05:ゲイのおじさんが40歳で女友達と結婚して子供を作り、ゲイを隠さないまま暮らしているという話・40代になり何となく感じた不安

とても印象的な誕生日を迎えた。
ツリーハウスできた宿泊施設で大好きな友人達に囲まれて、手作りのとても暖かい時間の中で40歳を迎えた。
雑誌KINFORKの1ページを皆んなに渡し、
「こんなイメージでみんなと写真を撮りたい!」とわがままを聞いてもらった。
自然に囲まれたロケーションも皆んなも全て美しかった。

今から思い起こすと、この頃はとても充実していた。

仕事に関しては忙しい日常を過ごしていたが、内容に不満はなかった。毎年新しいプロジェクトに参加することができ、失敗や困難はたくさんあったけど、結果的には自分のスキルアップに繋がっていた。

一方プライベートはどうだったか。とにかく気を使わない関係の友人達に囲まれていて、いつも楽しい時間を過ごしていた。予定が埋まらなくても、みんなにしばらく会えなくても、寂しくなかった。一人で行く映画館や美術館過ごす時間がとても楽しかった。お互いの人生の歴史を認知しあっている友人、つまり信頼できる友人が数人いるだけで、安心して日々を過ごせた。

二郎と別れてから、30代後半でとても好きな人ができた。遠距離だったけど、1年半付き合ってお別れした。それ以降、特定の人とは付き合う機会がなかったけれど、特に欲しいとも思わなかった。

だけど何だろう。どこか不安を抱えていた。

40代になるということ。
自分の中では30代も40代もさほど変わりわないと感じていた。
だけど大きく変わるのは世間の目だと気づいた。

40代の男性といえば、一般的には結婚して子供がいたりする。家も持っていたりする。地方行けば車を2台持ち、週末には家族でアウトドアを楽しみ、両親の世話をしていたりする。

それを一般的な40代と踏まえた上で質問される。

のりなりさんはどんな暮らしをしているの?

もちろん比べる必要はない。自分は自分なのだから。いつもそう思っていた。

ゲイライフを謳歌しているし、ゲイとして嫌な思いをした記憶もない。とてもいい人生だ。星付きのレストランに行って、モダンから古典まで様々なアートを見て、仕事や旅行で海外にもたくさん行った。セブンスターのホテルもたくさん訪れた。デザインの仕事をしているので、センスは負けない。。。
なんだか書いてるだけで虚しくなりますねw

今思えばゲイの自分を誇りに思う反面、ノンケの皆に対しての対抗心もあった。ま僕がゲイだと分かった際、ゲイという色眼鏡で見られた際、バカにされないように、下に見られないように、素敵だなと思われるように、気づいたら自ら進んで倍努力していた。そうして得た経験や知識は自分の武器だと思っていた。

30代まではそれが自信だった、だけど
40代になった途端自信が持てなくなった。

自分を取り巻く仲間達の中で僕は年長組だった。長男気質ということもあり、どこかでみんなを引っ張っていきたいという気持ちがあった。自分が楽しく過ごしている姿を見せることで、ゲイの人生って素敵だなと、ゲイの友人にもノンケの友人にも感じて欲しかった。そんなみんなに自信を持てなくなった姿を見せたくなかった。

今のままで良いのか?

40を迎えたこの年に、自分の生き方を考える上で象徴的な出来事が怒涛のように襲いかかることになります。

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