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寒色になりたい
幼少期のアニメで見た、戦う女の子たちに憧れ続けている。
私の中の最初のアニメの思い出は、なぜか家に一本だけあったVHSのセーラームーン。
無印かRかもわからないけど、すごく覚えているシーンがある。
亜美ちゃんがちびうさとアイスを食べながらチョコミントのアイスを食べているシーン、亜美ちゃんがドイツに行きかけている空港で変身グッズのようなペンを渡されて泣いているシーン、戦闘中に敵が操る太いツタのようなものから逃げて必死にエレベーターのボタンを押すジュピターのシーン。
脈絡はないけど覚えている。なにの何話なのだろう。
私はこのVHSでチョコミントのアイスを知って、20年近く経つ今もチョコミン党である。
セーラームーンではセーラーマーキュリー、ふたりはプリキュアではキュアホワイトが好きだった。
私の中の変わらない二大巨頭。
頭がよくて控えめで、でもやるときはやる。そんな女の子に憧れている。
今もずっと。
私はそんな女の子にはなれなかった。
頭は別によくないし、控えめでもない。むしろかなりうるさい方の自覚はある。
誰かを守るために行動できたこともない。世界の危機とか見たことないし。
保育園時代のプリキュアごっこでは、キュアホワイト役を演じていた。
「ほのか」ちゃんが転園してきて、私はすぐにお供妖精のポルンになった。
事実上の降格である。妖精は戦闘中、変身に使うガジェットの中に収納されて声出しすることしかできない。家に帰って泣いた。
三日天下ならぬ三日プリキュア。
私のイメージの中では寒色が割り振られているキャラクターは、クールで俯瞰から物事を見て的確な指示を出す。たまに失敗するが、大団円のあとにほかのキャラクター(暖色系統)にいじられて、照れたりすねたりしながら小さい声で謝るのがお約束。なんて健気でかわいい。
マーキュリーの真似をしてショートカットにしていた。
私の中のマーキュリーの要素が髪型しかなかったため、誰にも気づいてもらえなかった。ただただ暑がりだと思われていた。ちょっと悲しかった。
テニプリでも好きな学校は氷帝学園(水色)だった。
ちいかわでもハチワレが好き。
好きになるものはみんな寒色なのに、私は寒色になれない。
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