さくらも見ごろ 祐徳稲荷神社(佐賀県)へ
トップ写真 祐徳稲荷神社奥の院への参道入口
明治生まれの祖母の日課
亡くなった明治生まれの祖母。
毎朝、神棚に祝詞を唱え、
それが終わると、お稲荷さんの神棚へ。
正座にて、二礼、二拍手、一礼。
最後に仏壇へお経をあげてました。
焚きあがった米も、毎朝お供え。
冷たく固まったお下がりの米。
食べるのも祖母の日課でした。
子どもの頃、朝早くからうるさいな~。
神さんなんておらんのに。
そんなふうに思いながらも、
いつしか祝詞もお経も覚えてしまっていた。
今はすっかり忘れてしまいましたが。
約10年前に父も他界。
その後、母から、
我が家に祀っていたお稲荷さんの神棚。
「もう、世話ができないから、
伏見稲荷に戻して来て。」
依頼を受けたのですが、
しばらく経って帰省した折には、
既にお稲荷さんの神棚は撤去済。
母に聞いたところ、
「近所の氏神さんの神主さんに
来てもらって、下げてもらった。」
との事で、ひと安心。
お稲荷さんとは狐なのか?
物心ついた時から、
我が家で祀られていたお稲荷さん。
なのですが、
私はお稲荷さんについては、
あまり存じ上げておりません。
皆さんはいかがですか?
知っていることといえば、
お稲荷さんを祀る場合、
単独で祀らないとダメ。
お稲荷さんのお札を、
他の神様の神棚に入れてはダメ。
他、お稲荷さんとして祀られている神様。
倉稲魂命(ウガノミタマ)と読みます。
伊勢外宮の豊受大神や、
阿波国神である大宜都比売と同神では?
そういう説のある神様。
私は子どもの頃は、
狐を祀っていると思ってましたが、
決して狐を祀っているわけではありません。
日本三大稲荷 祐徳稲荷神社
先日、佐賀県にお邪魔した話を書きました。
その時に、訪れた神社。
佐賀県鹿島市にある祐徳稲荷神社。
日本三大稲荷と称される稲荷社だということ。
佐賀県にお邪魔して初めて知りました。
祀られている神様。
倉稲魂命(うがのみたま)
大宮売大神(あめのうずめ)のことらしい。
猿田彦大神(さるたひこ)
三柱の神様。
創建としては、比較的新しく、
1687年。
肥前鹿島藩主鍋島直朝公の夫人、
花山院萬子媛が、
朝廷の勅願所であった、
稲荷大神の御分霊を勧請された。
ということです。
日本三大稲荷と呼ばれるだけあり、
それはそれは見事な神社です。
拝殿と本殿は、
かなり石段を登って行く必要があります。
階段が難しい方のために、
有料ではありますが、
エレベーターまで完備。
神社というより、
映画のセットみたいな印象。
メインの拝殿、本殿がある位置から、
更に山を登って行くと、
頂上に奥の院があります。
命婦社と名の付く社。
祀られているのは命婦大神。
調べてみると、
こちらの神様は、
倉稲魂命の遣いである白狐の御霊。
だということ。
倉稲魂命が祀られる本殿よりも更に高い位置。
奥の院へ祀られている神様は白狐。
白狐である命婦大神 名の由来
祐徳稲荷神社のサイトによると、
光格天皇天明8年(1788)
京都御所が火災となり、
その火が花山院邸に燃え移った時、
白衣の一団が突如現れて、
すばやく屋根に登り敢然と消火にあたり、
その業火も忽ち鎮火した。
この事に花山院公は大変喜ばれ、
厚くお礼を述べられこの白衣の一団に尋ねられた。
「どこの者か?」
答えて言うには、
「肥前の国鹿島の祐徳稲荷神社に
ご奉仕する者でございます。
花山院邸の危難を知り、
急ぎ駆けつけ、
お手伝い申し上げただけでございます。」
公はいぶかしんでさらに尋ねられた。
「私の屋敷などどうでもよい。
どうして御所に行かないのか?
(御所の火を消さないのか。)」
一同が恐縮して答えるには、
「私達は身分が賤しく
宮中に上がることは出来ません。」
とそう言い終るや否や、
跡形もなく消え去った。
花山院内大臣はこれは不思議なことだ。
奇蹟だと内々に光格天皇に言上されると、
天皇は命婦の官位を授ける様勅を下され、
花山院内大臣自ら御前において、
【命婦】の二字を書いて下賜されたといわれる。
その後石壁山山中に社殿を造り、
命婦大神として御奉祀され、現在に至っている。
そんなお話が書いてありました。
なかなか面白いお話ですね。
奥の院へも参拝しました
足元悪く、雨降りの中での参拝。
とりあえず、祐徳稲荷の拝殿へは参拝。
奥の院の命婦社へ参拝しようか?
迷った末に、
せっかくここまで呼んでいただいたので、
お参りして帰ろう。
意を決して奥の院へ。
傘を差しながら、不規則な石段を登ります。
自分で言うのもなんですが、
登山に対しての体力はありません。(笑)
なので、
途中、引き返そうか?
と、思ったのも事実。
結論的には無事登頂。
命婦大神にご挨拶を済ませることが
できました。
山頂からは有明海が望めます。
雨でなく晴れの日であれば、
最高の眺望であると思います。
限られた時間の中、
一人での弾丸参拝でしたので、
他、見どころである日本庭園や、
祐徳博物館へは行けませんでした。
境内へ入るまでの道には、
門前町が続いており、
いろいろなお店があるのですが、
今回は、そちらも散策できず。
ご興味ある方は、
ゆっくり時間を取って行かれると、
すごく楽しめると思います。
私が行った時、ちょうど桜が咲き始め。
季節ごとに、違った美しさが見られるのも、
祐徳稲荷神社の魅力。
時期によってはライトアップもあるようです。
ライトアップで浮かび上がる赤の社殿や鳥居。
その光景は是非観てみたいものです。
映え間違いないでしょうね。
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