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0059:災害と公務員

 夜7時のNHKニュースを見ていたら緊急地震速報が流れた。茨城県北部で震度5弱。わが役所では区域内で震度5強以上が発生すると災害第三体制で全員招集、4以上でも第二体制で役所に飛んでいく人たちがいる。今回の地震でも連休中日の夜に私事を差し置いて対応している公務員が多数いる筈だ。

 香川県の養鶏場で鳥インフルエンザが続発しているが、数十万羽の鶏の処分は養鶏関係者だけではまわらず、人員の八割方は公務員が動員され、朝昼晩の三交代で処理に当たる。作業の前と後には保健所の医師・看護師・保健師の診察があり、長蛇の列ができる。全身を防護服で包むので冬でも汗をかき、ゴーグルはすぐに曇って役に立たない。ニュースで報道されている以上に現場は過酷だ。

 そもそも今年は新型コロナウイルスで役所は通常とは異なる体制にある。防災・検疫部門は人手が足りず、逆に業務が縮小・中止になった部署等から数ヶ月単位で応援に回してどうにかこなしている。産業部門も事業者支援に右往左往し、この連休直前に表明されたGoToの一部地域での停止などでも、その対応にどれだけ労力を費やしていることか。

 災害対応は公務員の宿命、身分と給与の保障は、そこまで折り込んでのことだ。でも、国民住民が「当たり前だ」とその苦労を一顧だにしなければ、公務員の心は折れてしまう。災害は誰もが相応の苦労をし、互いに他人をねぎらいながら乗り越えるものなのだと思う。


■本日摂取したオタク成分
『ラストピリオド 終わりなき螺旋の物語』第6話、実に楽しい作りだ。『呪術廻戦』第3話、新キャラ登場。しばらくはこんな感じで増えていくのかな。『魔王城でおやすみ』第7話、もう全然観てないので三男に任せた。『新世紀エヴァンゲリオン』第1話、コミックス版を読んでいた三男が急にアニメ版を観たいというのでネトフリで視聴。95年の作品かあ。無から何かを生み出すのが天才だよなあ、としみじみ。もちろんここでいう「無」というのは真空ではない。無数の先行作品が一人の作家の中で煮詰められ元の姿を失い新たなものを生み出す、その意味では「混沌」というべきか。

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