見出し画像

03.MONDAYS/このタイムループ…(略)#映画感想

1.今日の余談(夢と今の自分)

現在の若者は、就職活動の中で「夢」を求められる。
なりたい姿や、将来像など、あなたにはあるだろうか。
ない人は恥じる必要はない、これが私だと自分を誇ってほしい。
ある人はもちろん夢に向けて奔走してほしい。
ただ夢を追う中で未来ばかり見据えるのではなく、今の自分を支えてくれている家族や恋人、友人を見失ってはいないか今一度考えてほしい。
人生はいつも順風満帆なわけではない。
月は満ちれば、やがて欠けていくものだ。
自分が沈んだ時、支えてくれるのはいつだって周りの人だ。
また足下をすくわれるときは、周りの人をないがしろにした時だ。
自分が夢を追う中で目線が上がり、足下はおろそかになっていないか。
勢いづいた時にこそ、足下を見失ってはいけない。
私も自身の行いによって恋人を失い、地盤が崩れ、走れなくなったことがある。

今回の作品は、サラリーマンとして働く人々の夢や生き方が描かれる。
憧れは、将来的にその環境に身を置いた時、その環境でのマイナス面を考慮しても、今の恋人より優先する価値があるのだろうか。
夢は、目の前の仲間との仕事をしながらでも追いかけられないのだろうか。
あなたはどうだろう、夢と今の自分。
私は前職の上司によく言われていた。
「それってトレードオフなんだっけ?」
自戒も込めて問いたい。
「あなたが走れている地盤は、誰が支えてくれているんだ。」

それではいってみよう、MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない。

2.あらすじ

月曜日の朝。プレゼン資料の準備で忙しい中、主人公が後輩2人組から
「僕たち、同じ一週間を繰り返しています!」と報告を受けるシーンからこの物語は始まります。
小さなオフィスで起きた、"社員全員タイムループ"。
ひとり、またひとりと、タイムループの中に閉じ込められているのを確信していきます。
「もう仕事なんて放り出してしまいたい」
「新しいスキルを身につける、いい機会かも?」
「仕事をうまくいくまで繰り返して、最高の状態で転職してやる!」
それぞれの様々な思惑が交錯しながら、繰り返される地獄の一週間。
しかし、タイムループ脱出の鍵を握る肝心の部長は、いつまで経っても気づいてくれなくて……。

3.こんな日に観て

・仕事を辞めて、昔の夢を追いかけたくなった日
・夢を追いかけている友人が、輝いて見えた日
・生きがいを感じていなくなった日

4.評価・感想

★★★★☆3.5 映画好きにはおすすめ。
視聴方法:映画館
冒頭では重めに書いたが、内容もポップなコメディで、時間も82分と短尺
と、非常に気軽に見れる作品だ。
タイムループの意味が一般的に通用し、それを仕掛けとして名作が数々生み出された今、まだこの設定があったかと脱帽するしかない。
「社畜」という言葉が当たり前に使われる日本の、全サラリーマン必見の一本。
改めて一歩踏み出す勇気をくれる作品でもあり、走っている人は今一度周りを見渡す機会にもなる作品だ。
きっと見る人によって大きく感想が変わるので、是非友人と見てほしい。

公式HP、一番下まで行くとページがループする仕組みになっているのは手が込んでいる。

以下、ネタばれあり

  • サラリーマンとは
    それぞれの登場人物の状況ついて簡単に紹介。

    ・上司への説明が困難
    この作品において話の展開を面白くするのが、上申制度。
    いきなりTOPに意見をもっていっても話が通らないので、1つずつ上司を説得するやり方だ。
    理解してもらう方法も、直接伝えるのでは理解してもらえないので、、根回しを続け、話に耳を傾けてもらえる瞬間を狙う。
    非常にサラリーマン的だ。

    ・仕事への没頭で私生活が疎か
    これは今回の冒頭に記載した内容だ。
    作中では仕事に没頭することで、恋人とは距離ができる。
    また転職先への目くばせにより、現職での絆にひびが入る。

    ・趣味のための金稼ぎ・生きがい
    こう割り切れる人は、仕事でのストレスで振り回されない。
    所詮仕事・起きた問題は解決する、という思考で勤務に励むからだ。

    ・純粋な夢を諦めた妥協点
    自身の夢に向けて走るあまり、私生活や同僚への配慮が欠けている主人公。
    それとは対照的に、
    私生活や同僚への配慮により、次第に夢を諦めてしまうという部長。
    結果的には、周りの後押しにより、仕事と並行して夢を追いかけ始める。
    夢を追うにも、目の前の人は大切にしていこうと改めて感じさせられた。

5.まとめ

今頑張れているのも、
困ったときに肩を貸してくれるのも、
勇気が出ないときに後押しをしてくれるのも、
支えてくれている人のおかげだ。

観る人によって、感想が大きく変わる作品でもあるだろう。
是非、友人と一緒に観てほしい一本だ。

個人的には映画好きな登場人物が、映画知識によりループの謎をつかむところはたまらない。
「そこは恋はデジャヴだろ」
ループ物の原点ともいわれる作品だ。

この記事が参加している募集

#映画感想文

66,776件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?