


筑波山


ではこの考え方を観光に使うとどうでしょう?


私の考えでは、

多くの観光地がプロダクトアウト

だと思います。

多くの観光地において、観光振興策でまず行われるのはパンフレットやwebサイトの充実です。その後、おススメ周遊ルートや観光地図の作成が行われます。
そして人々に対し、『私たちの地域は楽しいですよ!ぜひ来てください!』と伝えるのです。

このことは良いことでもあり、悪い点もあります。
まず、観光地は前提として土地です。
そのため観光者以外に居住者、通勤者など様々な人や企業が集まっています。
そのような土地に観光客が来るわけですので、観光客だけのために土地をリメイクするわけにはいきません。
つまり、

なるべくしてプロダクトアウトになっている

のです。
これを踏まえると、本質的に観光はプロダクトアウトがふさわしい商売なのかもしれません。

仙台松島

しかし観光客はそのことを意識しているでしょうか?
おそらく多くの方は意識していないでしょう。

実際、私も旅行を楽しんでいるときにそこまでは意識できません。

これは『ここのカフェの店員、愛想悪いなー』と感じてしまう現象と似ているでしょう。
店員さんにもそれぞれの状況・思いがあると分かっていても、客として行くとどうしても感じてしまうのです。

しかしここで、
『いや、昨日フラれたので気分落ち込んでるんです。』と言われるとモヤッとしませんか?

それぞれの状況があるのはわかるけど仕事なんだから、と感じてしまう。

おそらく観光地も同じでしょう。

観光地に人が住んでいるのは分かってる。
でもだからといって、観光客が利用しづらい地域形成はモヤッとしてしまう。

観光は本質的にはプロダクトアウトだけど、

心はマーケットインの構えが必要

なのかもしれません。

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