見出し画像

「体技心のゴルフ/30年の漂流から陸地に立つ/側屈スイングのクラブコントロール」

ケツプリ・バンプスイングとの決別

22歳で5つのゴルフの魅力にはまり”No Golf No Life”と言えるくらい、私が楽しみを語るうえで欠かせない30年間の漂流ゴルフは、ゴルフと身体に対する不理解(間違い)から生じた17年間のギックリ腰地獄から抜け出したところで「体あってこその技であり、技あってこその心、つまり心技体ではなく、体技心だ。」と心の底から思ったところでやっと終わり、初めて陸地に立って、体作りと同時に取り組んだケツプリパンプスイングとの決別は、バンプ動作の代わりに、肩を縦に回し、左右上体側面の伸縮と骨盤の挙上による左右の側屈をベースにしたスイングに変えることでした。

スイング中のクラブコントロール

回転面に着目したアドレス

本来、日本人の骨格からすれば、骨盤は正面を向いていなければなりません。その上で鉛直に立った状態から踝重心のままアドレスするのが最も静止バランスの取れた状態なのですが、母指球重心でケツプリにしてのバンプ動作の代わりに肩を縦に回す事による左右上体側面の伸縮、骨盤の挙上を使うので、かなり前傾の浅いアドレスになり、背骨で自由に動くみぞおちの後ろの部分を中心点として、その中心点から上体と肘の位置において違和感のない距離を保ってシャフトが直線上になるようクラブをもち、骨盤を立てた状態のまま背中を丸めながら前傾して、ボールの位置にヘッドがあるようアドレスすること。

そして、シャフトの回転面がみぞおち後ろの中心点にあることと、インパクト時にシャフトの延長線が左脇腹を通ってハンドファーストの状態であるようにアドレスすることです。(クラブの運動を安定化させるために必要なこと)は、すでにアドレスとグリップにて書いた通りです。

クラブコントロールのイシュー

合理的な、つまり無理のないスイング中のクラブコントロールに関するイシューは以下の3点にあると考えられます。

  • 回転面の保持

  • 円滑なヘッドターン

  • ヘッドの加速

もちろん、目的はボールに対するスクエアなインパクトです。
このあたりのことは、外人のバンプスイングであれ、なんであれ、同じイシューかなとは思います。

回転面の保持

グリップを中心して回転面が作られることになりますが、面自体はクラブが動く軌跡だけにとどまる訳ではなく、その先にも広がっていると考える必要があります。
アドレスのところで記載したように、シャフトの回転面がみぞおち後ろの中心点にあること、そして、その面はボール(正確にはボールの手前)にもなければなりませんし、少なくとも、インパクトの瞬間には、その回転面上にシャフトがなければなりません。
しかり、インパクトの瞬間にありさえすればいいとはいえ、実際には急に進路を変更できないので、回転面自体は複合体ではなく、1つの平らな面とした方が安定的であることは間違いありません。

そのために、バックスイング中もトップにおいても、ダウンスイング中も、シャフトがその平らな面をトレースするようにクラブを扱いたいわけです。
つまり、

  • バックスイングでは、ヘッドが飛球線後方線上の直線に沿うようにしながら、ヘッドを回転面に沿って上げ、グリップがボールを指したら、グリップが飛球線後方線上の直線をずっと指すようにトップまで持っていく。

  • トップでは、回転面上にありさえすればいいとも言えるが、面からズレてしまう原因となる反動を最小限にし円滑なダウンスイングの始動に移れるよう、後方線上の直線を指している状態をトップとしたい。

  • ダウンスイングでは、グリップが後方線上の直線を指している状態を保持しながら、ボールを指したところで、面上でシャフトを回転させながら、ヘッドがボールに向かってインパクトします。

  • フォローでは、グリップがボールがあった場所を指してからフィニッシュに向かいます。

円滑なヘッドターン

正面からグリップし、右手甲側に折りながらコックした場合には、回転面をトレースしているヘッドは、右手の平の同じ方向を向きながら、上腕部のターンと合わせて、トップではアドレス時に対して約90度右にターンしたポジションになっています。コックしない場合には、回転面をトレースしているヘッドは、トップではアドレス時に対して上腕部のターンだけなので、約45度右にターンしたポジションになっています。
ダウンスイングで上腕部がアドレス時のポジションに戻り、リコックして折った右手首を戻ることで、合計約90度リターン(ノーコックの場合には約45度)してインパクトします。

ヘッドの加速

物理的に考えると、3つの要素を掛け合わせてスピードを出していくということになります。

  • 梃子の原理によるダウンスイング時の初速アップ

  • リコックしてヘッドをリリースした直後の二重振り子の原理による加速

  • ヘッドの円運動における求心力を増強することによる加速

梃子の原理によるダウンスイング時の初速アップアップは、回転面上にクラブがありさえすれば、それほど意識しなくても上手く使えるはずですが、二重振り子は意識して使うのは結構難しいので、インパクト前後にかけて折った右手が戻る時に、手首を柔らかくすることで結果的に原理が働くようにします。
そして、最も重要だと考えるのが、求心力の増強による加速です。

具体的には、以下の3つの動作を組み合わせ、

  • バックスイングに伸びた左肩を引き戻す。

  • ダウンスイングの初動時に前傾した体を起こし上げる。

  • フィニッシュの軸足となる左足を伸ばす。

ことで求心力を増強し、クラブの回転の中心をボールから遠ざけながら、インパクトを迎えるようにするということです。

日本人って理論を嫌い過ぎる

それにしても、私のように大して運動神経の良くない日本人のおじさんがこれからも永くゴルフを楽しむためには、日本人の体にとって合理的なスイングを作り上げていく必要があると痛感し、完全に再構築をしているわけですが、理論的に考えていけば答えが出て来るんですけどねぇ〜。

大半の日本人って道を説いたり語り合ったりするのと、実践ノウハウの話しは大好きなのに、びっくりするくらい理論が嫌いだから、ゴルフ界やスポーツ界に限らずですが、精神論と実践しかない。

ゴルフ始めた頃は、お尻を突き出した上手な人がトラック一杯の球打てばシングルになれるとか、言ってましたねぇ〜。私の世代でも、星飛雄馬じゃあるまいし、何言っているんだろう?って思いましたよ。そんなことまでしてシングルなんてなりたくないし、そんなもの何の自慢にもならないだろうって。

頼むから理論を教えてくれって思いましたけど、誰ひとり教えてくれませんでした。教えてくれたのは、自分はこうやっているって言うその人のノウハウだけ。もちろん参考にはなりましたけど、理論ではないですから、体系的には整理されないまま個別の引き出しに入るだけです。

運動能力の高い人は打った球に教えて貰えばいいでしょうし、どうにでも修正できるのでしょうけど、私のような朝から晩まで普通に仕事している普通のアマチュアはそうはいかない。

アメリカには理論もメソッドもありますが、日本人には合わないので、結局、自分で仮説検証を繰り返しながら日本人向け(私向け)に理論構築するしかないってことです。

それにしても骨盤の向きの違いがここまでの違いに現れるとは思いも寄らなかったですねぇ〜。まあ、フェードとドローの打ち分けの検証が残っていますが、基本理論としての骨格は定まったと感じます。

今思えば、2つの回転軸を組み合わせるという打法とか、おへその後ろの背骨に対してシャフトを垂直に構えてターンするだけというボディーターン打法とか、空手の正拳突きのような打法とか、色々ありましたが、骨盤が前傾している外人と正面を向いている日本人の骨格の違いに着目して、回転面の作り方の違いに言及したものを探し当てることはできませんでした。

まあ、もう探していないのもありますし、聞いたことはありませんけど、あったら、教えてほしいです。悩んでいる人は沢山いるので、紹介したいです。

#Golf
#ゴルフ
#スイング
#ヘッドスピード
#体技心

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?