誰も知らない公式。
大学二年生の僕 藤吉夏鈴は
今年で二十歳の僕には…
『彼女いない歴=年齢』の童貞だ。
けど、そんなの僕は気にしない
だって僕には勉強があるから。
恋の方程式とか愛の公式だとか…
知らない…そんな僕にはある
アホな後輩がいる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
…講義室にて……
〇〇:……zZ
藤吉:はぁ?
…そうこの人だ…この人は
遠藤〇〇この人は…僕の隣に座り
寝ていた…それがこの人との出会い
それに講義が終わったと同時に…
〇〇:う"ぅ"…(目を覚ます)
藤吉:……(ノートを片付ける)
〇〇:あ、すみませんお兄さん
ノート見せてもらっていいですか?
…非常識だ…本当に…自分は寝ていて
講義終わると同時に起きて写させて
もらうとか…卑しい…嫌いなタイプだ…
藤吉:……(無視してその場を去る)
〇〇:あぁ…ちょっと!
(立ち上がるが)
〇〇:イテテッ…足が痺れてるッ!
…僕は後ろを気にせず図書館に向かう…
藤吉:カキカキ…
…勉強は楽しかったり面白くはないが
集中出来るし、答えや正解がある。
余計なことを考えなくて済むから好きだ
〇〇:はぁはぁ…見つけた…
藤吉:カキカキ…
〇〇:お兄さん頼みますよ〜
(藤吉に絡む)
藤吉:……(フル無視)
〇〇:ノート写させてくれたら
もう絡みませんからっ!
藤吉:…金輪際僕に関わらないなら
いいですよ…。
〇〇:わかりました!
金輪際、貴方とは関わらないんで!
藤吉:金輪際、二度と関わらないんだよ?
〇〇:もちろんですよ!
約束は守ります😁
…ムカつく笑顔だ…
…まぁ約束は守ると言ったので…
ノートを渡した…
〇〇:あざっす
…かなりウザイ……
藤吉:カキカキ…
〇〇:お兄さんの名前ってなんすか?
…カキカキ(写しながら)
藤吉:聞く必要ある?
〇〇:だって、関わらないように
するなら名前知っておく必要ある
じゃないですか?
…まぁ確かに?と思ったので…教える
〇〇:藤吉夏鈴…
藤吉:ゴクッ…(息を飲む)
〇〇:古民家の風鈴の綺麗な音を
思わせるようないい名前ですね😁
…謎のドヤ顔に腹が立つが…
不思議と不快では無いし…少し嬉し…
いや…嬉しくはない……そして一つ
気になることが…
藤吉:女っぽいとか思わないの?
〇〇:名前に男性っぽいとか
女性っぽいってあるんですか?
藤吉:あ、あるよ…昔から僕の名前は
女っぽいって言われるから…
〇〇:へー。変わった人がいるんですね
…君も変わってるけどね…
〇〇:そんなやつ気にしないでください。
藤吉:う、うん…
〇〇:あ、これありがとうございます!
(ノートを返す)
藤吉:な、なにこれ?
〇〇:ノート見やすかったので僕からの
はなまる💮サインです😁
藤吉:はぁ?!
〇〇:ワシャワシャ…(藤吉の頭を乱暴に撫で)
藤吉:んぁ
〇〇:藤吉さんはいい人だから
俺藤吉さん大好きです!
(そう言うとその場を去る)
藤吉:なっ…//
…ムカつく…ムカついてるから
顔が赤くなってる…そうだ…絶対そう…
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……翌週…
藤吉:またかよ…
…なぜそう言ったかと言うと…
〇〇:…zZ
…また別の席で…寝ているからだ…
しっかり…約束は守っているし…
こっちから関わらなければいいはずだが
藤吉:おい…
〇〇:ふぇ?藤吉さん?
学生:あ、僕もう行っていいですか?
藤吉:うん。行っていいよ
〇〇:あぁ…ノート写せなかった…
藤吉:君さ…そんなことしてると
友達いなくなっちゃうよ?
〇〇:藤吉さんに言われたくないです
…はぁ?!
藤吉:別にいないわけじゃ…
〇〇:はぁ…ノートが…
藤吉:ノートノートってうるさい…
〇〇:はぁ…俺は藤吉さんの約束
守ったのに…
藤吉:そんなこと言うんだ?
せっかく僕のを写させてあげようと
思ったのになぁ〜😏
〇〇:み、見せてください!!
藤吉:いいだろう…!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
藤吉:んで…なんで僕の家で?!
〇〇:別にいいじゃないですか〜
先輩でしょ?
……何がいいのか…それに〇〇は僕が
先輩と知ってから…藤吉さんから
先輩って呼び始めた…面倒な奴だ…
……数十分後…
〇〇:あの先輩!
これどういうこと?
藤吉:これはさ……
〇〇:んぁ?
何言ってんのかわかんない…
藤吉:う、嘘だろ?
わかんないの?
〇〇:うん
藤吉:よく大学進学出来たね(苦笑)
〇〇:おちょくってないで
教えてください!
藤吉:ま、まず…
……数十分後…
〇〇:ふぅ…疲れた"ぁ"ぁ"
藤吉:今説明したのは高校で
やるとこだよ?!(顔を寄せ言う)
〇〇:その…先輩…顔近いよ
藤吉:あ、あぁ…っ…
〇〇:キスすんの?
藤吉:し、しないわっ!!
(すぐに顔を逸らすが)
…ガシッ…グッ……
(藤吉の顔を掴み自分に寄せ)
〇〇:キス…する?(意地悪に笑う)
……する…
藤吉:冗談やめろ…っ……//
〇〇:にししっ。😁
…やめろ…そんな少年みたいで綺麗な
笑顔を僕に向けるな…
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
…時は流れ…12月頃…クリスマス…
〇〇:あ!先輩!
(手を振って藤吉に向かって走る)
藤吉:やめろ…恥ずかしいって…
〇〇:誰が12月25日にプラネタリウム
行こうって誘ったのかな〜?
藤吉:あ、あれは…手違いで…
〇〇:どんな手違いだよ(笑)
藤吉:う、うるさい…そんな言うなら
来なければ良かったのに…
〇〇:…そんなこと言わないでくださいよ
俺、それなりに…楽しみにして来たのに
藤吉:ほ、僕も…同じ…
〇〇と来たかったし…楽しみだった…//
〇〇:お互い素直になった所で
早く行きましょ?
…ニギッ…(藤吉の手を握る)
藤吉:う、うん…//
……プラネタリウムにて…
〇〇:すっご…綺麗…
(見とれてる)
藤吉:確かにね…
…〇〇の横顔はプラネタリウムより
綺麗で…愛おしかった……
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
それから半年後…
僕は大学三年生になり…
〇〇は大学二年生になったある日……
〇〇:先輩!
藤吉:ん?どうかしたの?
〇〇:俺、彼女出来ました…
藤吉:へ?
〇〇:いや〜これまで
彼女いない歴=年齢だったけど
やっと出来ましたわ!
…聞いてない……そんなの…認めない……
藤吉:そ、そうなんだ〜
おめでとう、、、
…嫌だ……取られたくない…なのに
〇〇:彼女の誕生日に何あげたら
いいですかね〜?
藤吉:僕的には…手紙と…ん〜
二人で使うコップとか?
〇〇:それいいですね!
藤吉:でしょ?
…なんで僕は相談に乗ってるんだ……
〇〇:まあ行ったプラネタリウムって
名前なんて所でしたっけ?
藤吉:あ、あぁ…あそこはね……
…嫌だ……二人の思い出の場所なのに…
〇〇:あそこは?
藤吉:わ、忘れちゃったわ…
どこだっけ?(笑)
〇〇:まぁ、思い出したら教えてください
藤吉:う、うん
…嘘ついちゃった……
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
…翌週……
抗議室にて……
〇〇:ここはこの公式を使うと…っ…
彼女:はっ!すごい!出来た!
〇〇:でしょ?
彼女:流石!〇〇くんって
頭いいんだね!
〇〇:努力の結晶だよ(笑)
…なにあいつ……自習室でラブラブすんな
僕が教えた所だしな?…なにが
"努力の結晶"だよ!僕がいなければ
絶対わかってなかった癖に
……そんな僕にも…
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……二ヶ月後
〇〇:ふぇ?!
先輩彼女出来たの!
藤吉:にししっ〜。😁
…どうだ?驚け!そして嫉妬しろぉ!…
〇〇:おめでとうございます!
もし良かったらだけどダブルデート
とかもしましょうよ!😁
……は?
藤吉:そ、そうだね、、
〇〇:何恥ずかしがってるんですか?
彼女さんの写真見せてくださいよ〜
藤吉:あ、うん……
…なんでだよ……嫉妬しろよ…
嫉妬して僕が好きって…言えよ……
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
…〇〇が気に食わない時期を過ごし…
僕は大学四年生になり…
〇〇は大学三年生になった…
〇〇:先輩って卒業論文って
どんなことについて書くんですか?
藤吉:ん〜、性別の自由度とか
区別と差別とかについて書くつもりだよ
〇〇:いいですね〜
多様性社会ですね〜
…知ってる言葉を適当に使うな…(笑)…
藤吉:"多様性社会"の使い方
合ってるのか?(笑)
〇〇:はぁ…少し寂しいです
藤吉:へ?
〇〇:だって、卒業論文書き始めたら
会えなくなっちゃうでしょ?
……そんなことはない!!
藤吉:そ、そうだね……
〇〇:先輩のことは彼女と同じくらい
好きなので!
……やめろ…彼女と比べるな…
藤吉:そ、そのさ…
〇〇:はい
藤吉:僕、彼女と別れたんだよね(苦笑)
〇〇:Wow…そうでしたか…
気遣えなくてすみません
藤吉:別に大丈夫だよ?(笑)
〇〇:実は俺も…言い出せなかったけど
俺も彼女と別れてるんです…
…っしゃ!!…卒業論文書く前にこんな
いいこと聞けるなんて…最高かよっ…
藤吉:え?そうなの?
〇〇:そうなんです…
藤吉:なんで言い出せなかったの?
〇〇:なんか恥ずかしかったし(笑)
藤吉:なにそれ(笑)
じゃあさ、手伝いに来てよ
〇〇:ん?何を手伝うんですか?
藤吉:卒業論文書くのに必死になって
家事とか疎かになりそうだから
家に手伝いに来てよ
〇〇:えぇ…面倒臭いですよぉ
藤吉:わかった…給料出すから!
〇〇:いくらですか?
藤吉:2000円。
〇〇:んぅ…
藤吉:えぇ?単発バイトの相場は
こんぐらいでしょ?
〇〇:まぁ確かに?
わかりました…その仕事受けましょう
…ドヤ顔をするな……
藤吉:はいはい(笑)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
…それから1ヶ月後……。
…いい匂いがする……僕は目を覚まし
リビングへ向かう…
〇〇:先輩おはようございます😊
…あれ?夢?いや、夢じゃない…
何だこの最高な朝は……
〇〇:なにぼーっとしてるんすか?
もうお昼過ぎですよ?
藤吉:ふぇ?!
そ、そうなの?!
〇〇:はぁ…本当に…(呆れる)
先輩お疲れ様です
…なんだかんだ心配してくれんの…
ウザイしズルい……普通に好き……
藤吉:パクッ……ŧ‹”ŧ‹”
〇〇:どうですか?
…不安そうな顔して…毎回その顔…
自分の料理に自信を持って欲しい所だ…
藤吉:美味い…っ…!
〇〇:良かった🤭
…可愛い……
藤吉:そんな喜ぶ?
毎回僕、美味しいって言ってるよ?
〇〇:何回言われても嬉しいんです!
藤吉:ふふっ…お母さんみたい(笑)
〇〇:まぁ、実際にこの言葉は
母親の受け売りですから(笑)
藤吉:良いお母さんだね(笑)
…やばい……幸せだ…
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……翌週…
〇〇:ださい…てください…
…大好きな人になにか呼ばれてる……
〇〇:起きてください!!
(藤吉の体を必死に揺らす)
藤吉:うぇ…お、起きてるからぁ…
〇〇:何やってるんですか?
藤吉:わ、わかんない…
〇〇:とりあえず着替えてきてください
酒臭い…っ…
……酒臭い?…そうだった…
昨日、卒業論文に行き詰まり…
お酒を飲みまくったんだ……
〇〇:あれ?
シャワーも浴びてきたんですか?
藤吉:うん…
…〇〇に僕の悪いとこ見せちゃったな…
〇〇:ヨシヨシ…(藤吉の頭を撫で)
いい匂いになりましたね!
……嘘つき…シャワーは浴びたが…
歯は磨いてない…なんならうがいを
しただけ…本当に嘘つきだ…けど…好き
〇〇:とりあえず…水を…
藤吉:ありがとう
〇〇:とりあえず…お昼の用意しますね
藤吉:何か手伝おうか?
〇〇:大丈夫です!
先輩は体を休めてください!
…椅子に座り……〇〇を見つめながら
お昼を待つ……お嫁さんみたいだ……
僕のお嫁さん…僕だけのお嫁さん…
…そうこうしてるうちに…
〇〇:出来ましたよ〜!
藤吉:んぅ?お嫁さん?
〇〇:大丈夫ですか?
藤吉:あ、う、うん…
〇〇:とりあえず食べますよ〜
藤吉:おぉ…美味しそう
〇〇:今日は先輩二日酔いなので…
白だしぶっかけご飯に
ほんれんそうのごま和えとあさり汁です
藤吉:This is 二日酔い飯だね
そんな都合よく材料合ったの?
〇〇:正直、ぶっかけご飯とごま和えは
鮭フレークと薬味があれば作れました
けど…あさり汁は自分用って所も…
藤吉:え?〇〇二日酔いなの?
〇〇:実は昨日、居酒屋で
飲んできました😁
藤吉:は?誰とだよぉ!
〇〇:一人ですよ?
一人酒ってのも良いもんですよ?
藤吉:ふーん…ムカつく…
〇〇:卒業論文書き終わったら
一緒に行きましょ?
藤吉:絶対だからな!
〇〇:もちろん!絶対です!
……約一時間後…
藤吉:ご馳走様…
〇〇:お粗末さまでした
(お皿を洗っている)
藤吉:んぅ〜
(キッチンにお皿を持ってくる)
〇〇:はぁ…先輩俺が手伝いに
来てなかったらどうするつもり
だったんですか?
藤吉:わかんない…(笑)
〇〇:はぁ…本当に先輩は俺がいないと
ダメなんですから…(笑)
……ギュ…(後ろから抱きつく藤吉)
〇〇:あれ?どうしました?
藤吉:べつに。
〇〇:今日の先輩は甘えん坊ですね🤭
藤吉:嫌?
〇〇:別に嫌じゃないですよ?
今日は卒業論文書くのはやめて
のんびり過ごしましょ?
藤吉:うん。
〇〇:素直でよかった(笑)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……時は進み…卒業式の一週間前…
僕達は居酒屋にいた…
藤吉:ゴクゴクッ…ぷはぁ〜
〇〇:良い飲みっぷりですね
藤吉:でしょ?😁
〇〇:けどあまり飲み過ぎないで
くださいね?
藤吉:大丈夫大丈夫(笑)
…前みたいに〇〇に僕の嫌な所見ないよ
…数時間後…
藤吉:〇〇ぅ〜(〇〇に抱きつく)
〇〇:ち、ちょっと…(苦笑)
藤吉:ほんっっとに、僕が好きな人〜♪
〇〇:はぁ…お店出ますよ!
藤吉:ん〜♪
…お店を出る……
〇〇:はぁ…卒業式を
一週間後に控えてるってのに…
藤吉:ぶぅ〜、卒業したくないぃ
〇〇:なんで?
藤吉:だって〇〇と会えなくなっちゃう
〇〇:バーカ。卒業しても会えますよ(笑)
藤吉:けど、〇〇絶対彼女作るじゃん
〇〇:いや、別に作ってもいいでしょ
藤吉:嫌だ…すっごい嫌だ…
〇〇:意地悪ですね(笑)
藤吉:違う!
(〇〇の介護を振り払い)
〇〇:ち、ちょっと先輩、酔すぎ
藤吉:酔ってない!
僕は〇〇が好きなんだ!
〇〇:……
藤吉:何か言ってよ…
〇〇:何か言ってよって…酔ってる人に
言われても信憑性ないんですよ(笑)
藤吉:むぅ…
〇〇:酔ってない時に…
また告白してください…その時は
ちゃんと受け止めて返事するんで
藤吉:本当に?
〇〇:本当です!約束です!
僕が約束破ったことありますか?
藤吉:破ったことないけど…
〇〇:はい決まりっ!
早く帰りますよ〜
藤吉:は〜いっ。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
卒業式前日…
僕は絶望していた…なぜなら…
今の今まで…"告白する"ことを
忘れていたのだ…
酔ってる時の記憶だし仕方ないのかも
しれないが…今思い出した…
だが時刻は……11時…
こんな時間に〇〇を呼びだせる訳もなく
……卒業式当日…
藤吉:はぁ……
…うん…終わった…いや、わかってた…
まぁ、正直、男同士だし…
諦めてた…はぁ…僕の恋は終わった
藤吉:はぁ。
…卒業式中も〇〇を考え…
ずっとため息しか出ず…後悔した…
卒業式が終わり…外に出る…
藤吉:晴れ過ぎ…腹立つ…
…式場の外は自分の気持ちとは真逆の
晴天だった…僕は…
下を向き自宅へと…歩き出す……
??:お兄さん
ノート見せてもらっていいですか?
…後ろから自分に向かって…
呼びかける声が聞こえる…お兄さん?
そう呼ばれたのは人生で一度しかない…
呼んだのは…そうだった…〇〇だ……
この声も…聞き覚えがある…〇〇だ……
藤吉:〇〇…
…今一番会いたい人…会いたかった人
好きで好きでたまらなくって…
世界で一番…人生で一番愛してr((……
藤吉:んん…っ…
〇〇:ぷはぁ…
へ?…い、今…き、キスされた?!
藤吉:き、急にどうしたの?
〇〇:そっちこそ…
言うことがあるんじゃないんですか?
(少し怒り気味)
藤吉:あ、あぁ…
…言わないと……もう会えない…
もう…チャンスは無い…この瞬間…
〇〇の声色、表情でわかった…
そのことを脳で処理する前に…僕は…
藤吉:〇〇が好きっ!
……口に出していた……
一度言い出したら止まらなかった…
藤吉:僕は〇〇が好き、大好き!
ずっと、一生そばにいて欲しい!
僕の僕だけの恋人でいて欲しい…
僕は…〇〇が…〇〇がっ!!
大好きだっ!!!
…周りの目なんて気にしなかった…
ただ僕は今までの思いを吐き出す様に
〇〇に思いを伝えた……
〇〇:はぁ…本当に…っ…待たせすぎです
…そう言うと君は泣いていた…
僕はすぐに君を抱きしめる……
〇〇:本当に…遅いですよ…グスッ
(抱きしめる力を強める)
藤吉:ふふっ…ごめん…待たせちゃった
いっぱい僕に合図送ってくれてたのに
そんな訳ないって…男同士だからって
見て見ぬふりしてたよ……
〇〇:俺も先輩が大好きです!
愛してます!!
藤吉:知ってるよ…っ…//
やっぱり素直が一番だね…//
〇〇:ふふっ…ですね!
藤吉:このまま〇〇のこと
お持ち帰りしていいんだよね?
〇〇:っ……//
き、聞かなくても…わかるでしょ?
藤吉:もちろんっ(笑)
…その後手を繋ぎ歩き出す……
〇〇:先輩これってどっちが
彼氏ですか?
藤吉:そこ気にする?
〇〇:少し気になって(笑)
藤吉:ベッドの上では〇〇が彼女かな?
〇〇:う、うるさっ…//
藤吉:ふふっ…//
…正直僕は、数学者でも物理学者でも
心理学者でも恋愛研究家でもない。
けど、僕と〇〇の公式は…"素直"…
これに尽きる…僕と〇〇しか知らない…
二人にしか発見出来ない…
"誰も知らない公式"…
藤吉:…カキカキ…
〇〇:先輩っ!
藤吉:ん?
〇〇:早く行きますよ〜!
藤吉:うん!わかった!
…そうでした、今日はプラネタリウムを
見に行くんでした…それじゃあまた…
〇〇:何してたんですか?
藤吉:ある公式をについて
書いてたんだよ。
〇〇:それ帰ってきたら
俺にも教えてください!
藤吉:あ、いやぁ〜…恥ずかしいというか
〇〇:えぇ〜教えてくださいよ
藤吉:ん〜〇〇も解けるというか
〇〇と僕しか解けないというか
〇〇:ふふっ…もう解けました
藤吉:お?
〇〇:その公式はズバリ
"お互い素直になること"でしょ?
俺達の公式。
藤吉:僕達にしかわからない
誰も知らない公式。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
…終わり
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?