60歳からの飲食業開業記録(その3)
(その2からの続きです)
もう記憶は曖昧なんですが、開店した後の一週間はほとんどお客さんが来なかったような…
シロウトの飲食店開業に、厳しい現実の洗礼を受けました。
最初にお店に来てくれたのは、鉄鍋キャンプ料理の大会(クックオフ関西)で知り合ったワキやん。
涙が出るほど嬉しかった。
でもよく考えてみると、まったくお店のコンセプトがはっきりしてなかったんだと思いますね。
計画書にはこんな風に書いてました。
タイトル:フォーク、ウクレレ、アイリッシュ、カントリー&ブルーグラス
飲んで、弾いて、歌える、大人の隠れ家
営業形態:アコースティック パブ
営業時間:18:30~23:30
営業内容:パブ営業のほか、ミニライブ、貸切
想定顧客:年金生活者、常連客と紹介客、口コミ客のみ
こりゃ普通の人なら何だか判らない首をかしげるお店ですね。
最初はどうも年金生活者をターゲットにしてたんですね。
でも65歳以上の人達が夜遅くまではどうかな。
どうもチグハグな計画書でしたね。
知人など、来てくれようとしていた人達はたくさんいましたが
『何のお店かわからないなぁ。
バーなの?居酒屋なの?ライブハウスなの?
飲むだけのところ?私は飲めないよ。食事はできるの?
ギターを弾いたりするの?私は楽器は無理よ。
でもまぁとにかく、お店を始めたらしいので、いっぺんぐらいは覗いてやらないとなぁ。』
逆の立場ならこんな風に思ったでしょうね。
と言うことで、気を取り直して集客にチカラを入れていく事になります。
【オープンマイクのお店】
オープンマイクのお店とは、カフェやバーの中に演奏できるスペースがあり、来店したお客さんがギターやピアノで弾き語りができるお店のことです。
当店は現在では「オープンマイクの店」としてSNSなどで投稿しています。
例えば、Facebookにはオープンマイクに関するグループがあって、登録者数が数千人なので、そこに投稿したりしています。
少しづつ全国各地からネットを見て来てくれるお客さんが増えました。
旅行や出張、帰省や転勤などで寄ってくれます。
ライブハウスなどと違い、誰かの演奏を聴きに来るのではありません。
・ギターを抱えて演奏しに来る人
・会社の同僚と飲んだあと楽器が弾きたくて来る人
・演奏を聴かせたくて友人を連れて来る人
・旅行や出張のホテルからネットを見て遊びに来る人
・たまたまギターの看板を見て入って来る人
・単身赴任中で趣味の弾き語りをしに来る人
いろんな人がいますが、要はギターやピアノを演奏したり弾き語りができる人です。
たまに飲み会の流れで音楽にも楽器にも興味の無いお客さんが来られますが、周りの客は普通にギターやピアノで弾き語りをやりだすし、演奏中は大声で喋れないし、場違いな場所に来たと感じていると思いますね。
つまり、ターゲットを不特定多数の人達ではなく、楽器を演奏したり弾き語りをする人だけに絞ったわけです。
まぁ、でもそこに行き着くまでには、いろいろな事を考えたり企画したり実行したりしましたが、なかなかうまくはいきませんでした。
(その4に続く)
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