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ひきこもりワークショップご報告vol.1(基調講演~グループワーク)

10月27日、第1回目「あなたの知らないひきこもりの世界」を行いました。


1.ぼそっと池井多さんによる基調講演

まず前半、ぼそっと池井多さんの、動くスライドを駆使し、それに同期してのご説明とセリフなどが、まるで映画や演劇を観ているかのような、芸のような
講演という言葉を超えたようなパフォーマンスで、ひきこもる人の心情や、家族や支援者との齟齬などを描き出しました。
皆さん惹きつけられ、自然と集中して聞いておられるのが伝わってきました。

2.グループワーク

そして後半、この日は最初からグループに分かれて着席して頂いていて、
当事者、家族、支援者、その他(前記いずれでもない、または立場を明かしたくない人)
と全てのテーブルにそれぞれの方々が居るようになっていました。

そのグループで、以下について、選んでお話してもらいました。

1.「ひきこもり」とそうでない人のちがいは何だと思われますか。

2. 「ひきこもり」の居場所とはどうあるべきだと思われますか。

3. ひきこもり当事者と対話するには、どうしたらいいと思われますか。

4. 「ひきこもりにとっての地域共生社会」「地域で支えるひきこもり」とは、どうしたらよいと思わ れますか。

5、「ピアサポート制度」は今後どのようになっていったらよいと思われますか。

6. あなたご自身の「生きづらさ」を教えてください。そして、それを「ひきこもり」の生きづらさと 比べてみていただけますか。

3.グループからの発表

ここから意見交換、質疑応答、これらの時間がこの日の真骨頂だった気がします。
心に留まる、貴重なご意見や見解、表現が続々、グループ発表から最後のまとめまでの間、とても濃く深い時間となりました。

一端をご紹介します。
グループトークでは、1番の「ひきこもり」とそうでない人の違いは、という設問を選ばれたところが多く、
・明確にはないんじゃないか
・他人と関わりたくない、人の目が怖い
・主体性があるかどうか(当事者からの意見)
・やりたいことをやろうとするか
・感情や気持ちを直接発信することが難しい
・誰にでもひきこもる可能性はある

2番の居場所について、これは当事者以外の方の意見も多く
・いつでも行ってもいいし、行かなくてもいい場所
・強制されないところがいきやすい
・あらかじめ作られた全員参加の、イベントとかさあしましょう、と強制されることがないのが望ましい。きっかけ作りだと思うが、そこは尊重してほしい。
・元々居場所の数は少ないし、田舎は知っている人と関わる可能性も高いので、(行政からでも)交通費が出ると有難い。
・オンライン開催もあるといい

3番を選んだグループは少なかったですが、
・高低差(講演に出てきた、当事者と、家族や支援者の間の高低差)というものが壁になっていて、それをなくすことが大事
・親へのサポート
・気長に信じて待つ

4番は、またこれも少なかったですが、支援者の多いテーブルで意見が出ました。
・地域と言っても、田舎と都会では支援の仕方に違いがある。
・田舎だと同級生や知人に会う確率がとても高くなる。行政にもいたりする。
・他の地域にも行けるような選択肢が増えるといい。

5番はどうなっていけばいいか、よりは問題点という感じで
・自分自身のことで余裕がないときには難しいかも。
・ピアサポートであっても、家に来られるのは抵抗がある。

6番を選んだグループは多く、立場違えど生きづらさについて考えられる設問であったと思いますが

・何かしなければ行けないみたいな気持ちが強すぎて、例えば結婚しなければいけない、就職しなければいけない、みたいな「しなければならない思考」でひきこもり期間は生きていた。
・レールに乗れないということを過剰に意識してしまう、そういうものが生きづらさにつながっているのかなと思う。
・周囲の目との戦い
・自分の価値観が自分を幸せにしてるか不幸にしているかだと思う。
・ひきこもっている当時は、自分が高い高い壁を作っていたのは自分でもわかっていたが、それをどうしたらいいのかわからなかった。
・何歳までに就職、結婚、すべきという、社会ごとに違うことでもあるのに、今の令和の日本でそういうことができないといけないような、それに囚われている。

長くなったので、この日の意見交換、質疑応答はvol.2に続きます。


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