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釣り座での準備について(第7回)

前回は、釣り座での準備の第6回ということで、「エサの準備」についてお話しました。

第7回目の今回は、釣りを始めるまでの大まかな手順の7つめ、「竿、仕掛け、浮きの準備」についてお話します。

釣り座での準備

釣りを始めるまでの大まかな手順

7.竿、仕掛け、浮きの準備

エサの準備(元エサが完成)が終わったら、そのまま数分放置してエサの麩に十分に水が吸水されるのを待ちます。

この間に、竿、仕掛け、浮きを準備します。

(1)竿の準備

まず、へら竿を竿袋から取り出します。
(釣り場で竿を竿袋から出した写真が無いので、ひとまず室内で撮影した写真でご容赦ください。(いずれ釣り場で写真を撮りましたら差し替えます。))

今回は、下の写真のような振り出し竿(一番太い外側の筒の中に段々に径の細いパーツが入っていて、それを引き出すと一本の竿になるタイプのもの)の例を示します。

竿袋から取り出した振り出しタイプのへら竿

竿の先の部分には栓がしてありますので、これを指でつまんで引き抜きます。(少し値段の高い並継竿の場合は、栓の部分が木で出来ているものもあります。)

竿の先端部分のゴム製の栓

栓を抜き、栓を抜いた部分を下にして少し竿を斜めにすると、中の段々に細くなっている竿のパーツが出てきます。

写真の竿(9尺(長さ2.7m))の場合は、径の異なる3つの筒で構成されています。

下の写真の赤丸で囲んだ部分は、「リリアン」と呼びます。実際、リリアン糸が竿の穂先と連結されており、リリアンの先端部分が結んであります。

竿の穂先とリリアン

このリリアン部分に仕掛けを接続します。
竿の全てのパーツを引っ張って伸ばす前に、後述する「仕掛け巻き」を用意します。

(2)仕掛けの準備

竿の穂先のリリアン部分に接続する仕掛けを準備します。
市販のヘラブナ釣り仕掛けセットを購入した場合は、下の写真にあるような仕掛け巻きの切れ込み部分に巻いてある糸の終端部分を外し、2、3巻き分程度をほどき、糸を伸ばします。

ここでは、私の自作の仕掛けでも基本的に構造はほぼ同じなので、私の仕掛けの写真で説明します。

ピース自作の仕掛けと仕掛け巻き

この仕掛け巻きの拡大写真を見てください。
仕掛け巻き右上端の切り込み部分に、小さな輪になっている部分が結び目のところで引っかけてあります。

この部分が仕掛けの一番上の終端部分です。
この部分を仕掛け巻の切れ目から外します。

仕掛けの終端部分

この終端部分は、下の写真のように、大きな輪と小さな輪で構成されています。この大きな輪の部分を「チチワ」と呼びます。

仕掛け終端のチチワ

このチチワ部分を上の写真のように指で広げたら、その輪の中に道糸を入れ込み、下の写真のような投げ縄状の形を作ります。

チチワに道糸を入れ込んで投げ縄状にする

次に、この投げ縄状の部分の内側に、先ほどの竿の穂先のリリアン部分を少しだけ入れた状態にします。

投げ縄状の輪の中に穂先のリリアンを通す

次に、左手の親指と人差し指でリリアンをつまんだ状態で、右手で道糸を持ち、写真の下方向に引っ張り、投げ縄部分の輪が小さくなるように絞ります。

投げ縄部分を絞る(リリアンは輪の反対側に出た状態に)

道糸をキュッと引っ張り、輪を絞ると、投げ縄部分が完全にリリアンを締め付けた状態に結ばれます。

チチワが完全にリリアンを締め付けた状態

これで、仕掛けと竿が接続されました。
この後は、仕掛け巻きから仕掛けをほどいていきながら、竿も伸ばしていきます。

この時、一度に仕掛けを全てほどいてしまうと、その場で仕掛けが絡まってしまう場合がありますので、下の写真のように、竿を少し伸ばしたら、伸ばした分より少し長く仕掛け巻きからほどく、というやり方をするとよいです。

仕掛けと竿を伸ばしていく

仕掛けを全て仕掛け巻きから外すと、終端部分はヨリモドシに結ばれた2本のハリスとハリになっていて、ハリは仕掛け巻の階段状の部分に引っかけてあります。

これらのハリを仕掛け巻きから外し、竿の方も完全に伸ばしきったら、一旦竿を置いて、空になった仕掛け巻きは、無くさないように、仕掛け巻き入れに戻します。

仕掛け巻きは無くさないように仕掛け巻入れに戻しましょう

(3)浮きの準備

次は、伸ばしきった仕掛けに使用するウキを付けます。

浮きをケース又は浮き入れから取り出します。

今日はこの浮きを使うことにします。(へら浮きの世界は非常に奥が深いため、浮きの種類や使い分けについては、また別の機会にお話したいと思います。)

浅いタナ(水深)用のへら浮き

浮きの一番したの細い部分(足)の端部は、足の棒よりも少し膨らんでいます。そのふくらみの部分を、「ウキゴム」の穴の開いた部分に差し込みます。

下の写真で、ウキゴムの上下の黒い部分もゴムで出来ていて、「ウキ止めゴムと言います。」

このウキ止めゴムの位置を道糸上でスライドさせることで浮きとハリの間の間隔を変えて、水中のエサの縦方向の位置を変化させます。

半透明の白色の部分がウキゴム(その上下の黒いゴムはウキ止めゴム)


ウキゴムにへらウキの足を差し込む
へら浮きの足がウキゴムに入った状態

これで竿、仕掛け、浮きの準備は完成です。
釣り台、万力、竿掛けがある場合は、下の写真のように、竿掛けに竿を置き、ハリを横木や手拭き用タオルなどに引っかけておきます。

竿、仕掛け、浮きの準備が完成!

釣り台、万力、竿掛けをまだ持っていない人は、仕掛け、浮きの接続された竿を一旦釣り座の横の護岸に置いておきます。

文章で説明すると、ここまでかなりの時間が掛かっているように思うかもしれませんが、実際に現場でこの作業をすると、段取りが良ければ5~10分程度で完了します。

ここまで準備が出来たら、実釣を開始するまであともう一息です!

ちょっと予告をしておきますね。

ここからは、水面に仕掛けを振り込んで行う作業となります。

  • 使用する浮きに合わせたオモリ量の調整とエサ落ち目盛りの確認

  • 自分が釣るポイントの水深を測る

これらの準備が終わったら、いよいよハリにエサを付けて、釣りの開始です!!

次回は、「使用する浮きに合わせたオモリ量の調整とエサ落ち目盛りの確認」についてお話します。

ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

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