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【2023年5月3日】大阪ダービー観戦記

1 はじめに

今日はいつもと違う内容となります。
Jリーグ発足以来30年、その時その時で温度感の違いはあれど、一貫して我が地元をホームタウン(のひとつ)とするガンバ大阪のサポーターであり続けてきました。

発足当初は、浦和レッズ、名古屋グランパスとともに「Jのお荷物」と呼ばれ、川崎時代のヴェルディに惨敗した時には、当時の川渕チェアマンに「消えてなくなれ!」と言われるなど、サポーターでいることが情けなくなる気分も味わいましたが、2000年代に入り、西野朗、長谷川健太という2人の名監督の下で、ACL王者も含めて9つのタイトルを手にするまでの強豪になりました。

ですが、2015年シーズンの天皇杯獲得を最後に、ユニフォームの星⭐️が大きくなる10個目のタイトルに届かず、特にここ数年は、残留争いを強いられるなど苦しいシーズンが続いています。

今年も10節を終えて、1勝4分5敗でブービー(17位)に低迷している我がチームを応援するため、セレッソとの「大阪ダービー」ということもあり、久しぶりに現地で観戦してきました。

コレオグラフィーは綺麗でした。ダービーならではの熱気も感じました
セレッソサポーターはこんな感じ

2 色々と覚えた違和感

結果はご存じのとおり、終了間際に一瞬の隙をつかれてカウンター攻撃を決められるという、去年のパナスタでの大阪ダービーのデジャヴのようなショッキングな敗戦となりましたが、試合を見ながら色々と違和感を覚えてしまいました。

(1)宇佐美のインサイドハーフ起用

宇佐美貴史と言えば、「蒼黒の至宝」や「ガンバユースの最高傑作」と称されるように、ここ10数年のガンバを代表するスター選手です。
今日のパナスタでも、彼のレプリカユニフォームを着用するサポーターを数多く見かけるなど、その人気は根強いものがあります(僕ももちろん彼のファンです)。

2021年オフに川崎フロンターレへの移籍を断ってガンバに残留してくれたこと、今シーズンはヤット(遠藤保仁)が長らく着用してきた背番号7を受け継いでくれたことには、彼の「ガンバ愛」を強く感じずにはいられません。

ガンバでは歴代2位のゴール数を誇る宇佐美ですが、今シーズンはポヤトス監督の意向を受けて、インサイドハーフというFW(今日であればジェバリ)へのパスの出し手の役割を担っています。
先週のBS、今日のパナスタを見たのですが、ボールによく絡むもの、ゴールゲッターという彼本来の魅力が削がれてしまい、何だか窮屈そうにサッカーをしているように感じてしまいました。
彼自身はインサイドハーフの役割を楽しんでいるとの話も聞くのですが、背番号7の呪縛に囚われているのではないか、宇佐美なりの新しい7番像を描けばいいのにと思わずにはいられません。

(2)ガンバには合わない4-1-2-3のシステム

宇佐美の起用法にも関係するのですが、ポヤトス監督は4-1-2-3というシステムを採用しています。「圧倒的に(ゲームを)支配する」というキャッチコピーに基づき、前線からボールを奪い取ることを目指しているようですが、アンカー役を務めるネタラヴィの負担が大きく、さらに4バックのサイドバック(特に左サイドバッグ)の帰りが遅く、時間が経つにつれて、カウンター攻撃に対応できなくなるシーンが、今日に限らず、何度も見られました。


(3)空中戦で殆ど競り負けているジェバリ

チュニジアの現役代表として、カタールW杯にも出場した選手であり、今日のダワンや横浜FC戦での宇佐美のゴールを演出するためのスルーなど、自身のゴールだけではなく、全体が見えている選手だという印象はあります。
ですが、ここ数戦を見ていると、とにかく空中戦に弱く、悉くボールを奪われる、パトリックのようなポストプレイやボールキープができないなど、欠点が目立つようになってきました。
今日も決定的シーンがありながら、悉くチャンスを逃すなど、以前のエムボマ、アラウージョ、イグノ、ファンウイジョのような決定力も見られず、開幕前の期待感には程遠い状況にあります。

3 処方箋はやはり4-4-2?

今シーズンは1チームしかJ2に降格せず、じっくりとチームを立て直すに格好の年であることは否定しません。
といっても、現在最下位(18位)の横浜FCが今シーズン初勝利を収め、16位の柏レイソルも勝利して勝ち点差と得失点差が広がり、「振り向けばヨコハマ」というシャレにならない状況になってしまいました。

これまで、ポヤトス監督の解任には否定的意見でしたし、監督を変えても、ヘンテコなブランド戦略に走ってしまい、戦力補強を怠ってきたと言わざるを得ないフロントを総入れ替えしない限り、効果は薄いように考えています。

ただ、宇佐美の本来の魅力を取り戻し、カウンター攻撃を受けるリスクを減らすためには、ポヤトス監督を解任して、

①宇佐美をFWとして起用し、ジェバリとの2トップにする。あと、夏までに空中戦に強いFWを補強する(本来は鈴木武蔵がその役割を担うはずなのでしょうが、彼にはもう期待できないので)。

②ネタラヴィの負担を減らし、攻守両方に睨みを効かすために、ダワンとのダブルボランチを形成する。

つまり、長谷川時代に機能し、かつ、松田前監督も採用して、何とかJ1残留を果たした4-4-2をベースにするしかないように思うのですが、いかがでしょうか?

あと、キャプテンも務める宇佐美がリードされると下を向いてしまうという話も聞くので、彼はチームを叱咤し鼓舞するタイプではないのかもしれません。
昨年であれば、昌子源や齊藤未月がその役割を担っていたと思うのですが、2人ともチームを去った今では、適任者と言えばヒガシ(東口)しか思いつきません。
5年後、10年後を見据えると谷晃生を育てることも大事ですが、この状況では、谷はルヴァン杯要員とする方がいいのではと思います。

大阪ダービーで今日のようなブーイング👎が飛ぶのは聞きたくはないです。
来年以降はガンバクラップが見られることを期待するのみです。

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