見出し画像

魚を捌ける無職

・無職って、驚かせてなんぼだと思う。
別に芸人なわけではないのだから、常に人を笑わせないといけないということはないけど、「働いてないんだよね」って言ったとき、「あっ…そうなんだ…(気まず)」みたいなことはできるだけ避けたい。
両者の為にならないし、それを繰り返していると、「働かないといけないのかな」って思いかねない。
その自責の念で社会人として立派に働けるようになれるなら良いけど、大抵の無職は働きたくないから働かないのではなく、働けないから働いていない。
働けないのに働いても良い事なんて一つも無いし、働けないのに「働かないと」と思うのも良い事なんて一つも無い。
それで、自分の為に、人の為に、「ちょっとウケる無職」「なんかポップな無職」になるのは良い解決策だと思う。


ウケるってすなわち驚かせるってことだ。
このnoteで私も参加させていただいている「ニートマガジン」で読むことが出来るが、ホモ・ネーモさんが「ニートは農業をするべきだ」と言っていた。

農業=たいへん、勤勉というイメージは、無職とは正反対で、その両方を聞いた相手は無職の私たちを責めたらよいのか、褒めたらよいのか分からなくなって混乱し、ちょっとウケる。
この混乱こそ、ニートが磨くべきワザだと思う。
「えっ、ニートなのにそんなことしてるの?」「無職のくせにそんなことできるの?」と言わせたら、自己肯定感が滅茶苦茶上がる。
「これからも無職やり続けるぜ~~~」って思う。
だけど、農業って本当に大変そうだ。土地借りたりするのがまずめんどくさい。

それで、今日私が勧めたいのは、「魚を捌く」だ。
魚は、アジとかが丁度良いと思う。
アジは比較的どこでも買えるし、何より安い。
それにアジフライとか美味しいし。
捌くにあたって、砥石とかも準備出来たら、尚良い。
包丁を研いでキンキンに切れるようにし、ひたすらアジを捌く。
難しそうに感じるかもしれないが、5匹ほど練習してみたら、上手くできるようになる。
私は母親に捌き方を教えてもらったが、誰かに教えてもらえない場合は、きまぐれクックとかYouTubeでみたら出来ると思う。私の友人がそれで出来るようになっていた。
アジは基本的に背中から開いていくのだが、骨に沿って上手に肉を切り離していったりできたら、なかなか達成感がある。
どれくらい達成感があるかと言うと、昼過ぎまで寝て、起きて顔も洗う事が出来ずにだらだらとSNSとYouTubeを見続け、夕方やっと起きて歯を磨いてエプロンを付け、家にあったアジを8匹程捌いたら、それだけで一日満たされたような気分になった。



農業程相手を混乱させられないけど、魚捌くの上手い無職って、なんか面白いし、私みたいに20代前半の人間の殆どは魚なんて捌いたこと一度も無いと思う。
「最近どう?」と言われれば、「無職なんだよね。最近は魚捌くのにハマってる」と言うようにしよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?