こんな産業医はやめておこう?

良い産業医は沢山いますが、残念ながらトラブルの話題を聞くこともあります。その場合によく行うアドバイスは、「ビジネスパートナーとしてNGな行動や言動があれば、契約を絶っても良いと思います」というものです。これは、医師だからなどの遠慮はなしで判断しても良いと考えます。そうでなければ、コミュニケーションの問題が発生していることも多く、よくその産業医と話し合っていただくことをお勧めします。

ビジネスパートナーとしてのNGに該当する部分がどの程度なのかは、企業によるとは思います。しかし、連絡が特になく遅刻する・無断欠席をする等が頻繁に繰り返されるようなケースは、産業医の交代を考えても良いかもしれません。私自身、これまでスケジュール調整のミスでご迷惑をかけて平謝りした経験がありますので、他人のことを偉そうにいえないのですが、頻回に繰り返されたり、謝罪や改善の意思が見られない場合には、最低限のマナーが足りていないと考えいます。

上記のビジネスマンとしてのマナーを身に着けることは社会で働く人間としては当たり前ですが、「こんな産業医はやめておこう」と思われないために、個人的に気を付けていることが一つあります。それは、「問題解決につながるアドバイスを行う産業医であろう」ということです。

産業医の仕事は医学や衛生の専門家として、企業の困りごとについてアドバイスを行ったり、社外の専門家とコミュニケーションを行うことなどがあります。産業医に相談が上がってくる事例は簡単なものばかりでなく、関係者の特性や状況に応じて、最適と考えられるアドバイスが変わります。

医学的に正しいと考えられることを言い続けることは、それほど困難なことではありません。ただし、新型コロナの対策でも問題となっていましたが、医学的な正しさが常に社会的に正しいとは限りません。それらの要素を考慮して、医学的な正しさは?働く人の健康を守る方法は?対策はその会社で実行可能か?実行してもらうとしたらどのようにコミュニケーションを行うか?などを自問自答しながら日々仕事をしています。

私の周囲のできると言われる産業医の多くは、問題解決に寄与する意識が強い方が多いなと感じています。ストレスチェック制度の導入・過重労働対策の強化・新型コロナウイルス感染症に対する企業の相談に対する対応・・・など、ここ数年間でも産業医が企業の困りごとの解決に関われることは、日常業務に加えて法定内外含めて多々発生しました。(化学物質管理が2023年3月時点ではこの先相談がたくさん上がってくるち予想される状況です。)

企業の健康や健康に関する困りごとは、分野に関係なく積極的に関わり問題を解決する道筋を示すことができる産業医が、私の理想とする産業医像です。ただ、お金の問題、法律の問題、労務問題など、産業医のカバーする領域の外の問題が関係する場合は産業医だけで解決できません。企業の担当者や他のステークホルダーと一緒になって、関係者にとって最適な問題解決策をご提案できるように研鑽をつづけたいと考えています。

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