「DX成功の鍵:社員を蛸壺から引き揚げる」
明治の富国強兵政策の一環で作られた知識詰め込み型教育システムの弊害が、主体的な思考力の欠如として顕在化し、今の日本の国際競争力低下という形で現れていると言っても過言ではないと思います。
この、思考力訓練を全く行わない教育システムにおいて、思考力は知識修得の過程で副次的なものでしかなく、為政者や収奪系経営者のいいなりで優秀なワーカーを量産するシステムとして最適だったと言えるでしょう。
そしていまや祖父母から親の世代まで現在の教育を受けた層に完全に入れ替わり、家庭内での躾や教育も学校教育に大きく影響を受けたものとなってしまいました。
家庭でも学校でも知識量とその正誤での出来不出来で人の価値を測り、進学も決まってしまうシステムに洗脳され、豊かな思考や想像を膨らませるための知識ではなくなったままになっています。
当然、企業や団体等の組織においても、社会をそのまま切り取った状態で反映され、先達の作ったバリューチェーンにのっかった上意下達のピラミッド組織(情報格差=権力差)の中で上手くやった人達が上に昇っていくシステムになっています。
そう、今の社員は全員がそのシステムの中で暮らしてきた、飼いならされてきたと言っても過言でない人達なのです。伝統的な企業や団体であればあるほど、その傾向は強く、皆で示し合わせたように蛸壺を掘り、お互いに領分(コンフォートゾーン)を犯さないという無言の示し合わせで暮らしてきた人達ということです。
ほんとうに変えていきたいと思っているのであれば、少なくともその洗脳を解く機会を提供し、比較的に容易に解かれた、きっと少数な人達で協力して、蛸壺に嵌ったままの社員を蛸壺から引き揚げないと、総力戦体制など作れないのは明々白々でしょう。
ただし、この話しは、経営者自身が洗脳から解かれていることが前提ですけど。
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