手を繋いでいた時から自覚していたけれど、私は濡れていた。不思議と体がそうなっていた。 割れ目に沿って彼の左手がすんなりと滑り込んでくる。そして自分でも驚くほどに濡れていたことを瞬時に悟られてしまう。 彼は割れ目に沿って何度も指を滑らせる。何度も。何度も。そうしているうちに私はふーっとため息をついた。 肩に入っていた力が抜けて、体がシートに沈み込んでいくのを感じた。もうこの感覚に身を任せていいのだと思うと気が楽だった。大きな街灯が視界に入ってはさらさらと抜けていく。心地よい
はじめての夜は、天気のいいある秋の日だった。 うんざりして、嫌な気分で、どうにでもなれと思って夜道を歩いていた。 ふと通りかかったBMW。さっきも通らなかった?そのくらい印象に残る車だった。 その車はゆっくりと、でも流れるようにわたしと歩調を合わせた。 「ねぇ、あのマンションへの行き方わかる?」 それがその人の第一声だった。 そう言いながら指差すその先には近所でもとりわけお洒落なマンションがある。 「えーっと…」 歩きなら行ける。以前その前を通ったことがある。でも車
なんだかんだ言ってもう5回くらい中絶している。 嫌なことがあるとイライラして、スッキリしたくなって、出会い系で相手を調達→ホテル→避妊しない→時たま妊娠。そんなことを続けてきた。結構あっさり妊娠してしまい、我ながら孕みやすくて困る… 最初の妊娠の時、中絶に使った麻酔が気持ち良すぎて2回目以降は麻酔目的で妊娠するように。あの意識が遠のいていく感じがクセになる。マイケルジャクソンだってプロポフォールにハマったんだ。これは特別なことじゃない。あの感覚を味わえるなら高い中絶代だっ
かれこれ5年近く出会い系をやめられない。なんでなんだろうと考えてみた結果がこちら↓ ・寂しい時に他にすることがない ・ストレス解消 ・気軽につながって気楽に切れる関係性 ・セックスが好き ・実際に会ってホテルに行って帰ってくることの達成感、充実感がたまらない ・普段会えない人に会える(良くも悪くも) 普段はそんなことないけど、ハマってしまうと目が覚めてから眠るまでずっとそのことを考えている。 通勤電車の中でやりとり、仕事中にやりとり、帰りの電車でやりとり、おうち時間もやり