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母とわたし

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年老いた母と過ごす時間や本を通して考えたことを綴る記事を載せています。「介護」というほどでもないのですが。。
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#車椅子

89歳の母の「自己選択」について再び考えてみる

閉じこもり(*)の生活を送っていた母が、車椅子に乗ることで、好きなものを選び、自分で決める機会ができつつあります。「母らしさ」が垣間見られ、嬉しく思っています。 (*)外出したがらず家の中にいる高齢の方をを「閉じこもり」と表現している書籍がありました。母の様子を表すのには「引きこもり」よりも「閉じこもり」の方が合っていると思いました。 タイトルに「再び考えてみる」とあります。1回目に考えてみた記事は以下の通りです。よろしければご覧ください。 母とのエピソードをもとに、「自

年老いた母が「自己選択」をする

年老いた母は、自分で選んだり、決めたりする機会がほとんどありませんでした。最近、車椅子に乗るようになり、母なりの自己選択の機会が増えました。私にとっても嬉しい経験でした。 膝が痛いから引きこもる それなら痛くない方法で外に出よう 母は、まさに「閉じこもり」。家の外には全く出ません。介護サービスも使いません。人と接することもほとんどありません。体のあちこちが痛く、動くのもやっと。家でじっとしている、の悪循環でした。 車椅子がやってきた 母に「お出かけしよう」と言っても「い