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夏の夜と言えば...

花火?
それもあるけど
ちょっと涼しくなるにはコレですねぇ
あっ!恐いの苦手な方は、気をつけてね!
ゾワッが平気な人はようこそ!

と、キューブ様✨の影響を受けてしまった
僕の昔話でも聞いてください!
ゆるぽのように恐いのダメな人でもいける
甘口ですよ!
どうぞ( ゚д゚)ノ

夏休み前半。
その日も、暑苦しい夜だった。
当時、僕は階段上がってすぐにある4畳半の部屋を使っていた。
大きな本棚のある部屋だ。
大きな本棚には、誰も読まない偉人伝や一度も開かれることなく、いつかは捨てられる運命の百科事典などが納められていた。
古い本と同様に、当時の僕は世間の大抵のことに無関心で、家族には特に口を開かなかった。中学二年生だった僕は、人並みに思春期と反抗期をこじらせていた。TMネットワークとプリンセス プリンセスとBUCK-TICKが世界の半分を占めていて、残り半分は初めてできた彼女のことでいっぱいだった。
そんな僕であったが、部活動のバレーボールは続けていた。夏休み中とはいえ、当然、その日も練習があり、ヘトヘトだった。
部活終わりに1度シャワーを浴びたが、すぐに汗がじっとりする。
夕食のあとに再びシャワーを浴びると、自室に行き、Wラジカセのスイッチを入れる。バスタオルを扇風機にかけ、コブラのように頭を持ち上げる当時流行りのWラジカセで『DIAMOND』を流しながら口ずさむ。上機嫌な僕だが、段々と汗が滲んできて少し不機嫌になる。
部屋にはクーラーなど無く、扇風機が絶え間なく首を振っているが、涼しさよりも熱風をかき混ぜているようだった。
虫除けスプレーを全身に振り撒き、網戸を開け屋根の上に出る。当時覚えたてのタバコに火をつけて、気分を紛らそうとするが、蚊に二ヶ所刺されただけだった。
仕方がない。
ラジカセを止め、部屋の灯りを消し、眠りにつこうとするが、暑くて寝苦しい。ベッドの上で右を向き、左を向きとバタバタしていたが、ようやく眠りにつく。

......。
深海の闇のような深いネイビーの闇の中で、静かに静かに覚醒する。
(若干暑さは弱まったか?)
そんなことを考えながら、枕元の目覚まし時計を確認しようと身体の向きを変えようとしたとき、視界の端に何か白いものが見えた!
(えっ?何?)
一瞬で固まる身体と思考。
これまでに感じたことのない恐怖が全身を包む。
顔を向けず、そのまま意識を集中させると、確かにいる!
白い着物を纏った何かが、右に左に体を揺らしながら僕の様子を伺っている。
僕はこの時、人生最初の金縛りを体験する!
(タ・ス・ケ・テ)すら声に出せない!
そして、着物の感触を足元に感じると
(サワラレタ?)
と思った僕はパニックに!!!!
そのまま気を失った。



翌朝、扇風機にかけられたバスタオルは気持ちいいほど、乾いていた!

んっ?何ですか?
あぁ、金縛りね!
練習がハードだとたまーにあるんですよ。
このあとも何度か経験しました。
えっ?気を失ったのは?
だって、夜中ですよ!
そりゃ眠いし。
えっ?まだ何か???

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