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公務員アレコレ話

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#行政手続法

0710:不実証広告規制の理由表示

0710:不実証広告規制の理由表示

通販新聞は業界利益を代表して消費者庁に批判的な記事を掲載することが多い。それは必ずしも難癖というわけではなく、一定の理を突いてくる場合がある(筋が悪いこともある)。

今回、通販新聞が行政不服審査会の付言を報じる形で、不実証広告規制の理由表示への疑義を記事にした。

門外の方には、三点、説明が必要だろう。

まず第一点、行政不服審査制度について。行政処分に不服がある場合、裁判所に訴訟を提起する道と

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0682:宗教法人名称変更の行政手続を整理してみた

0682:宗教法人名称変更の行政手続を整理してみた

元公務員の立場で統一教会問題の中でも特に関心のある名称変更問題については、これまでいろいろ記事を書いてきた(文末参照)けれど、その都度に情報が細切れだった。あらためて法制度を整理してみよう。今回は面倒なので条文は貼り付けない。

さて。

現在明らかになっている事実は、以下の二点だ。

A.1997年から2014年までは事前相談の段階でとどまり、申請書の提出はなかった。

B.2015年に申請書の

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0657:再び考える「旧統一教会の名称変更と行政の認証手続」

0657:再び考える「旧統一教会の名称変更と行政の認証手続」

先日、旧統一教会の名称変更について、元公務員目線でその手続面への疑問をこんな記事にした。

その後、この問題に進展があったようなので、あらためて考えたい。

まず、下村博文代議士(名称変更時点の文部科学大臣)にマスコミから質問があったらしく、下村代議士は13日にTwitterで次のように回答文を公表した。

このうち「文化庁によれば」から続くかぎ括弧(文化庁自身の発言箇所と読み取れる)に注目すると

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0653:旧統一教会の名称変更と行政の認証手続

安倍元首相暗殺事件の動機として言及されていた「特定の宗教」、それが世界平和統一家庭連合であることが本日一斉に報じられた。聴き慣れない教団名だが、旧名称「統一教会」といえば、一定年齢以上の人は「ああ!」と思い当たるだろう。昭和の時期から長く霊感商法で、平成に入ると合同結婚式で注目された宗教だ。私も昭和の人間なので当時のことは強く印象に残っている。それに、霊感商法はガチの消費者問題で、全国の消費生活セ

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