【実施報告】海水で走る未来の車をつくろう(子供の科学コラボイベント:マグネシウム電池)
NEST LAB.は「好きを究めて、知を生み出す」をテーマとした、小中学生の才能発掘研究所です。子どもたちの「好き」を起点に、「世界中の誰もが知らないこと」や「まだ誰も解決できていないこと」をテーマに研究活動を行うことを通じて、自身の才能を開花させる機会を提供しています。
Noteにおいても活動報告(イベント報告)を行うことにいたしました。
【イベント報告の目的】
1つ目はもちろん、子供さんのサイエンス教育に興味がある大人の皆さまに活動内容を届けることです。当スクールは、一般的な塾のように学校の勉強を得意にしたり、成績を上げるということを重点に置いていません。そのため、お金を払っているが子供に何が身に付いたのかよくわからない、成績にも関係ないなんて、となってしまうリスクをはらんでいます。内容等に納得いったうえで参加いただきたいため、説明したほうが伝わることはなるべくお伝えしてゆきます。
2つ目は、こういった科学イベントや理科教育活動を、企業活動や地域のコミュニティ活動において取り入れたいという方のもとに情報を届けるためです。私たちは実験教室や理科教育の提供が得意です。興味はあるが自分たちでは運営できない、という皆さまには、文明の利器を通じてオンライン出張(?)にて対応検討させて頂きますので、子供たちの数時間を、私たちにお任せください。
【海水で走る未来の車をつくろう:詳細】
【A. はじめに】
今回のテーマは海水を使って電気を作れる電池を使ってミニカーを動かすというものです。
当スクールでは教材送付後、実際のイベントや講座の前に事前に実験準備をしてもらう頻度が比較的高いです。お子様がご自身で実施できるように、難しいお願いはしておりませんが、講義の前から実験キットの箱を開けて、当日はどんな風になるのだろうかと楽しみな気持ちをなるべく長い時間持てるようにしています。今回の事前準備は、食塩水の用意と、プラモデルのパーツ分解でした。
今回のテーマは電池。電気について考えるために、現代の世の中では欠かすことができない「でんき」について考えてみましょう。ニュースなどでよく聞く発電方法は、原子力発電や太陽光発電かもしれません。旅行で海の近くに行ったりすると、風力発電の大きな風車も見られますね。
【B. 実験・電池と、電池で走る車を作る】
そして今回、走らせるミニカーに電力を供給してくれるのは「マグネシウム電池」です。今回の実験教室では、いつも使っている乾電池ではなくて、食塩水を使うことで電気を作れる電池を作って、車を動かしてゆきます。
どの講師も、手元カメラに対応しており色々な作業をわかりやすく実演しながら進めます。
やり方がわからなければ、生徒さん側のカメラをONにして、手元を見せながら質問することもできます。
【C. 今回の電池の特徴・未来につながる電池の仕組み】
今回の電池の主役であるマグネシウムについて少し勉強します。元素周期表ではこの位置(赤枠)の位置にあります。一家に一枚周期表なども文部科学省から配布されているので、これを機会に見てみるのもよいかもしれませんん。周期表は、以下のリンク先の一番下にあります。
今回の電池に使うマグネシウムは、結構耳にする元素です。ミネラルウォーターにも入っていたり、何か食べ物のパッケージの裏を見ると「マグネシウム」なんて書いてあることもあります。電池の材料にある元素がそのへんに沢山ある元素なら、沢山作るのにも良いですね、ということでこのマグネシウムがどこにあるかというと・・・
正解は、どこにでもある。どこにでもあるので、地球が沢山持っている資源である「海の水」にも大量に含まれています。このように潤沢な資源から電池や電気を作ることができれば、将来にわたるエネルギー問題にもいい影響があるかもしれません。
勿論、地球上にはエネルギー問題以外にも様々な問題が起きていますし、マグネシウムで電池を作ったからと言ってすべては解決しません。また、マグネシウムの電池を作ったら作ったで今度は、作った電池を使い終わったあとにどのように廃棄するか、再生するか、など様々な課題が見えてくると思います。
世の中はこんなに発展して普段の生活には大してなにも困らない状況になっても、世の中にはまだ沢山の不思議や課題、問題、解くべき謎が沢山あります。今を生きる子供たちは(大人もですが)、何に興味を持ち、どのように解決してゆくのでしょうか。
【D. この技術に関連する研究、企業】
東北大学の研究
藤倉コンポジット株式会社さんの関連製品
【お問い合わせ先】
こちらのイベントの単発開催の希望などもございましたら、まずはご相談ください。
電話でのお問い合わせ:03-5227-4198
メールでのお問い合わせ:nest@school.lne.st
(文責:スタッフやまざき)
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