【事実発掘!FACT JAPAN 47 NO.34 】千葉県
2023年、新年1発目の投稿は、前回の鈴木から「クリエイティビティの缶詰」とのバトンを拝受した、澤邊です。
そうなんです、まさに、
「今までプレゼンに通らず、まだ日の目を見ていないクリエイティブ缶詰」が沢山あります。
元々はどれも缶詰になる予定のなかったアイデアたちです。今年は未開封のクリエイティブ缶を開けつつ、新たな缶詰も大量生産・大量消費の年になりますよう。みなさま、FACTともども、今年もどうぞよろしくお願いします。
さて、突然ですが、告白します。
「ぼくは・・・千葉が好きだ。」
年間を通して千葉にはよく足を運びますが、毎年夏になると、僕は欠かさず千葉に赴きます。
金子くんという2歳からの親友が主催する「金子キャンプ」に参加するためです。今年で16年目を迎え、オリジナルTシャツもあります。
その中身はキャンプでもなんでもなく、千葉の館山で、眼前に海が広がる宿に集まり、延々BBQをしながらひたすら飲んだり、人によっては歌ったり、DJしたり、漫才をしたり、海に向かって号泣したりするという、一見すると陽キャなイベントです。が、実際に集まるのは「金子キャンプ」という謎ネーミングの得体の知れないイベントにも集まってくれる陰キャ気質な人格者たちばかりです。そこまでの移動の道中で、千葉の美味しいものを食べ回るのも楽しみの一つです。
千葉の魅力は言わずもがな、海と美味しい食べ物だけではありません。
東京都内へのアクセスのしやすさ。
ディズニーをはじめ、日本有数のレジャーテーマパークや施設を有すること。
日本でいちばん平均標高が低く、夏は涼しく冬は暖かいという過ごしやすい気候。
また、意外にも酪農発祥の地は北海道ではなく千葉!豊かな自然と動植物。
と、挙げていけばきりがありません。
そんな魅力あふれる千葉県で近年、注目すべきある現象が起こっています。
それは、「外国人が増えている」ということ。
千葉県の外国人の住民転入・労働者の数は年々増加
多い時では前年比で10%を超えるほどなのです。主に増えているのはアジアからの留学生。都内の学校にも通いやすく、生活費が比較的安い千葉県内に住まわれる方々です。昼は語学を学び、夜は学費や生活費を捻出するためアルバイトに汗を流します。
受け入れる側の千葉県も、人手不足が続く介護業界へベトナム人の就労を後押ししています。2020年度には、公費で学費や居住費を助成する留学生の受け入れも始まっています。
留学生においては、介護で働きながら、日常会話を通して日本語や日本文化を学ぶことができる。シニアの方は介護難民になることなく、また自らと積極的に会話をしようとしてくれるコミュニケーション相手と出会える。国際的な社会課題を「マッチング」によって解決しようとする試みです。
僕はこの「国際的なマッチング」という試みこそ、「千葉らしい」ものではないかと思うのです。
そもそも千葉県は、成田空港など日本の海外への玄関として認識があるだけでなく、「今までになかったお初のものを、豊かな自然に代表される千葉ならではの環境を活かして取り入れる」ことによって魅力を上げてきた歴史・実績があります。
1980年代、当初は日本への進出を固辞していたディズニーランドをなぜ浦安に誘致できたかのかといえば、「埋立地を活用すれば、外界と隔たれた夢の空間を作り出すことができ、コンセプトを崩すことなく東京都民の莫大な来場需要を刈り取れる」という考えが受託されたからとのこと。
また、東京ドイツ村も、「ドイツに似た風景が千葉にあるじゃん!」との視点で、千葉の自然環境を海外の美しい景色と「マッチング」させたことがきっかけです。
まさに、千葉県は「国際マッチング県」と言っても良いのではないでしょうか!
そのような視点に立ったときに、介護だけではなく、もっと様々なテーマにおける解決可能性を見いだせるのではないかと思いました。
たとえば、「国際的なマッチングにより、より豊かで楽しい生き方をつくる」活動を、「Civilization(シビリゼーション:文明・文明開化)」という単語をもじって、
「Chibalization(チバリゼーション)」
としていくアイデアを考えてみました。
「文明」とは「世の中が開け、精神的、物質的に生活が豊かになった状態」を指す言葉です。
まさに、「新たな出会いによって、新しい豊かさを生み出す」概念のことを示しています。
国際マッチング①:
Sports Chibalization(スポーツ・チバリゼーション)!
千葉で盛んなゴルフやマリンスポーツといったアクティビティのコーチとして実力のある海外選手を招集し、そのスキルを余暇を楽しみたい日本人との需要にマッチさせる。
国際マッチング②:
Agricultural Chibalization(農業・チバリゼーション)!
実は千葉は、令和2年の農業産出額は3,852億円で全国第4位と、全国有数の農業県。
そこで、千葉県の農家の農業ノウハウを、海外の方をターゲットにマッチングさせていく。
このような活動は、他県と同じように千葉県も抱える「人口流出」「高齢化」という課題を解決する一助になる可能性も秘めていると思います。
というのも、有名テーマパークを中心として様々な魅力あふれる千葉県は、しばしば「旅行先ランキング」「旅をしたい県ランキング」で1位を獲得する人気県です。
ここに見られるのは、千葉県の持つ魅力のポテンシャルです。
そこに、千葉県を本拠地として選びたくなるような新たな魅力発信の活動があれば、新しいファミリーやシニア層を行動喚起できるのではないでしょうか。なんとなく気分としては、「駅前留学」ならぬ「千葉留学」のような気軽なイメージです。
「アフターコロナ」と今まだ呼べる状況なのか個人的には分かりませんが、コロナと円安などの影響も相待って、まだ海外を以前のように自由に気兼ねなく行き来することはできていないように思います。
しかしながら、自分らしく生き生きとした、日本に縛られない楽しい生き方を望む人が、ますます増えているように僕には感じます。
そんな方々にこそ、「チバリゼーション」によって、新しいライフスタイルや楽しみ方を提案する余地があるのではないかと考えます。「海外」と「国内」のちょうどあいだ。まさに「玄関」である千葉県だからこそできる新しい価値創造のやり方があるはず!
今月末、また千葉に旅行をするので、改めてその魅力を再確認してまいります。
次回は、東京ドイツ村ではなく、実際にドイツ留学をしてバリバリ活躍をしている中村 心からお届けです。お楽しみに。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?