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0817:やくみん覚え書き/第1話ドラフトを書き上げての所感

昨日、公務員小説『やくみん! お役所民族誌』第1話[26]をドラフト脱稿。これで第1話の最後まで辿り着いた。今日の午前中にまとめ読みを整備し、ひとまずの区切りをつけた形になる。

公務員の早期退職を心に決めてnoteを立ち上げた2020年9月時点で、県庁を舞台にした小説を書くことは想定していた。というより、早期退職により生み出す時間でやりたかったことのひとつが、まさにやくみんを書くことだった。note上で初めてやくみん構想に触れたのは2021年1月の「0127:やくみん覚え書き/暗黒啓蒙問題」で、以来、やくみん本編とアイディアメモなどを雑多に集めたマガジンは記事数137本を数える。

第1話第1回をアップしたのが2021年7月16日。数ヶ月で第1話は終わるだろうと高を括っていたが、まさかの1年5ヶ月かかった。家業+司法書士試験勉強(これはサボりがち)+αと並行すると、案外に筆が遅かった。文字数にして155,475字、400字詰め原稿用紙に流し込むと455枚と優に単行本1冊分になる。中学時代からショートショートを、20歳以降は短編小説をいくつも書いてきたが、これだけの長さの物語(しかもまだ第1話)に取り組むのはアラカンにして人生初体験だ。

執筆は基本的に頭からつらつらと書き進めている。5,000字前後の区切りの良さそうなところでnoteにアップし、26回かかった。なので、全体を通した推敲はこれからの作業になる。以前書いたことと矛盾するところがあったり、筆致が鈍いところと性急なところがあったり、キャラクターがブレたり掘り下げが全然足りなかったり。今後は全体構成と細部表現をあらためて見直して、ひとつの作品としてブラッシュアップに取り組むこととしている。その過程はnote上では示さない、水面下の作業となる。

目指すのは商業出版だ。noteやカクヨムなどネットで応募できる賞はいくつかあるから、どこかのタイミングでエントリーしたいと考えている。前提は、『やくみん! お役所民族誌』を読者が面白がってくれること、一定のセールスを見込めるものとして出版社が認めてくれることだ。そのような作品に仕上げる責任はもちろん私自身にある。

私は1年5ヶ月この作品を書きながら「すっげえ面白い!」と思い続けてきた。自分自身の内側から感性に馴染むものを掘り出すのだから、当たり前といえば当たり前だ。文化人類学のフィールドワークで消費者行政に潜り込むなんて、他に書く人いないだろう。反社会的勢力との対峙、公務組織の内部統制、香守家の家族の物語、公務員一人一人の人生と人間関係、不正との対決、生きづらさ、大学教員たちが関与する社会科学の視点、ニセ科学、宗教と、第二話以降も私が面白がれる様々な要素を織り込んでいく。第一話だけでも当初のぼんやりした構想から、書き進むにつれて新キャラが登場し、筋も予想外の紆余曲折をして、思いつきで加えただけの小ネタが後で展開に結びつき、御都合主義でいいやと思っていた目的地に必然を用意する。書くこと自体がむっちゃ楽しい経験で、私は最初の読者として面白がっている。

その面白さを、他の読者に伝えること。他の人に伝わる表現に磨くこと。これからはその努力を払おう。

以下、今後の告知です。1~3月はひっそりと第一話のブラッシュアップと第二話の構想(ほとんど白紙)に費やすので、note上での本編公表はありません。たまに「やくみん覚え書き」はあるかも。4月頃から第二話の連載を始められると理想だけれど、司法書士試験勉強にも復帰することを考えると、場合によっては夏の受験後になるかも知れません。

--------以下noteの平常日記要素

■本日のやくみん進捗
第1話最終回までのまとめ読みを整備。

■本日の司法書士試験勉強ラーニングログ
【累積325h15m/合格目安3,000時間まであと2,675時間】
ノー勉強デー。

■本日摂取したオタク成分
『SKET DANCE』第60~64話、最初のペロキャンCMが全部持ってった。『バキ』第8話、まあこの辺りは別れたと思えば追いの繰り返しパターンではある。『機動戦士ガンダム 水星の魔女』第11話、0話前日譚の陰惨さが影を潜めた学園物だった本編が、いよいよ血生臭くなってきた。『孤独のグルメSEASON10』第7話、笹塚は行ったことないなあ。トマトカレーつけそば、うまそー。『鎌倉殿の13人』第45話、最終回まで放送されたが四週遅れてる。実朝暗殺を冒頭に持って来て、その後はひたすら鎌倉の闇深さを描いていく。いい脚本だ。

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