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完結した瞬間の、開放感と寂しさ

よしながふみ先生の、「大奥」を読み終えた。

ピッコマで1日2回、配布されるチケットを使い、ちまちまと読み進めてきた。最終巻は課金しないと読めないのだが、漫画の特装版の収集癖がある私は、迷わず特装版の最終巻をポチる。(金欠なため、中古だが)

そして、今日、念願の最終巻を読んだ。

読み終えて1時間以上が経過した今、この文章を書いているのだが、まだ興奮は冷めそうにない。脳裏を、登場人物たちがチラチラと現れては消える。

良い作品の最終巻ほど、読了後の余韻はいつまでも続く。切り替えるためにお風呂に入っても、違う本を読もうとしてみても、さっきまで読んでいた作品が、脳裏から離れない。

この寂しさのようなポッカリと胸に穴が空いたような感覚。ぼんやりと残る余韻。

これは、物語が終わったはずなのに、登場人物たちは生きていくからなのだと、私は常々思っている。

登場人物が全員死亡、なんて作品は読んだことがない。例え主人公が死んだとしても、その友人や子ども、時にはその子孫が生きている。しかし、続編が描かれない限り、その先を知ることはできないのだ。

そんな思いが、寂しさに変わっているのではないか。

少しでも、寂しさを解消するため、私が取っている手段は、
読んだ漫画がおもしろかったと誰かに話すこと、だ。

自分の言葉にまとめることで、作品を振り返られるし、うまく布教できれば共通の話題になる。この興奮、誰かに押し付けずにはいられない。

では、少しだけ漫画「大奥」についてまとめてみる。

「大奥」はどんな漫画か

よしながふみ先生の「大奥」を知らない人向けに、軽く。

大奥は、将軍の側室(嫁以外の女性)になるような人を集めた場所。それを、よしながふみ先生は男性が集まった大奥に作り替えた。

というのも、漫画「大奥」は、赤面疱瘡なる謎の病が流行り、男性だけがそれに罹ってしまう、という設定がある。罹患すると、7、8割は死亡するという恐ろしい病だ。

赤面疱瘡は日本中に流行り、当然将軍がいる江戸城にまで。後継ぎを残すことなく死んでしまった徳川家光の影武者として選ばれたのが、女性だった。

そこから、将軍は女性が就くことになる。

漫画「大奥」は、後継ぎを産むべき女性の身でありながら、将軍として国を守る女性たちや、その女性を支える側近たちの姿を中心に描かれている。

いわゆる歴史改変SFと言われるジャンルであり、徳川家をはじめ、登場人物する有名人にまつわるエピソードは、史実に基づいたものがほとんどだ。
そのため、江戸時代の政治を知るための作品としてもおすすめできる。

とにかく読んで欲しい

「大奥」は、おすすめポイントが多すぎる。
どの将軍も見どころ満載だし、魅力的な登場人物ばかりだ。

だから、とにかく読んでもらいたい。

何かを薦めるとき、「損はしないから!」なんて文句があるが、今まさにその言葉を使う時なのだと思う。

今、読みたい漫画が見つからない。
漫画を読みたい。
誰かのおすすめを知りたい。

そう思っている人は、今すぐ「大奥」を手に取っていただきたい。
絶対に、損はしないから!!

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