日本経済は新陳代謝が悪い①

「倒産」、「赤字」というのはダメな事だろうか?

イメージは悪いかもしれないが、これらを避けてきた事が昨今の日本経済をダメにした。

まず、「倒産」から。

「倒産」というのはイメージが悪い。

しかし、時代が変わるにつれ、必要とされるサービスは変わるのだ。

古いサービスのニーズはなくなるので、そのサービスのみ提供している企業は倒産して、当然である。

悪い事ではない。

確かにその会社の従業員達は一時的に路頭に迷うが、別の会社(新しいサービスの会社)に転職する機会になる。

これは時代に合わせた労働力の再配置であり、自然な事である。
個人単位でも考えたら、新しいスキルを学ぶチャンスでもある。

よく社長が社員を食わせてやらなければ・・・というセリフがあるが、

これは社員の自己責任であるべきである。

倒産すべき会社を延命させても、短期的には良くても、長期的には悲劇を生む。

アメリカは日本と比べて、企業の時価総額はどんどん上がっている。

一方で、倒産件数も日本より、アメリカのほうが多い。

そして、NYダウの企業は常に切磋琢磨をし、入替も激しい。

そう、新陳代謝がちゃんと行われているのだ。
倒産件数は多いが、起業件数も多いのだ。

では東証一部の上場企業はというと入替は激しくない。

流動性は少なく、老舗企業の集まりである。

では何故、日本は新陳代謝が少ないのか?

それは政府が日本企業の経営者を甘やかしているからだ。

具体的には日銀、GPIFの日本株買いである。

株価は需要と供給のバランスで決まる。

需要があれば、当然上がる。しかし、本来、魅力のないものに対して、

日銀の買が進めば、企業の株価は保持される。

そして、日銀が株主になったところで、経営に口出しはしてこない。

本来、株主(投資家)は企業に対して、シビアに経営に口出しをする。

しかし、国はそこまで厳しくない。企業が甘やかされるのである。

例えると飲食店は不味ければ客は来ない。だが、国がずっと客とし来店すれば、料理人は努力を怠る。
実は不味いという自覚さえもないかもしれない。

株価が下がらなければ、危機感を感じない経営者もいるのではないだろうか。

これでは半分、国営企業である。資本主義ではない。。

このように国の株買いにより、企業の経営は怠惰になってしまう。
経営方針がまずければ社員の労働も売上につながりにくい。

日本企業は生産性が悪いと言われるが、決して、社員一人一人の生産性が悪いのでない。
社員が作った商品・サービスが売れてないだけである。
経営方針・マーケティングが失敗しているのである。

その要因として、公的機関の日本株買いにより、経営者が甘やかされている事である。

また既存産業を守るために、あえて生産性が悪い事をする。
電子書籍(私の場合は漫画キングダム)は紙と比べて、1ヶ月出るのが遅いのは何故だろうか?本屋を守る為である。印刷業を守る為である。

市役所の前にハンコ屋があるのは何故だろうか?印鑑証明なんて、どれだけ生産性が悪い事だろうか。。

本屋も印刷業もハンコ屋も次の業態を考えないといけないのだ。

そう、時代の流れに合わせて、新陳代謝をしなければならない。

「赤字」については次のNOTEで記載する。


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