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スイカのたねしらべ

夫の妹、義理の妹ゆっこちゃんが大きなスイカを送ってきた。
鳥取に行ってきたらしい。
うちの近所のスーパーではお目にかかれない、鳥取のスイカ。
箱には大栄西瓜と書いてある。
箱を開けて大笑いした。
こんな大きさのスイカ、見たことない。
誰かにお裾分けしないと我が家だけでは食べきれない。
ゆっこちゃんによると、そのスイカは中玉として売られていたそうだ。
いやいや、特大の大の大だよ。
2Lよりもっと大きい。
おおらかなゆっこちゃんらしく、
「たくさん食べてねー」
とLINEがきた。

まずあれをあっちに、これをこっちに冷蔵庫内にスイカのスペースを確保する。
それから半分に切る。
ピキピキッと新鮮だ。
どうにかラップで包んだ半分を冷蔵庫に納める。
残りの半分を切り分けてカットスイカにする。
我が家の大きい部類の密閉容器に3個分のカットスイカができた。
もう寝る前だったけど、食べてみたらすごく瑞々しくて甘くて美味しい。
しばらくスイカ三昧だ。


長男小5、次男小1の夏休みにママ友の実家に泊まりに行ったことがある。
子ども同士も同学年で、家族ぐるみのお付き合いで、友人一家の帰省に合わせて金沢近郊のおじいちゃん宅にお邪魔した。
大きな旧家で、近所のプールも温泉も混んでいなくて、子供も大人ものびのびと過ごさせてもらった。
その滞在中に友人と私は下の子らの自由研究をやっつけようということになった。
小学校は別なので、ふたりがまったく同じ自由研究でも構わない。
夏休みの自由研究は親の熱意✖️子のやる気で決まる。
どっちが先かはご家庭次第。
どっちもほどほどだった我らの家庭は、母親主導で、
「スイカのたねしらべ」
をすることにした。
スイカ1個に種が何個入っているかを調べる。
ただ食べて、種を集める。
集めた種を洗って乾かし、
算数ノートひとますに1個ずつ貼っていく。
すぐ下の段に1から数書していく。
1000までの数の学習になる。
スイカ好きの友人は上の子1年生の時もスイカの研究と称して同じ自由研究をしたそうで手順はばっちり。
私たちは朝っぱらからスイカを買いに行った。
2Lサイズを2個。一家庭に1個だ。
それから10マスの算数ノート。
セロハンテープも余分に買っておく。
画用紙も多めに。
絵の宿題もあるしね。

おじいちゃん家に帰ってまず子どもとスイカの写真を撮る。
スイカの重さを体重計で計る。
それから切る。
スイカの断面写真も忘れずに。

子供らの首にタオルを巻いて、ふた家族に分かれて「スイカのたねしらべ」スタート。
全部食べ終わらないと始まらない。

早食い競争じゃないって言ってるのに、小5男子の上の子ふたりが早食い競争をする。
種を集めるんだよー。
下ふたりはなぜか仲良くじゃがりこを食べている。
何本食べた?なんて言ってる。
じゃがりこの本数なんてどーでもいいからスイカ食べなさい。
スイカの種を数えるんだよっ!

写真を撮ったりしながら最後は大人4人でお腹がいっぱいになるまでスイカを食べて、それぞれのスイカの種を集めた。
洗って乾かして続きはそれぞれの家に帰ってからでもできる。

計測しておいたスイカの重さや周囲の大きさを書き、スイカの栄養成分を調べ、絵や写真で画用紙にまとめていく。
みんなでスイカを食べたことを絵日記のように書く。
和やかにスイカを食べたように書かせる。
算数ノートに種を貼って数書する。

以上をママ主導で子供にやらせる。
種は500個ほどだったと記憶している。
自由研究、もうほんまに誰の宿題?
小学生1年生の無邪気な自由研究にはもってこいの「スイカのたねしらべ」
スイカ食べるの苦じゃなければ楽しくできます。
家族一丸となっていかがでしょうか?


ゆっこちゃんのスイカを食べながら、懐かしく夏休みの一コマを思い出した。

冷蔵庫のスイカ残り半分もカットスイカにしたら、「スイカのたねしらべ」を一緒にした友人が、そのほとんどを喜んで持って帰ってくれた。
やはりスイカ好き一家なのだ。
本当に美味しい大栄西瓜だった。
お裾分けには多すぎたかな?とか気を使わなくもなかったが、
友人には
「たくさん食べてねー」
とLINEした。

「スイカ食べまくりー笑
 種は数えなくていいのね?」

と返信があった。

懐かしく感じることは同じだった。
今日7月27日はスイカの日。

(イラストをお借りしました。ありがとうございます)




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