見出し画像

矛盾と生きていくこと…

何故か…
「るろ剣」の実写版を一気見したくなり、最終章まで見た。

そんな私だが、歴史の授業では幕末と文明開化あたりが正直1番好きになれなかった。(偉人が多すぎる、偉人名前難しい、政治的思惑が複雑過ぎて理解不能…なども理由)

私の住む地域は、戊辰戦争で敗れ、俗軍にあたるとされた暗い歴史がある所だ。戦う兵士が不足し、「幼い15にも満たない子供が剣を抜き戦いに出向いた」と小学生の頃から教えられてきた。

人を殺さないと時代を変えられないなんてどうかしてる…と10代の私は思ったのだ。

夫と結婚した時、彼の本棚には私が嫌いな戦争や幕末や戦国時代の本がづらりと並び、鳥肌が立った事を覚えている。

「あたし、こういうの苦手…。正義が全面に出てるやつ…」というと、夫は「俺は歴史を知りたいだけで戦争が好きな訳じゃないよ。正義のためだけに戦う人ばかりじゃないんだよ。歴史は繰り返すんだから」とポツリと呟いた。

夫は戦争映画や大河ドラマをよく見る人だった。私は描かれ方によっては戦争が正しい事のように思えて嫌で一緒に見ていても感情移入が難しかった。

ただ、最近あちこちで起きている様々な社会情勢を考える時、平和とは誰かの血の上に成り立っているんだという現実を受け止めざる得なくなる。

私が思っていた事は綺麗事だったのか…?

そんな事をベットの上で考えていたら、2人で唯一エンタメとして楽しめたるろ剣の実写が見たくなった。私的にアニメの実写化で1番良いのでは?と思っているし、剣心の心の機微と葛藤、そして剣心と戦う相手の心情にも共感出来るのが好きだ。
人を殺めてきた事への罪悪感が襲う中で「それでも生きる」事を選んでいく剣心の優しさと弱さと強さが印象的だ。

何かを成し遂げたいと思う時、誰かを傷つけたり、もしくは自分が傷つく事は免れない。

誰かを救いたい、世の中を良くしたい…
そこには必ず光も影も存在している。
私が「人を殺さないと時代を変えられないなんて信じられない…」と感じた小さい青二才の正義感なんて、語ったら怒られてしまうんだろうな。

激動を生き抜いてきた祖先のおかげで私達は平和に暮らしている。
そして、平和は確かにこの日本は奇跡的に続いている。

世界は矛盾で溢れている。
 
40歳を目前に控えながらも、中身は高校生で止まっている私。今更、るろ剣を見て自分の正義とか価値観のちっぽけさを感じている。

なんて、難しい話をしたけれど…

「るろ剣」はアクションのリアリティも凄みがあり、ワクワクするのもある。メイキング動画を観るのが好きな私。どのように撮影されているのか見ていると、CGを駆使しているとはいえ、人間の動きには嘘がない。それも「るろ剣」の凄みだ。

江口洋介の斎藤一が好み。刀の構え方が好き。
こちらの動画でメイキング映像編集してくれています。どうぞご覧ください^_^

あと、最近ONE OK ROCKにどハマりしてずっと曲を聴いていたから、finalのエンドロールが無性に聴きたくなった事もある。次回はONE OK ROCKについても語りたいな。


beginningの桂小五郎役の高橋一生も色気があって最高。「逃げの小五郎」と呼ばれた強さとずるさと弱さ感が好き。

感情移入は…どうだったかな…笑

実在した人でもないのだけど、人斬り抜刀斎は…
でも、人間らしくて剣心が好き。

私達庶民の前に戦争は突然やって来る。静かに音を立てて…。人を殺す事、戦争に正しさなんて絶対ない。
けれど、大切な人の守り方を私は考えていたい。私の生き方も…。いざ、その時が来るまで…

ていう事で映画の感想でした。
 


この記事が参加している募集

最近の学び

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?