Web小説発掘記 その113 学校1の天才美少女な先輩に即告白・即失恋!だけど諦めきれません! 作者 天井 萌花様

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前書き

この記事は作品のネタバレを含みますのでご注意。
こちらの記事はあくまでも筆者の個人的意見です。
評価の基準としては200円~700円前後の書籍を購入し、読んだものとして付けさせていただきます。そのため基本的には厳しめとなります。
※こちらは記事を書いた時点での最新話『第18話 妄想と現実の区別がついてねえのかも』までを読んでの感想、レビューとなります。

あらすじ

魔法学校に入学したてのピカピカの1年生ルーク・ディアスは、可愛い彼女を作って最高に楽しい学校生活を送るのが夢!
裕福でない家を支えるためバイトばかりしてきたルークは友達もいない、勉強も訓練もしてこなかったため学業も魔法も得意ではないが、青春できると信じている。

この学校には3年生の先輩が1年生に魔法を教えると言う伝統があるのだが、ルークのクラスに魔法を教えに来たのはーーーー空飛ぶ布団!?
ルークは布団の中から出てきた先輩、ブレア・ユーリーに一目惚れする。
思いたったが即行動!のルークは早速ブレアに告白するがーーーー?

「好きです!!!結婚を前提に、俺と付き合ってください!!!!!」

「は?キモい、無理。」

高嶺の花?絶対に靡かない?性別不詳?噂だらけの不思議な先輩だけど、オレが絶っっっっっっ対に幸せにしてみせる!!

絶対に折れない後輩と、絶対に誰も好きにならない先輩の、好感度ゼロから始まる異世界魔法学校ラブコメ!

ストーリーと見所

魔法学校でのラブコメ系小説と言った感じの小説。

とは言っても読んだのがまだ一章だけ……内容的にはほぼプロローグと言ってもいいようなものなので、物語がここからどう動くのかは未知数と言ったところ。

雰囲気としては主人公のテンションこそ高いが、物語自体は割と丁寧に進行していく感じではある。勢いに任せて……と言うよりかは割とキャラクター一人一人を丁寧に見せるような書き方。

読んだ印象としてはラブコメと言うよりは青春もの……と言うか、物語自体が他のキャラクターが出てきてからの方が動き出して、読みやすくなっていったのでそんな印象を受けた。

特に作者さんはヒロインの魅力を出そうと頑張っているのが強く見て取れて、そのため彼女の描写には力が入っている。色々と謎が多い人物でもあるようなので、今後の展開が楽しみではある。

一章の部分だけを読むと、ちょっと主人公の影が薄いかも知れない。いや、薄くはないのだが。

いきなり一目惚れして告白して……と言う流れはいいし、その後のヒロインにあれこれと付きまとう。で、その部分に関してあくまでも個人的な意見なのだが、想像よりも大人しかったなと。

いや、当たり前ではあるのだが、これはラブコメであるわけで、変なことをやり過ぎたらやり過ぎたでヒロインに好かれるわけがないと。

それを踏まえたうえでも、もう少しぶっ飛んだような動きを期待してしまったのは事実。

勿論それが悪いと言うわけではなくて、あくまでも感想として、タイトルから感じる印象とはちょっと違ったなー……と言った感じ。物語の面白さとしてはこれはこれで、と言ったところ。

まあ恐らくだが、まだまだ各キャラクターに開示していない秘密や設定がある関係上そうなっているのだとは思われるが。

一章が終わり、これから物語も本格的に動き出す予感もあるので、これからに期待したいところ。

キャラクター

ルーク・ディアス

物語の主人公。

可愛い彼女を作るのが目的で、ヒロインに一目惚れをして何かと言い寄る。

恐らくだが物語の中で明かされていないあれこれがありそうな主人公。

一章の後半で色々と謎が出てきた主人公なので、彼の本格的な活躍は二章以降に期待しよう。

ブレア・ユーリー

ヒロイン。
僕っ子、ジト目、貧乳、ダウナー系、性別不詳。

優勝!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

物語としてはまだ一章なので謎が多いが、流石にメインヒロインだけあってかなり頑張って魅力を引き出そうとしているのが読んでいてわかる。
なのでちゃんと印象に残るキャラクターになっているし、可愛い。
しかも僕っ子である。

しかも、僕っ子で、ある。

総評

評価点

メインヒロインが僕っ子。
これ以上何か言葉を語る必要があるだろうか?いやない。

タイトルからは想像できないぐらいに丁寧な作り方をされている物語。

各キャラクター達にはしっかりと個性があり、何より一人一人に作者さんの愛情が感じられるような描写となっている。

勿論その中でも優先順位を間違えるようなことはなく、メインヒロインのブレアには特にスポットが充てられているので物語を見失いこともない。

主人公の目的がはっきりしているうえにわかりやすいのもとても良き。

問題点

意外と主人公が地味。

割と序盤から複数人で会話をしている場面が多く、そのため最初のインパクトほど主人公が目立たない。
もっともまだ一章なので、そこまで問題と言うわけでもないが。

また最序盤、特に教室でのくだりは読んでいて結構退屈だったりもする。

何せヒロインと友人が主に会話をしているのを眺めるだけになっているし、世界観もあまりわからないのに魔法の説明をされても今一話に入りきれない。

で、上にも書いた通り世界観がちょっとわからない。
あくまでも現時点での問題ではあるが。

魔法があったり、魔獣がいるのだが完全ファンタジー世界と言うわけでもないようで、某ポッター的な世界観を想像しながら読んでいた。

恐らくは今後に開示したい設定などが多い関係でそうなっているのだろうとは思うが、もうちょっととっかかりがあった方が物語に入り込みやすかったかなと。

まあとは言え。とは言えだ。
分量的にも別段そこまで多いわけではないし、今後幾らでも解決していくであろう問題だろう。あくまでも現時点での感想ではある。

最終評価 1000000000000000000000点(ヒロインが僕っ子である)

それ以上の言葉が必要だろうか?

細かいことはどうでもいいのだ。ヒロインが僕っ子であるというその理由一つだけで、人は生きていける。

この辛い現代社会を生き抜く希望を得ることができる。

ましてやこの物語はラブコメだ。
それはつまり僕っ子がラブでコメすると言うことに他ならない。この物語が始まったばかりでよかったと思う。
もし私がそれを直視してしまえば、この肉体は溶け消え空気に交じり、酸性雨となって森林を破壊していたことだろう。

何度でも語ろう。
この物語のヒロインは、僕っ子で、ジト目で、貧乳で、ダウナー系だ。

もし君が僕っ子が好きならば、この物語を読むべきだ。希望を手にすることができる。

もし君が僕っ子が好きではないならば、この物語を読むべきだ。希望を知ることができる。

もし君が僕っ子が嫌いならば……そんな人類はいないだろうから意味のない仮定だ。

つまり全人類とできればギリギリイルカぐらいまでは読むべき小説と言うことだ。

所要時間は『第18話 妄想と現実の区別がついてねえのかも』までで凡そ20分ほど。

真面目な最終評価 52点(Web小説としては良作)

物語自体が始まったばかりと言うこともあって、まだまだ未知数な部分が多い小説。

とは言えラブコメに必要なヒロインに関してはしっかりと魅力的に書けてはいるわけだし、その辺りに関しては心配もいらないだろう。しかも僕っ子だし。

特に一章の終盤からは物語自体が動き出すことで、今後をしっかりと期待できるような作りになっている。更に僕っ子がヒロインだ。

まだまだ始まったばかりの小説だが、充分な面白さを秘めている良作小説。しかもヒロインが僕っ子である。

これを読まない選択肢はない。


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