見出し画像

見えないところが見え始める季節。オシャレだけじゃない、足元のお話。バロメーターとしての爪、巻き爪etc。

ども、義肢装具士の佑吉です
そら豆焼きが美味しい時期になりました
そら豆は豆が上に育っていき、食べごろになると大地の方向に向かって垂れていく豆になります

同じようにこれからの季節、足元に目線が向いていくのは私だけでしょうか?
職業柄か、ついつい足元を見てしまい、これからの季節はサンダルの人も増えていき、爪の状態も見えやすくなります
その爪の状態、ちょっとしたバロメーターになっているのをご存じでしょうか?

爪がバロメーター?
よく聞く、健康や栄養状態のバロメーターの事?
ではなく、足のバランス、使い方のバロメーターになります

バロメーターの話の前に、爪の特徴についてお話していこうと思います
爪はケラチンというたんぱく質で出来ており、髪の毛や皮膚と同じ成分が含まれていることは、有名だと思います
この爪、指先の骨の無い部分を守るのと同時に、指先にかかる力を逃がさない様にする役割があります
この力を逃がさないことによって、力が効率的に伝わり様々な作業が出来る様になったり、足ではスムーズに歩くことができるようになります

このように力を受け止める役割のある爪ですが、力が加わらないと丸まりやすい性質もあります
この性質のお陰で、力をしっかりと受け止めることができるのですが、逆に力が加わらないと丸まってしまい、巻き爪になってしまうのです
そして、この力の加わり方が重要で、爪に対して垂直方向に力が加わることによって、爪が丸まらずキレイに均等に広がることができるのです
この事が、爪がバロメーターになる理由です

外反母趾の人は足の親指が、回って曲がってしまうため、爪の真下から力が加わりにくいため、巻き爪になりやすい傾向があります
このように爪にどんな状況で力が加わるかで、杖の状態が変わってくるので、歩行時の重心ラインがどんな軌跡を通っているかで、爪の状態も変わってきますし、立った時どんな荷重のかけ方をしているかでも変わってきます
そのため、荷重のかけ方や重心ラインの軌跡などに、アプローチしてあげることによって、爪の状態も変わってくるため、アプローチの仕方の良し悪しのバロメーターにもなるのです

このように足の爪にアプローチする場合、短期的にするアプローチと長期的なアプローチがあります
短期的なアプローチは、手術や鋼線バネなどによる直接的なアプローチになります
これに対し長期的なアプローチとしては、姿勢や重心の取り方などの身体の使い方に対するモノ、インソールなどで足のアライメントを整えていく方法があります
短期的なアプローチは、今ある痛みなどを解消する役割があり、緊急的な処置が必要な場合に選択されることが多いです
それに対し長期的なアプローチは、根本的なモノに対してのアプローチになり、一朝一夕で変わるものではなく、専門家のアプローチに対して受け身になっているだけでは、直しきることは難しく、自分で意識的に変えていくことも重要になります
例えばインソールでのアプローチの場合、インソールを入れることによって、アライメントを整えていきますが、それにプラスして、靴の履き方であったり、サイズ、靴の構造なども重要になります
また、インソールは基本的に荷重がかかるから効果が発揮されるため、インソールを入れたものの、立ったり歩いたりしないと意味はなく、宝の持ち腐れになってしまいます
また、靴の状態にも影響されるため、靴底の滑り止めの溝が無くなっていたり、アッパーのかかとの芯が潰れていたり、形が崩れていたりしたら、靴としての機能が無くなっていますので、買い替えて下さい

靴の買い方について、「よくわからないなぁ」と思われる方は、下記のリンクを読んでみて下さい

インソールは普段履いている靴に入れるだけで、アライメント、重心位置、筋肉などの軟部組織の緊張や弛緩といったモノに、アプローチすることができるので、とても有効なものになります
しかし、ヒトの本来持っているものを引き出してやることが、最も重要なので、インソールを入れて満足せず、自分で意識して姿勢を正してみたり、感覚を研ぎ澄ませ、大地の感触を感じ取ってもらえれば、より効果が発揮されますので、意識してみてください

生活習慣"健康"
健康は一にして成らず
日々の普段の生活の地味重ねが、今の身体を作り
これからの生活の積み重ねが、未来の身体を作る

気付いたときが最も若い時です
未来の自分のなりたい姿を思い浮かべながら、今できることにフォーカスして欲しいです

ではでは


この記事が参加している募集

新生活をたのしく

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?