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そして入団テスト

周りを見渡すとざーっと200人はいたと思う。
みんな目をぎらつかせていた記憶がある。結果から言うと合格した3人の中に選ばれた。
この章では、この入団テストから得た経験を書いていきたい。

ブラジルでは高校サッカーたるものは無く、ましてや大学サッカーもない。部活制度がないのだ。

サッカー選手になる夢を叶える為には最低でもどこかのトップチームがあるクラブのユースに所属していないといけない。
ジュニアユース年代から、チーム内でもセレクションがあり(頻度は分からない日本よりは多い)まさに弱肉強食の世界である。
次に私が受けた未所属者が受ける入団テストがある。
そこで合格した者とチーム内セレクションで生き残った奴らが仲間になる。そしてまた生き残りをかけて日々切磋琢磨をする。
といった具合でどんどん篩にかけられてプロになっていく。
少なくとも20年前はそうだった。

となるとやはり“人と違う何か”を見せないと生き残れない。

さて、私は日本育ちのブラジル人。
前章でも書かせていただきましたがひとつひとつの仕草がブラジル人と違う。
400個の目に見透かされてる気がした。
さぁどうする。

そう。私には“部活”という武器がある。
技術では勝てないので、部活ライフで培った走力と根性がある。
ボールを持って仕掛けて目立つより、ボールを一生懸命おいかけて自分のチームの為に走った結果が合格に繋がった。
このご時世、連帯責任やら理不尽な事に世間は敏感になっているけど、少なくとも私には“武器”になった。

もしかしたら、その様な事が逆境に燃えるタイプの私を支えてるのかもしれません。

なのでこの入団テストでは、自分がやってきた事や日本で経験した事が全て間違ってなかった事が証明されたと思う。

まぁここからが大変だったけどね……

つづく。

#ジェフ千葉
#通訳

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