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九龍ジェネリックロマンス 67話感想

現在の第二九龍の世界が気味悪い。


①心配なのは楊明さん

楊明さん、元々その傾向はありましたが
第二九龍の狂気に既に呑まれているのが…

第二九龍の食べ物を口にした瞬間
第二九龍への違和感を忘れてしまったのに
薄気味悪さを感じましたね。

やはり第二九龍の食べ物を
食べ続けた影響でしょうか。

グエンは蛇沼から
「第二九龍の食べ物を食べてはいけない」と
忠告を受けているので

第二九龍に住んでいても
決して口にはしていません。

蛇沼の
「第二九龍の食べ物を食べてはいけない」と
いうのは、【よもつへぐい】の神話が
由来なんでしょうね。

「九龍ジェネリックロマンス」って

食べ物の描写や
キャラが美味しそうに食べている描写が
魅力的ですが

ここに来て恐ろしい意味に繋がるとは…

ふと思ったのですが

楊明さんは第二九龍の食べ物が
「何で出来ているのか」について
疑問を持たなかったのでしょうか。

前々回で現在の第二九龍の
違和感に気づいたのに
食べ物について気づかないのは…

楊明さんの場合
元々世間知らずのお嬢様というのも
あるのでしょうけど。

楊明さん7巻では
第二九龍から出られましたが
次はどうなるやら…

【よもつへぐい】の神話になぞらえるなら
このままだと危ない目に遭いそうな
悪い予感がしてなりません。

最悪途中退場という展開もありえそう。

楊明さんも探偵役に回るかなーと
期待していたのですが
ちょっと微妙なところですね。

ただ、楊明さんについては
姿を消している母親の楊麗(ヤンリー)
カギになるかもしれません。

母親との確執の問題も
解決しているわけではありませんから。

もし今後母親が出てくるとなれば
楊明さんは母親との関係性に
向き合うことになりそうです。

母親との問題を乗り越えた時が
楊明さんにとって
大きな転換点となるでしょうね。

②第二九龍が見える人の条件

ユウロンさんは
第二九龍が見える人の条件について考えます。

彼の仮説だと、現在の第二九龍が見える人は
「過去に囚われている人」になるでしょうか。

確かに工藤も蛇沼も楊明さんも
みんな「過去」に囚われているところは
共通しているんですよね。
(オリジナル小黒もそうか)

あと、「誰か」に縛られている点も。
ただ、グエンは若干微妙ですが。

ユウロンさんは
「この九龍ってエグイな~」と
呟いていましたが、本当にそうですよね。

一体誰が何の目的で
現在の第二九龍を甦らせたのか。

そして、何故
見える人と見えない人がいるのか。

③グエンと蛇沼の再会

第二九龍を訪れていた蛇沼は
6巻で介抱してもらったスナックのお店へ
花を贈ろうとしましたが

購入時電子マネーは今使えないと
断られてしまいます。

そこへグエンが現れて
蛇沼の代わりにお金を支払います。

グエンは本当大人ですね。
59話で外に出ようとした
鯨井Aの腕を掴んだり

今回支払いに困っていた蛇沼に
さりげなく代わりに払ってあげたり。
グエンの優しさが垣間見得ます。

しかし、蛇沼はグエンから
さっさと逃げてしまいました。

この二人がきちんと向き合うのは
まだまだ先になりそうです。

蛇沼はグエンをこれ以上巻き込ませたくない
気持ちが強いのでしょうが

グエンも蛇沼のために現在の第二九龍の謎を
解明しようとしていますので、今更ですが。
いい加減仲直りすればいいのになー。

ただ、蛇沼が現在の第二九龍を訪れることを
グエンもユウロンさんも
内心良く思っていないんですよね。

二人とも
現在の第二九龍の「エグさ」を
理解していますから。

蛇沼は今の所大丈夫なようですが
呑み込まれないことを祈るばかりです。

④すれ違う鯨井さんと工藤さん

鯨井、工藤とのベッドシーンの後
すっかり浮かれていましたね。

鯨井Aの様子からすると
「工藤と両思いになれた」と
思っているようです。

しかし…
ラストシーンの工藤の狂気的な表情や
前回のエピソードを見る限り

工藤にとっては結局違うんですよね…

前回から続いて、結局
気持ちの面ですれ違っているのが悲しいし

そう思うと工藤は
本当にこのままで良いのでしょうか?

鯨井Aもいい加減
工藤さんの抱える狂気性に気づけよと
突っ込みたくなりますが…

工藤も工藤ですが
鯨井Aも鯨井Aなんですよね。
工藤に甘いというか。

でも工藤の場合
自分自身でこの状況を招いているので
何とも言えませんが…

彼を見ていると
自分を痛め付けているような感じがします。

鯨井Aと工藤の関係性は
どちらかというと「共依存」なんですよね。
お互い一方的に依存している感じ。

このすれ違いと共依存の関係が
今後悲劇へと繋がっていきそうで不安です。

余談:セミの鳴き声

そういえば、第二九龍の季節はずっと
【真夏】なんですよね。

セミの鳴き声も第二九龍でしか聞こえない
ことも判明していますし。

なぜ第二九龍の季節は【真夏】なのでしょう。

ユウロンさんは楊明さんとのやり取りで
季節が【真夏】なのに何かカギがあるかも
しれないと彼女に伝えていました。

ただ、第二九龍でも
8月31日を迎えていたんですよね。
すると、現在の第二九龍は今何月何日なのか。

ここから先は、個人的な妄想になります。

セミの鳴き声が聞こえなくなった時
第二九龍の時間が進み出す
のではないかと
予想します。

もし第二九龍の時間が進み出したら
その先に待っているのは…
【第二九龍の崩壊】でしょうか。

第二九龍の解体は10月に始まり
12月頃に完了したことが
7巻で明かされていました。

第二九龍でも【真夏】の季節が終わり
秋に移るなら…
そうなると鯨井Aや第二九龍の住民達は
どうなってしまうのでしょうか。

さらにこれも妄想ですが

もしかしたら鯨井Aは
【真夏】の季節にしか生きられないとか…

令子さんが死んだのは
8月の終わり頃だったと
工藤が言っていましたから。


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