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【事実発掘!FACT JAPAN 47 NO.28】長崎県

こんにちは。FACT唯一の九州男児、中村です!!

私の出身は福岡県。上京して出身地を伝えると
「もつ鍋、美味しいよねえ!」
「糸島の海、いいよねぇ!」
「程よく都会で、ちょうどいいよねぇ!」
とベタ褒めされることがしばしば(嬉しい)。

一方で隠れた名店や文化など、私が知らない魅力を県外の方々から教えてもらうことも多いです。

さらに、ことその他九州6県ともなれば知らないことだらけ。
自分の不勉強を痛感すると同時に「惜しいことをしたなぁ」と後悔することが増えました。

九州男児を名乗る手前、そんなことでは許されまい!

このFACT JAPAN 47ではそういう想いから、積極的に九州の価値、魅力を引き出すべくお送りしております。

さて、前置きが長くなりましたが、今回私が注目したのは

長崎県!!!

皆さんは訪れたことがありますでしょうか。

長崎といえば日本最大数の島々(なんと1000島近くも以上もあるのだとか!)を有しながら、歴史的には鎖国の最中も諸外国との貿易が盛んであったこともあり、自然と異文化が交わる独自の雰囲気が特徴です。
観光では自然豊かな五島列島や異国情緒漂うハウステンボスが有名ですし、食べ物もかまぼこや茶碗蒸しは長崎が発祥。他にもカステラやちゃんぽんなど挙げるとキリがありません。

調べていくうちに長崎のバラエティ豊かな魅力がどんどん出てくる...
と同時に、少し気がかりな事実を発見。

『人口減少がやばい』

これは人口減少が進む日本ではどの県でも言われていることではありますが、実は長崎県はここ数年人口減少率が全国第3~5位。長崎市に至っては2年連続で全国ワーストの人口減少率だったのです。
理由を深堀ってみると、実は学生がごそっといなくなっているということがわかりました。

「長崎県における地方創生へ向けた取組」(長崎県/2018) によれば、県内高校卒業者(約1万3000人)のうち、6割が進学。そのうち6割が県外の教育機関へ進学しているとのこと。さらには、県内大学を卒業し就職する者のなかで、県内出身(約1800人)の3割、県外出身(1200人)の9割、つまり総数の約半分が県外で就職をしています。

大学や専門大学など教育施設や雇用先の絶対数の影響はあるものの、未来を担う多数の学生が転出してしまうインパクトはかなり大きそうです。

しかし、、!
一方で、光も見えてきました。

長崎県全体で見てみると、一度社会に出て、手に職を付けた大人たちのU・Iターン者数が右肩上がりで増えているのです。

[出典:長崎県移住支援公式HP ながさき移住ナビ https://nagasaki-iju.jp/appeal/data ]

特に40歳以下の比較的若い世代が全体の約8割を占めており、これからの「結婚・子育て」を視野に入れた世代に、長崎県が選ばれていると考えられます。

長崎県では現在「長崎県長期人口ビジョン」・「長崎県まち・ひと・しごと創生総合戦略」など多くの施策を講じ、若者の雇用機会の創出や若者が暮らしやすい街・社会作りに力を入れています。
実際に、その甲斐もあってか、2019年には大手グループを含むさまざまな15の企業の誘致に成功。生活面においても、人口あたりの保健所、医師数も全国6位と上位ですし、犯罪発生割合に関しては全国2番目に少なく、医療環境や治安が良いことがわかります。
一度は出て行ってしまっても、暮らしやすさから「やっぱり長崎がよかばい!」と戻ってくる方が多いと言えそう。

「長崎再建のカギは文化にある」

このようにインフラや社会保障の面で前進を見せる長崎ですが、さらに一部エリアでは長崎固有の「カルチャー」によって若者を惹きつけることに成功していることが判明!!

3つほど例を挙げてみます。

●マルヒロ / HIROPPA
マルヒロは長崎県波佐見町の伝統工芸品「波佐見焼(はさみやき)」の産地メーカーで、2021年に、波佐見焼を通して繋がったアーティストと共につくる公園「HIROPPA」をオープンしました。
敷地面積1200坪の公園全体には芝生が広がり、アーティストがデザインする遊具や、直営店、キオスク、OPEN-END(カフェ)が併設。地元の人、観光客、伝統工芸師の新たな接点となり、強固なコミュニティ作りに一役買っています。[ 公式Instagram: https://www.instagram.com/maruhiro.hiroppa/ ]

●長崎坂宿
「長崎坂宿(さかやど)」は古くなった民家や空き家を一軒一軒丁寧にその建物とその場所に応じてホテルや店舗などにリノベーションする再生事業として2022年に発足。過疎化が進む日本では深刻化している空き家問題に向き合い、坂の多い長崎ならではの景観や環境を活かした施設として新しいカルチャーを生み出しています。[ 公式HP: https://www.sakayado.com/  ]

●OJIKAPPAN
長崎が発祥と言われている活版印刷。OJIKAPPANは、県外の大学でデザインを学び、東京での就職を経て2011年に長崎県・小値賀島にUターンした横山 桃子さんが興した印刷工房。
廃れつつある活版印刷を使って、たくさんの人にその印刷・文化的な魅力を伝え、小値賀の魅力を世界に発信することを目標に、活版体験ができる宿泊プログラム実施に向けて奮闘されている模様。「今後は人を雇い、育てていく。経営者としての戦略、そして成長も目標です。」( 季刊 日本で最も美しい村 WEB『活版印刷で小値賀を世界に発信する』/ NPO法人「日本で最も美しい村」連合 より)とも語っていました。[公式HP: https://ojikappan.com/ ]

その他にも長崎近郊の音楽カルチャーを屋号を変えながらも20年以上発信し続ける音楽クラブ『beta』、ハンバーガーレストランの名店『トミーズ』をUターンして継ぎながら、主催する『諫早グルメフェスティバル』を通して商店街の活性化・若者の移住/定住を目指す陣野 真理さん、長崎市野母崎地区を舞台に地元民と国内外で活躍するアーティストを繋ぎ、地域を再定義する長崎アートプロジェクト「じかんのちそう」など、調べてみると本当にたくさん!

[マルヒロさんの手がける「HIROPPA」行ってみたい...]

冒頭にも少し触れましたが、長崎は常に新しいものを受け入れ、創造し、面白がって文化にしてきたユニークな県。
例えば、西洋医学、洋楽、コーヒーなどの知見や文化は長崎から全国へ広がり、今も色濃くその街並みや生活に残っていますし、「長崎くんち」や「ランタンフェスティバル」、中華街等、中国から伝わった食や祭りも今に継承される大切なカルチャーとなっている。

そして今、そうした文化を継承しながら、さらに発展させていこうと奮闘する若き活動家や団体が、ここ長崎には数多くいらっしゃいました。

また、行政も負けていません。
長崎県総合計画の一環として「若者が輝く!文 化芸術による地域ブランディング事業 」を推進。

「若者が輝く!文化芸術による地域ブランディング事業 」
文化芸術による地域づくりの推進と人材の育成を図るため、東京藝術大学、地元大学等と連携し、 離島地域で「長崎しまの芸術祭」を開催するととも に、全県域における若者を対象としたワークショップ等の取組により「ながさき愛」を高め、交流人口 の拡大・人口定着を図る。長崎県出身で訴求力のあるクリエーターと地域や参加者が継続して交流する活動を行うことで関係人口の創出・拡大を目指す。また、海外アーティストを招聘し、地域住民や地元アーティストとの国際文化交流を推進する。

地域、文化、アートを繋いで結束力を高める後押しをしていました。
ただ、2018年よりスタートした本事業もコロナの影響などもあってか令和2年で既に終了とのこと...
残念です。

「紹介」から「定着」へ。長崎にいま、新しい文化の出島を!

[出典:長崎市公式観光サイト「あっ!とながさき」]

今もなお、かつての長崎のように、新しいものを柔軟に取り入れながら、文化を守り、育てていこうと奮闘する若者たちがいる...

となればこの土壌をさらに豊かに発展させていくことで、長崎の新たな未来像が見えてくるのではないでしょうか!

今の時代、インターネット・SNSを使えば、いつでも、すぐに世界中の情報が入手できます。
これからは海外のモノやコトを紹介するだけでなく、かつての長崎のように、いかに解釈し、長崎のもつ文化や生活と融合させ、創造し、文化として定着させていくかという中長期的な目線が必要なのかもしれません。

例えば、カルチャー新出島構想なんてことができるかもしれません。

カルチャー新出島構想とは
鎖国の最中も積極的に海外のカルチャーを取り入れ、独自の文化として定着させてきた長崎。その拠点、文化の接点となったのが「出島」です。この新出島は、地域住民と上述のようなカルチャー産業に従事する若い世代の大人たちが中心となって作り上げる文化にフォーカスした全く新しい出島。
まだ日本では定着していない海外のカルチャーに積極的にアプローチし、取り入れる。そこで生まれたカルチャーやシーンを教育やイベントを通して地域や学生にも伝え、興味を持ってもらう。やがて文化とともに学生たちもその地に根付き、県外に出ていくのではなく地元を一緒に盛り上げると言う選択肢を持てる。そんなサスティナブルなカルチャー構想。

口で言うだけは簡単です。

具体的にはどうするか?
例えば、まだ日本にやってきていないブランドやサービス、カルチャーに目を向け、いち早く取り入れる。それらを展示やイベントとして一時的に紹介するだけでなく、地域の企業や大学、クリエイターと協業し、ものづくりまでをサポートしていく。ワークショップや企画展など、創造、発表する場を整えることで二次創造を促し、新たなモノやサービス、文化としての定着までを目指す。そんなニュータイプな「カルチャー新出島」を目指してはどうでしょう?

人口減少が叫ばれる長崎ですが、カルチャーを大切にし続けることで、その熱量が伝播し、長崎に止まる、戻ってくる若者がますます増えていくかもしれません。
反対に、海の外から見れば、SHIN -DEJIMA / NAGASAKIとして長崎県のプレゼンスアップにも繋がっていくことでしょう。

(余談ですが、長崎は行政主体のキャンペーンやwebサイトのデザインがどれも素敵...ここにもクリエイターたちのチカラが見え隠れしている...)

長崎にいま、新しい文化の出島を作ろう!

結論、これこそがこれからの長崎を育むキーワードになり得ますし、その芽はかにあるのではないでしょうか!

5年後、10年後、
未来の長崎がどんどん新しいものを取り入れ、文化にしてしまう。

そんな将来を想像していくうちに、私もコロナが落ち着いたら、すぐにでも創造するエネルギーを体感しに長崎に行きたくてうずうずしてきました...笑

さて、次回はFACT新加入の凄腕P細川さんより取っておきの価値ある事実をお送りします!
お楽しみに。

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