0120:正規と非正規

 私が入庁した平成一桁の頃は、臨時職員さんが同じ所属に長年いて、「部長のペーペー時代を知ってる」とか長老話を聞けた。嘱託職員さんはごく一部だった。年月が経つに連れ、臨時さんは十ヶ月で休憩し二ヶ月後には別の所属で復帰、嘱託さんも一定の年限で再度試験を受ける体制となった。正規職員がじわりじわりと減っていき、その代わりに非正規職員がじわりじわりと増え、今に至る。

 非正規職員は月16日以内、基本的に週4日だから、正規ポストが非正規に置き換わると頭数は同じでも月6人役が減ったことになる。うちの役所では非正規職員には時間外命令をしないのが基本、言い換えれば残業がない分だけ、更に人役削減は大きい。逆にいえば、これまで正規職員が担ってきた業務の一定割合を、非正規職員が低い賃金で担っていることを意味する。官制ワーキングプアと呼ばれる所以だ。例えば自治体の図書館司書などは専門性の高い業務だし、消費生活相談員も悪質な相手(事業者にも消費者にもいる)と交渉する困難業務だが、どちらも(特に後者)非正規が多く、業務に見合う報酬水準とは言い難い。

 限られた財源の中で業務を回す必要性に駆られた人事・財政当局の組織設計であることは理解出来る。が、もやるよね。

■本日摂取したオタク成分
『常田大希 破壊と創造』いやあ、すげえもん観た。表現者よのう。『バック・アロウ』第2話、鉄板。『麒麟がくる』第40話、やはり面白いなあ、いい出来だよ。『たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語』第2~3話、オモロイオモロイ。なんか今日は小並感。

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