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izuming0821
【超短編小説】 お疲れーパン
仕事帰り、お腹がすいた私は駅前にあるパン屋に立ち寄った。
どのパンを買おうかと店内をぐるぐると回っていると、
あるポップが目に留まった。
ポップには【お疲れーパン】と書いてある。
「お疲れーパン?」
すると、近くにいた店員さんが
「お疲れーパン、おいしいですよ」と薦めてきた。
「カレーパンですか?」
「違います、ただのカレーパンではありません。お疲れーパンです。
食べた人には分かります」と自信ありげに店員さんは言う。
私はそこまで言うならと思い、トレーに乗せてレジに持って行った。
お疲れーパンを持ち帰り、家で食べてみた。
「うまい」と思ったが、意外にも味は普通だった。
「なんだ、ただのカレーパンじゃないか」
そう思い、私は布団に入った。
次の朝、目を覚ますと、溜まっていた疲れが無くなっていた。
もしかすると、これはお疲れーパンのおかげなのかもしれない(完)