【詩】瘡蓋
もういいね 誕生日に彼がポツリと
その意味に興味もない 安い出会い 他人も同然の彼
死ぬまで会えないあなたは今頃あの部屋で
思い出しても泣かなくなった 偽恋(フラボノ)も効果がある
ベッドで寝そべりながらさりげなく切り出す
子供の頃は家に拳銃があってね
エリートの肩書に食いついた女を切るやり口
あっさりとさようなら お互い様の世界
独りに戻ったとたんに蘇るあなたの横顔
想い出が溢れ出して悲鳴をあげそうになる
瘡蓋が剥がれてく 剥き出しの傷口
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