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第5回 怪しいリフォーム会社に入社した話②

皆様、ご覧頂きありがとうございます!
建設会社のコンサルタントをしている鈴木戒です。建設業界を志す学生さんや転職希望の方にお贈りする「土木作業員から建設コンサルタントになった話」の第5回。
怪しいリフォーム会社に入社した話②です。
前回書き損じましたが、この会社は、大学と同じ市内にある業者です。

前回は入社初日までnoteにしましたが、今回は初日の夜から退職までとなります。

初出勤の夜

初日の飛び込み訪問や社長の胡散臭さに不安を覚え、初日の夜は寝れませんでした。
頭の中は
「どうやって辞めよう、、、」で一杯です。

令和においては、退職代行社などというものがある様ですが、時は2003年。
その様な素敵なサービスどころか、ネット検索でも、退職の仕方を指南してくれるページも限られております。

自力で退職意向を伝えるしかありません。
いざという時に気が弱いわたくしは、穏便に辞める方法を夜中考えましたが、良い案も出ず、ほぼ完徹で2日目の朝を迎えます。

2日目

20年前の話で詳細は憶えておりません。
しかし、2日目の業務終了し、自宅に戻って行った行動は断片的に覚えております。
帰宅途中に、書店に寄ります。書店では封筒と便箋を購入し、退職届をしたためます。今考えると、退職届の形式ではなく、謝罪文であったように感じます。

内容は以下の通りです。

・雇って頂いた事への感謝
・社長、先輩への感謝
・辞めるに至った心情
 飛び込み訪問が無理です
・名刺、作業着は会社に置きます

これらを便箋3枚程に記載し、夜中こっそりと会社のポストに入れました。
翌日の電話に怯えながら、帰宅します。
前日完徹なので、寝ます。

翌朝、当然の如く、会社や先輩から連絡がきます。それら連絡を出る事なく、先輩に当時のi modeのメールにて、
「すいません。退職させてください」と連絡し、バックれです。

当時は、失礼な若者でした。
そのまま、なし崩し的に退職になりました。

不況の中で採用頂いたことに感謝と申し訳ない気持ちと、開放感の訳のわからない感情であったことを憶えております。

地元へ

退職から1ヶ月後、地元の岩手県大船渡市に帰ります。
職探しをしますが、世の中は不景気。
正社員で雇ってくれそうな会社はありません。プラプラと日常を過ごす私を見かねて、父親が知り合いの土木会社のアルバイトの話を持ってきます。
お金もないし、断る理由もないので、面接を受け、内定を頂きました。
ようやく次回から「土木作業員から建設会社のコンサルタントになった話」のスタート地点です。


後日談

怪しいリフォーム会社がその後どうなったかと言うと、わたくしが退職して1年後、廃業されたそうです。
わたくしの退職の行動を正当化するつもりはありませんが、極端なインセンティブや都合の良い話だけをする企業は気を付けた方が良いかもしれません。
当時から20年以上経っており、企業側も社内規則の整備や福利厚生を充実し、人材獲得に力を入れているので、私のような経験をされる方は少なくなっているかもしれません。

しかし、最近では闇バイトなど、目先の報酬に目が眩み、人生を狂わしかねません。
「貧すれば鈍する」ことにならない様にという想いを込めて、わたくしの失敗談のご紹介でした。

最後まで、ご覧いただきありがとうございます。

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