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営業における「信頼関係」を脳科学の観点から深掘りしてみた

お久しぶりです。
久々に、Note書いてみます。

お久しぶりで忘れている方もいるかも知れません…
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さて、今日は人が購買を判断する理由って何?という問いに対して
脳科学の観点からまとめてみたいと思います。

Q:人が購買を判断するとき、脳のどんな部分が働くでしょうか?

右脳?左脳?
脳って何?

これを脳科学的に言うと



大脳新皮質という部分が働きます。

「なら、この大脳新皮質にアプローチができれば良いのか!」

違います。

思考し、ロジックで購買を判断ウルより優先的に働く機能があるのです。

いわゆる無意識で働く部分。それは…

大脳辺緑系と脳幹、大脳基底核です。

大脳辺縁系

大脳の奥深くに存在する尾状核、被殻からなる大脳基底核の外側を取り巻くようにある。 人間ので情動の表出、意欲、そして記憶や自律神経活動に関与している複数の構造物の総称である。 生命維持や本能行動、情動行動に関与する。

脳幹、大脳基底核

線条体・淡蒼球・黒質・視床下核からなります。 役割は、運動調節・認知機能・感情・動機づけや学習などさまざまな機能を司ります。


専門的なものはここでは割愛します。

要は、本能と感情を司ると言われている部位とのことです。

これを考える脳と、感じる脳というざっくりとして分類で考えてみます。

ものを購入する際に働く強さとしては、脳幹、大脳基底核いわゆる「感じる脳」のほうが強く働くと言われています。

つまり…


購買の判断を強く行うのは、感情や本能。

論理は後付で自分を納得させるために使われるものです。ロジカルに提案をしている、でも売れない。これは当たり前。

まずは、相手の感情に訴えかけるセリングが必要になります。


本能、感情に訴えかけるには?

これは多くの書籍やTipsでも紹介されていますが、信頼されることが重要です。


本能、感情に訴える。
そのために、信頼関係を作る。

よく聞く話です。

では、この購買判断、営業で必要な信頼関係とはどのようなものなのでしょうか?

信頼とは?


信頼って何でしょう?

言語化するには難しい質問ですよね。
しかし、脳科学の観点から見ると説明ができるのです。

脳科学の世界では、信頼物質と言われる物質があります。
信頼ホルモンや愛情ホルモンとも呼ばれるオキトキシンと言う物質です。

オキトキシン

https://www.rakuten.ne.jp/gold/pycno/special/about_oxytocin.html

オキシトシンは、脳の視床下部から分泌されるホルモンで、神経伝達物質のひとつです。
1906年にヘンリー・ハレット・デール博士(イギリスの研究者)によって発見され、1952年に分子構造が決定されました。
1955年には、化学合成が成し遂げられた功績によりヴィンセント・デュ・ヴィニョー氏がノーベル化学賞を受賞しています。
オキシトシンは、分娩時に子宮の収縮を促すことで陣痛を誘発したり、出産後に子宮の回復を促す効果があります。さらに、母乳の分泌にも関与しています。

これまでは、妊娠・出産に関連する女性特有のホルモンとして認識されていましたが、最近の研究により、オキシトシンは老若男女を問わず全ての人に分泌されることが分かってきました。

オキシトシンには不安や心配などを緩和させてくれる働きがあります。オキシトシンが分泌されると副交感神経が優位に働くようになり、心身ともにリラックスするためストレスを軽減させてくれるのです。

また、心臓にはオキシトシンの受容体が存在し、オキシトシンが心臓の働きに影響を与えることが分かっています。一般的に、オキシトシンは血管を広げて血圧を下げる作用があるため、心拍数が低下することでストレスから心臓を守る働きがあると考えられています。

他にも、オキシトシンには、安らぎを感じる効果や、信頼感や共感が高まる効果、痛みが感じにくくなる効果、そして食欲を抑える効果などがあり、これらの効果は健康を維持するための基盤を築き、自然治癒力を引き出すために役立っています。

https://www.rakuten.ne.jp/gold/pycno/special/about_oxytocin.html


脳科学的に言うと、このオキトキシンの分泌量=信頼レベル。

信頼関係の構築とは、オキトキシンの分泌量を増やす、促すことと言えるでしょう。

抽象的な信頼関係構築と言われるものを分解すると、このような表現をすることが出来ます。

では、購買で重要な本能、感情を司る脳へアプローチ売るための信頼関係の構築=オキトキシンの分泌を増やすために、具体的にどのような行動が必要なのでしょうか?

オキトキシン分泌のキー

オキトキシン分泌のキーは大きく3つあります。

①相手との共通点

今の時代、何を買うかよりも「誰から買うか」のほうが良い顧客体験に繋がりますし、人で購買の判断する方も多くいます。
誰から買うかの要素は書ききれないくらいたくさんあるのですが
「ビジネス以外の共通点がある」ことが関係地が浅いタイミングでは最も小距離を縮めやすいポイントになるとのこと。

自己紹介のスライドやアイスブレイクの大切さって紐解いていくとこういうところにあるのかもしれませんね。
相手に好印象を与える自己紹介、スライドの作り方についてはまた別Noteで詳しくまとめます。

②実績、肩書

一度失敗した、営業や商材に良いイメージがないという方ほどこの権威や肩書に弱いというデータが有るらしいです。
どこかの本で読みました、ソースは忘れましたが…

このプロとしての実績や肩書は商談の随所で訴求できるものになります。

決して〇〇部長などの体外的な肩書ではなくても良く
SNSで発信している情報やフォロワー数や、社内でのあだ名としての肩書(信頼部長!正直部長!など)でもOK。

また、より重要な実績を伝えるほうが効果的です。

ここで注意として、営業成績No1などは逆効果になる可能性もあります。
成績をアピールするのであれば、なぜ1位を取れたのか?のストーリーを語りましょう。
お客様に徹底的に寄り添うので紹介案件で一位になったでも良いですし、お客様満足度の1位でも良いです。
とりあえず売って終わりというナンバーワンもいるので、なぜアピールする実績を出すことが出来たのか?のストーリーを必要です。
ストーリーを話すことで引き込まれるプレゼンにもつながるのでこれは準備すると良いと思います。

③コミュニケーションコスト

これは最も重要です。
オキトキシンは「内集団」で最も活発に分泌されると言われています。
内集団とは家族、兄弟、配偶者、子供などなど。

お客様が上記のようなパターンはなかなかないのですが、近しいイメージを与えることが出来るのがコミュニケーションです。

ここでいうコミュニケーションコストとは「言葉の翻訳にかかる工数」のことを指します。

お客様が普段使っている言葉や業務を「営業にわかりやすく伝える翻訳」
営業が使っている言葉を「自社で使う言葉に変換する翻訳」
一度で伝わらない、理解できないものを「何度も確認する」 などです。

ここで重要になるのは「顧客理解」「事前準備」です。

脳科学の観点で言えば、購買のための物質オキトキシンの分泌を加速させるために、「顧客理解」や「事前準備」が必要とも言えるでしょう。

顧客という言葉一つとっても「取引先」「顧客」「得意先」「お客さん」等多くの呼び方があります。

商談も「案件」「商談」「Opp」「プロジェクト」等多くの呼び方があります。

また、企業のHPに書いてあるMVVなどもお客様の言葉の最たるものです。

お客様のことを理解し、お客様の言葉でコミュニケーションを取るだけで、このコミュニケーションコストが削減され「心地よい」と感じ、オキトキシンの分泌を加速させる事が出来ます。

相手の話をまとめて確認することや、そもそも伝え割りやすく話す(AREA、結論ファースト)も当然重要です。

この3つのキーを繰り返し行うことでオキトキシンが分泌され、信頼感が高まり、本能、感情という論理より強い購買欲求を引っ張りだすことが出来るのです。


これで信頼関係構築

以上です。
次回は、これをやってはいけない。信頼関係を損ねるキーやその対応策についてまとめてみたいと思います。

久々の長文、お読みいただきありがとうございました!

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