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うちの学校の王子様。⑰

……体育館にやってきた…〇〇…

〇〇:よ、予想以上に多いな…(笑)

…ギャラリーは体育館を…
埋め尽くすほどだった………。

〇〇:まぁ…一目見るだけだし…
(ファンを潜り抜け最前へ)

〇〇:賀喜さん!👋
(賀喜さんに手を振る)

賀喜:あ!〇〇さん!
(〇〇に駆け寄ろうとする)

『チッ…』

『気安く名前呼ぶなや。』

『お前邪魔だよ!』

……ドンッ…(誰かが〇〇を突き飛ばす)

〇〇:い、痛ッ…

賀喜:〇〇さん!!
(駆け寄り)

〇〇:あはは…(笑)
僕が悪いよ…ファンのみんな居るのに…
賀喜さんを一目見たくて出てきて…
手なんか振っちゃって…(笑)

賀喜:悪くない!〇〇さんは悪くない!
誰だよ…〇〇さん突き飛ばしたのは!

『……ザワザワッ』

…ザワつくだけで誰も名乗り出ない…

賀喜:く、クソ…私のせいです…!
私が…あぁ…私が……グスッ(涙目)

〇〇:バカ。賀喜さんは悪くないよ?
だから泣かないで?賀喜さんは…
笑顔が一番似合うからさ!😁

…その後〇〇は掛橋に連れられ
保健室へ…怪我はアザで済んだが…
この日から賀喜さんは学校に…
来なくなった……。
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……2日後……。

伊藤:賀喜さんも心配だけど…
僕は…〇〇くんの体にアザをつけた
犯人を絶対に許さない……ッ…

〇〇:良いんです!元をたとれば
僕が悪いですし!それにあんま学校で
二人で入れない理々杏先輩と…
こうやって二人になれてむしろ
ラッキーみたいn((……ペシッ…
(理々杏先輩にビンタされる)

伊藤:僕は本気で心配したんだ!
正直これは傷害事件だよ?
愛する人を怪我させられて
黙ってられる訳ない…

〇〇:ご、ごめんなさい…僕も
変に茶化しちゃいました…。
け、けど…良いんです!
前に出たのは僕なので…!

伊藤:はぁ。〇〇がそういうなら
今回は見逃すよ…次は無いけど…。

〇〇:理々杏…ありがと…//

伊藤:スッ……ヤバい…//
〇〇くんからの"理々杏"呼び…//
堪んない…っ…//

〇〇:し、指摘しないでください…//
は、恥ずかしいです…//

伊藤:恥じらう〇〇くん可愛すぎ…//
き、今日さ…僕の家来てよ!
最近ご無沙汰だったからさ…?

〇〇:ひ、久しぶりに…//

……この日は愛が絶えなかったとか…
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…賀喜が来なくなった週の土曜日…
……朝5時…公園にて…

〇〇:ふぁ〜。
(散歩している〇〇)

…パシュ…パシュ…
(バスケットボールをドリブルする)

シュッ…パッ…
(ボールをゴールにシュートする)

〇〇:あ。

……数分後…。

??:はぁはぁ…

〇〇:賀喜さんお疲れ様😁

賀喜:〇、〇〇さん…!

〇〇:やっぱり賀喜さんはバスケ
上手だね😄

賀喜:……(何も言わず下を向く)

〇〇:賀喜さん今さ。
"私が男装しなければ"って思ってる?

賀喜:え……

〇〇:理由がなんであれさ…
賀喜さんが一番自分らしく居れる
姿、心持ちでいて欲しい……

賀喜:…っ……

〇〇:僕、賀喜さんが苦しい顔してるの
すっごく嫌だ…だから自分らしくいr((

賀喜:私は…〇〇さんが…
忘れられないんです!

〇〇:…そ、そっか…

賀喜:わかってます…私の気持ちに
応えられないの…けど…忘れるまで
〇〇さんのこと好きで居たいんです!

〇〇:……

賀喜:す、すみません(笑)
こんな事言われたって何も変わらない
わかってるのに…なんでだろ…グスッ

〇〇:ごめん…

賀喜:へ…?

〇〇:僕って…本当にわがままだ…

賀喜:ど、どういう?

〇〇:僕の傍に一生居てほしい。

賀喜:へ?

〇〇:僕のことで…
頭いっぱいになって欲しい…

賀喜:…っ……

〇〇:僕はどうしよもない最低な男だ
誰か一人を選べない…僕は……僕は…

賀喜:ギュ…(〇〇を抱きしめる)
良いんですよ…それが〇〇さんの
優しさなんですよ!一気に三人の異性
から好意を寄せられて…その中から
一人選べって…鬼畜ですよ……

〇〇:……

賀喜:みんなの好意に応えようとして…
お疲れ様です…けど私は大丈夫です!
〇〇さんは〇〇が一番好きになった人を
これまでもこれからも愛してください!

〇〇:……グスッ

賀喜:先輩が笑ってくれないと
私も笑えないです…ヨシヨシ…
(〇〇の頭を撫でる)

〇〇:わ、わかった…

……数分後…落ち着きを取り戻した二人…

〇〇:それじゃあ僕はこれで!

賀喜:はい!それじゃ👋
(〇〇に手を振る)

〇〇:……あ!

賀喜:…?

〇〇:賀喜さん!笑顔ですよ?😄
(にこっと微笑む)

賀喜:先輩こそっ😁
(微笑み返す)

〇〇:ふふっ…じゃあまた!👋

賀喜:はい!また!👋


迷いが晴れ。覚悟のような感情が溢れる
帰り道だった…━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
……つづく


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