【中編小説】兄弟と遊弋書庫4/4
(これまでのあらすじ)脱出手段たる滑空機械を見つけられないダームダルクは船長と接触する。機械のことは秘密にしたまま、箱船を海賊から救った礼として陸にかえしてもらうつもりだったのだが、目論見は外れた。
船長もまた秘密主義者であり、船長は船の秘密を守るためダームダルクを軟禁した。
そんなダームダルクのことは全く知らずに、ツァフ博士が動きはじめていた。動く城壁を海に押し出して、箱船を鹵獲するという計画だ。ダームダルクと乗組員たちが海図にない島に気づいたときには手遅れ。島は円状の