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「林檎」《詩》

薔薇色の頬の内側に 
雪のような肌
そのなめらかな表面に
彼女の歯が深く、刺さった

ヒリリと冴えた
高貴な香りが
鼻腔を抜ける

その味は身に覚えのない罰
嫉妬のつららが
喉から食道へ
滑り落ちる

彼女の顎が上を向く
命の時間が抜けていく
霧の中
思い出を見た

白百合を折る指先と
砂漠の旅人のベール
ステンドグラス越しの
横顔

白夜のように輝く
貴女が
誰より
美しい
のに

声は枯れて落ち
彼女は倒れて
林檎が一つ
転がった







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