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日本初の神事 天岩戸神話が行われた場所 立岩神社

トップ写真 天岩戸立岩神社拝殿とご神体


消された阿波風土記

空より降り下るたる山の大きなるは
阿波国に降り下るたるを、
天の元山といい、
その山の砕けて、
大和国にふりつきたるを
天香久山というとなんともうす。

立岩神社由来 神紋に注目

明治時代まで現存した阿波風土記。

国学者の小杉榲邨が、
阿波古風土記考証を出版した折に、
阿波風土記もろとも抹消されてしまいました。

時は明治新政府となり、
天皇の神格化を進める上で、
都合が悪かったのか。

ほぼ、
古事記と同時期に書かれた阿波風土記には、
上記内容が書かれていた。

要するに天の元山は阿波にふり降り。
その岩の砕けたのが大和(奈良)へ。

この内容が、
世に出ることが都合悪かったのでしょうか。
実際のところは分かりませんが、
阿波風土記は忽然と消えてしまったままです。

天岩戸神話の比定地

さて、今日ご紹介する神社。
元伊勢シリーズでご紹介してきた
佐那河内村の隣町である神山町にある神社。

立岩神社といいます。
立岩神社に立てられている
阿波古事記研究会さんの看板には、
天岩戸立岩神社と記されていました。

立岩神社 鳥居シブすぎる

天岩戸神話は多くの方がご存知だと思います。

天照大御神がスサノオの乱暴狼藉により、
天岩戸にお隠れになり、
この世は真っ暗になりました。

困った八百万の神々が集まって、
天照大御神を岩の中から引き出すために
作戦を立てました。

アメノコヤネが祝詞を唱え、
アメノフトダマが注連縄を張り、
アメノウズメが神懸かりして踊る。

記録に残る最初の神事。

その場所がここ立岩神社。
阿波古事記研究会さん作成の看板には、
そのようなイラストが描かれています。

阿波古事記研究会さん看板

やはり高天原はこのエリア?


立岩神社から
山道を車で15分ほど走った場所には、
天岩戸神話にて、岩戸を開けた神様。
タジカラオを祀る天岩戸分神社があります。

天岩戸分神社 天手力雄命の居住地?阿波古事記研究会さん看板

周辺エリアには、
元伊勢シリーズで、
紹介してきた神社群が残っています。

実際のところ、どうなのか?
私には証明する力はありませんが、
地元に残る伝承や、式内社の記録。
またまた阿波風土記の内容。
照らし合わせてみても、
かなり信憑性が増す比定地だと思います。

天岩戸立岩神社


辿り着くには、細い山道を延々登ります。

本当に、こんなところにあるの?
不安になりながら進むと、
突然、味のある木の鳥居が現れます。

これこそが鳥居です

鳥居前に車を停めて、
なんとも言えない空気の中を進むと、
左手には磐座群。
どれがご神体でもおかしくない磐座群。
なのですが、更に進んだ場所に拝殿があり、
そこから上を見上げると、
言葉を失うほどに巨大な陰石(女性の象徴)が
姿を見せます。

霊的な意味があるのだろう阿波の石積み灯籠
細いので注意 左手は磐座群
突如現れるご神体 アメノウズメと思ったら奥さん

社殿も、申し訳程度にあるにはありますが、
ご神体はこの巨大陰石。
要するに天の元山であり、
天照大御神がお隠れになった場所。
その下辺りが八百万の神々が
どんちゃん騒ぎをした場所。

こちらには天岩戸立岩神社とあります
こちらも阿波の石積み階段と拝殿

そうイメージしながら訪れると、
それはそれらしく感じます。
正直、こんな神社は全国的に見ても珍しく、
ご神体の天の岩戸を見られるだけでも、
大きな感動を得られると思います。
少なくとも私、
めちゃめちゃ感動しました。

写真じゃ伝わらないご神体のすごさ
後ろご神体 手前 亀さんに見える
どう撮っても 凄さが伝わらない

注意事項

岩戸の上はどうなっているのか?
気になって、横の山の斜面からアプローチ。
足元滑りながら、
ご神体近くまで辿り着きました。

特に、ご神体裏になにかを発見できず。
山の斜面を降りていた時、
足を滑らせ、足首を捻挫。
合わせて軽いぎっくり腰に。

バチが当たってしまいました。

上へ登っても、特段何もありませんので、
皆様は危険ですので登らないでくださいね。

天岩戸分神社へ足を伸ばしてください


初めて参拝される皆様へ。
ここまで来たら、
ついでに、タジカラオを祀る、
天岩戸分神社へ
行かれることをおススメします。

山を越えるのかな?
細い山道を10分から15分くらい行くと、
天岩戸分神社があります。

天岩戸分神社 目印 看板をよく読んで行くと手力雄の塚が発見できます

こちらも、なかなか見られない神社です。
合わせて参拝されると、
本当に、ここが高天原だった。
おそらく90%の方が、
そうお感じになられることでしょう。

今でこそ、立派な社殿が建てられ、
境内は美しく整備されている神社が多い中、
古の古代祭祀形態を残す古社。

それは、古事記に書かれる神々が
神事を行っていた時の形のまま。

眼を閉じて、イメージしていただくと、
八百万の神々と共にいる。
そんな錯覚を覚えるかもしれません。

周りにはなにもない山の中です。
スマホの電波も入りにくいので、
ナビ機能もうまく使えないかもしれません。

参拝の折には、くれぐれもご注意くださいね。

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本日も最後までお読みいただきありがとうございます。




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