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ハトシェプスト女王葬祭殿と日本人VSエジプト人の戦い編

TOP写真 エジプトルクソールにあるハトシェプスト女王葬祭殿 3500年前の建設


ハトシェプスト女王葬祭殿

前回は王家の谷。
ツタンカーメン王墓等。
ご紹介しました。
引き続き、今日もルクソールから。

王家の谷の散策を終え、
次に向かったのは、
同じくナイル川西岸にある
ハトシェプスト女王葬祭殿。

エジプトでは、ナイル川を挟んで西岸。
死者を埋葬する場所として使われています。
ナイル川西岸は日本でいう黄泉の国。
そんな感じなのでしょう。

ルクソールを流れるナイル川東岸から西岸を望む フェリーでも渡れます

王家の谷から車で移動。
さほど時間かからず、
ハトシェプスト女王葬祭殿に到着。

ハトシェプスト女王は、
古代エジプト唯一の女性ファラオ。
葬祭殿は、紀元前1500年頃の建築。
今からなら約3500年前に造られました。

ルクソール事件

実はこの場所、
比較的近年の1997年。
悲しい事件があった場所としても有名です。

記憶に残っている方も多いと思いますが、
イスラム原理主義が起こした無差別テロ。
いわゆる、ルクソール事件の現場です。

日本人10人を含む62名が死亡。
85名が負傷し、
日本限らず世界に衝撃を与えた事件。

背景には、
イスラエルと国交を結んだエジプト。
快く思わないイスラム原理主義組織。
エジプトの主要な財源である観光。
そこに打撃を与える趣旨による無差別テロ。

観光を激減させ、
エジプト経済を不安定化へ導き、
国民の不満を爆発させて、
新たなイスラム原理主義国家を樹立する。

そんな構想があったと思います。

当時の報道。
私も鮮明に覚えており、
エジプトでは頻繁に無差別テロが起こり、
日本人も多く犠牲になっていました。

その頃から、
いつかエジプトでピラミッドを観たい。
そう思っていたので、
かなり恐怖を覚えた記憶があります。

余談にはなりますが、
古代エジプトとイスラエル。
他、近隣のアラブ諸国との関係。
聖書にも描かれています。

ユダヤ教、キリスト教、イスラム教。
起源は同じだと思われる宗教。
ですが、古代から繰り返される紛争。
今も尚、終わる気配はありません。

三大宗教の聖地 今もゴタゴタが絶えないエルサレム

ハトシェプスト女王葬祭殿の見どころ

と、横道に逸れてしまいました。
ハトシェプスト女王葬祭殿。
ハトシェプストの側近であったセンムト。
と、いう人が設計したそうです。

ハトシェプスト女王葬祭殿のスフィンクス 顔が取れてます
ハトシェプスト女王葬祭殿の鳥? ボロボロでかわいそう

今から3500年前。
古代エジプトでは建築家という役割があった。
そして今も尚、美しいと感じる建築物。
只々、驚きしかありません。

階段が美しいです 築3500年以上ですよ

建設された後、
義理の息子であり甥でもあった
トトメス三世により、
一部、壁画や文字が削られています。
昔から権力を持つ者には、
私のような一般人では理解できないような
イザコザがあったのでしょうね。

しかし、残されている壁画。
今も尚、美しく、色あせているとはいえ、
しっかりカラーで観ることができます。

ハトシェプスト女王葬祭殿の柱と壁画 天井にはお星さま
信仰する神が変わったせいか?顔が削られてる気がする
色も絵もすごく美しいですね 3500年前の絵

二階へ通じる長い階段。
多く残る柱と壁画。
その辺りが見どころだと思いますが、
私は、月日と共にすり減った床の石。
こちらに感心が行ってしまいました。
つるつるになった床の石。
感慨深いのです。

気になるのはつるつるになった石畳 これまで何人歩いたのか

楽しいランチタイムのはず

ハトシェプスト女王葬祭殿を観光した後、
ちょうどランチタイムという時間。

私たちは旅行会社を通さず、
個人手配でガイドさんを依頼。
していたので、
最初からランチは組み込まれていません。

私は普段から一日一食なので、
特に昼食は必要ないかな~と、
考えていたからなのですが、

気を利かせたのか?
ガイドさん。

「昼ご飯はどうしますか?」

聞いて来たので、
確かに我々は昼食抜きでも大丈夫だけど、
ガイドさんとドライバーさんが可哀そうかな。
そう思ったので、

「どこかおススメのレストランありますか?」

と、聞くと、

「観光客が行かない穴場の良いレストランがある。
私に50USドルを渡せば、それ以上の食事が取れる。
USドル持ってるか?」

と聞いて来ました。

なんでUSドル?
エジプトの通貨はエジプトポンドなのに。
しかも、会計は自分ですればよいのに、
なんでガイドさんにお金を前払いするの?
しかも、エジプトは物価が安く、
一人500円もあれば豪華な食事が取れます。
ホテルレストランは別ですよ。

この時点で、おかしいとは思いましたが、
ガイドさんは50ドル欲しいんだろう。
そう思って50ドルを渡して従うことに。

ついに事件勃発

そして着いたレストラン。
普通のレストラン。
高級そうではなく、
エジプトによくあるガチャガチャ系でもなく。
普通のレストラン。

とりあえず、ドリンクを注文しようと、
ドリンクメニューを依頼。

すると、ガイドさん。

「ドリンクは別料金!」

ここで、またおかしいな~。
と、思いましたが、
旅先でもあるし、仕方ない。

メニューをもらうと、
だいたいソフトドリンクは
日本円で30円から50円くらい。

ガイドさんは料理は頼んでいるからと、
フードメニューを見せろといっても、
見せてくれない。

食べたいものを選びたい私。

「食べられない物もあるので、
 フードメニューを見せて。」

再度、依頼すると、
ここで突然、ガイドさんがキレた。(笑)

「もう食べなくていい!
 要らないんでしょ!」

こちらは。
「は???」
です。(笑)

おそらく、このガイドさん。

日本から来る観光客から、
この手口でぼったくっている。

どうしようか?

一瞬考え、

「もう食事はいい!
 昼からの観光も要らない。
 すぐに空港へ送ってください。」

と、強い口調で伝えました。

ガイドさんも、
かなり頭に血が上っているようで、
口調は激しい。

隣で見ていた長男。

「ここエジプトやで。
 どこ連れて行かれるかわからんし。
 もう止めてや。」

と、冷静に私を制止。

そんなことは分かっとる!

けど、後に続く同胞日本人のために。
こんなやつは調子に乗せてはいかん。(笑)

そう思ったので、一歩も引かず。

緊張の車中

車に乗って、空港へ向かう中も、

「あなた貧乏だから、
 マクドナルドに連れて行ってやる。」

そんな暴言まで吐かれる始末。
そのガイドさん
車中ではドライバーさんと、
アラビア語でひそひそ会話。
内容は全く、私たちには分からない。
多少、この先どうなるか?
長男も居たので、心配にはなっていた。

結局、しばらく走ってる間に、
少し落ち着いたのか、

このガイドさん。
謝罪をしてきました。

この時点では、
50ドル返してもらってないので、

「その前に50ドル返してください。」

と、返金要求。
渋々、返金に応じてくれました。

そこで改めてガイドさん。

「私が悪かった。
お腹も空いているでしょうから、
違うレストランへ案内します。」

そう言って来たので、
長男と相談の上、
その提案に乗ることに。

そこからレストランまでの道中。
まさに、スラム街みたいな中を通る。

連れて来られたレストラン近く 背後の景色 ヤバいでしょ

長男曰く、
仕返しに、
とんでもない所へ連れて行かれる。
そう思っていたようです。

が、着いたレストランは
普通のエジプト料理の店。

今度は自分たちでメニューを見て注文。
料金はとてもリーズナブルでした。

旅先のリスク管理

食事後、観光は継続となりましたが、
エジプトではこんなことが普通にあります。

観光される際は、
個人手配は止めて、
大手旅行会社を通すこと。
皆様にはおススメしておきます。

なにかあった時、
個人手配だと、誰も責任を取ってくれません。

今、note書きながら、
当時のことを振り返り、
旅ではいろいろなことが起きるな~。

これも旅の良き思い出。
おそらく長男は一生忘れることはないでしょう。

最後に、
エジプトに限らず、
もちろん日本にも悪い人は居ます。
エジプト人がみんな悪い人ではない。

けど、旅先のリスクとして、
こんなこともあるんだな~。
知っといてもらうとリスク管理にはなるのかな。

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本日も最後までお読みいただきありがとうございます。





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