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「自分しか歩めない道を、自分で探しながらマイペースで歩け」田辺茂一(紀伊國屋書店創業者)

自分の生き方を貫いた人物の一人だ。
彼が紀伊国屋書店を大きくしたのでは無い。
どちらかと言えば、酒と女性が好きで
「夜の市長」と呼ばれるくらい
日々飲み歩いていた。

彼は1905年から1981年まで生きたが、
会社が大きくなり始めたのは1950年に
陸軍中尉だった松原治氏を経営陣に
迎え入れてから起動に乗った。

松原治氏は紀伊國屋書店の名誉会長に
されたほど、会社に大きく貢献した。

彼が経営に関わるようになり、会社は
安定した為、仕事は彼に一任し、
夜遊びをするようになった。

1964年を機に、田辺茂一氏は設計者の
前川國男氏と紀伊國屋本社ビルの設計に
取り掛かり文化事業に取り組みだした。

文化事業とは幅広い分野で、簡単に言えば
色々な取り組みをしている運営会社のような
ものだと認識してればいいと思う。

同じ時代を生きた武者小路実篤むしゃのこうじさねあつ氏も
似た様な言葉を残している。
彼は小説家であり、詩人、画家など多彩な事に取り組んでいた。
「この道より我を生かす道なし、この道を歩く」と言っていた。

両者の共通点は、自分の好きな道、つまりは仕事を人生として
歩いた事で、持論を以て生き、他人の意見には左右されなかった
という事である。

田辺茂一氏は松原治氏という有能な経営者と出会い、
経営に関わる多くの事は松原治氏に任せていた。
田辺氏自身は、才能を開花させたり、恋人探しに
多くの時間を費やした。

武者小路氏は、小説はそれほど脚光を浴びる事は
無かったが、彼独特な人生論を展開して、
小説家に留まらず、文豪としての地位を築いた。

現代に於いて、彼等が生きていた時代背景よりも
ネットワークが全ての主体となり、その派生で
AIや世界が繋がる事により、より世界が見えるように
なった。

AIはまだまだこれから伸びる分野である為、
どうなっていくのかは分からないが、新しい分野で
ある事には違いない。

人は習慣的な事を一度辞めたら、その分野にまた
戻ろうとする事は希である。

例えば、音楽でもそれは言える。
聴かなくなれば、新曲など知らない人がいる事は
よくある事だ。
PCのオンラインゲームも同様に、一度離れたら
なかなか戻りにくくなる。

その理由はそれだけやる事が増えたからとも
言える。
一日24時間の間に、仕事、睡眠、その残り時間を
何に使うかによって人は変わる。

何もせずにいる人は、自然と取り残されてしまう。

簡単な事で自分の成長を促す事も出来るが、
やはり習慣づけないと簡単な事でも難しい。

高杉晋作や桂小五郎の師であった
吉田松陰の言葉にもあるが、
「一日一文字覚えれば、1年で365の文字を
覚える事が出来る」と言っていた。

私は日課の1つとしている事は、新しい事を
一日最低1つは知る事を習慣としている。
知らない事を知るにあたり、
必ず他に知らない事が出て来る。
それらも調べなければ大元の1つを知る事は
出来ない為、結果的に3つ以上は
知る事になる。

このnoteでも同様に、色々な思想を持った人
がいる事を知る事ができるように、
人の成長はどこにでも転がっているが、
それを掴まなければ意味は無い。

掴んで初めてスタートを切る事が
出来るようになる。

イチロー等を見ていたら、野球が真底好きなんだ
と思い知らされる。日本人を大リーグに
行く事を手伝う会社も設立し、今後、野球に携わる
かどうかも未定な高校球児に野球を教えたり
している。彼は好きな事を仕事にした人物のような
存在である。

実際、好きな事を仕事にして、後悔する事も多い。
仕事と趣味が同じだと、そればかりに囚われる為、
それなり以上の才能と努力が無ければ、
仕事としては成り立たない。

趣味でしながらも、本気でしなければ仕事にする
事はできないのだ。
彼だけでなく、多くの著名人を天才だと思っている
人の多くは勘違いをしている。

彼等は皆、陰では相当な努力をしている。
アインシュタインもそうだが、努力が天才を生み出す
のだ。頑張らずに時代について行けない様に、
それに打ち込む姿は、裏方で人には見えない場所で
努力を続けているからこそ、才能として発揮できる。

ただその才能があるかどうかが分からないだけで、
自分に合った物事に出会えるかどうかが難しい。

才能があっても、それに出会う機会が無ければ
無駄に終わる。
だからこそ色々な事に挑戦する事が大事なので
ある。

彼等の大多数の人は、自分に満足する事は無い。
イチローのように引退した後でも、
仕事にも関わる以上、知識等は必要となる為、
そう言った事に力を注ぐ事になる。

田辺茂一氏のこの言葉は、

「自分しか歩めない道を、
自分で探しながらマイペースで歩け」

自分しか歩めない道とはつまりは、
自分自身でこうなりたい、こういう世界で
生きてみたいと言う、道の中にある何かを
探しながらマイペースで歩け。

とあるように、急ぐよりも
自分のペースでゆっくりでもいいから、
本当にやりたい事を探しながら
生きろと言っている。

これに関しては、昔よりも今のほうが
色々と探しやすくなっているので、
自分を知る事により、自分の才能を
見つけ出し、それが好きな事に変われば
偉大なる才能を開花させる事は可能だ。

十代、二十代前半の頃は色々な事を
やればいい。何でも好き放題やっておけば
二十代後半には落ちつける。

それが絶対とは言わないが、経験や色々な人
を見て来て、それが正しいと思う。

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