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トレードで破産した40代はいかにしてITコンサルになったか(2/3回)

※前回の記事の続きになります

・見えかけた光…しかし
専業トレードでの浮上が難しくなり、私生活や身体に深刻な影響を与えたのが2023年の9月頃
そこから自爆覚悟のデスマーチで2024年の2月まで専業を続けました

請求書は山の様に積み重なるし生活に支障をきたしてるし、身の回りの物もほぼ全て売り払ってすってんてんです。
どう考えても昨年中には方向転換すべきでした。
しかし実際にはこの捨て身の強行軍によって周囲の反応は変わった様に思います
ブログでも負け記録と苦しい心境を晒し続けました。自分で言うのもなんですが、本当に本気の奴だけが持っている迫力の様なものが文章からも立ち上っていたはず(多分)

勝っているトレーダーからアドバイスがもらえるようになり、徐々に成績は上向きになっていきました。が、しかし
2月末にはもう経済的にどうにもならない状況に追い込まれ専業生活は強制終了しました

かくして僕は約20年ぶりに仕事を探す事になり、就職戦線に放り出されました。

・まず思いついたのはuber
仕事が何もない=お金がまったく入ってこない。となると絶望感ありますが、今はuberがある
ウーバーだけじゃなくタイミーみたいなギグワークっていうのもあるんですよね
身体さえ動かせば飢え死にはしない。これは心強い。心理的安全性確保。
まずはメルカリで街でよく見る配達用バッグを購入(形から入るタイプ)
実際バッグを抱えてみるとしっかりした作りでなんだかかっこよく思えてきました

20代のバンドマン時代アルバイトは死ぬほどやってきました
(結局ITと関係ない仕事は効率が悪くてウェブ系のバイトに落ち着きました)
積み重ねがチャラにされて突然あの頃に戻された様な徒労感も正直ありましたが、勇気も湧いてきました

・人生初のハローワーク
せっかくなのでハローワークにも行ってみました
ここでは仕事の紹介をしてもらうよりも、職業訓練のシステムに興味がありました
仕事の技能を教えてもらいながら月10万円くらいお金ももらえるというあれです
40代の転職は時間かかるだろうし、何かスキルも身につけたい。ということで話を聞きに

今は政府も就職支援にそれなりに力を入れていてリスキリング予算というのを出しています
資格の取得費用のうち何割かを補助してくれたりするんですよね

担当の方はとても丁寧で、想像していた様な威圧感はありませんでした
ただ肝心の訓練の方は月単位で詳細が発表されて、それから現地で面談して、またハローワークへ、みたいなタイム感
週に5日間授業にいかなくちゃいけませんし、それで月10万円
と考えるとリアルな話その期間余計貧乏になっちゃいそうだったので一旦後回しにしました

家賃を払わなくてよかったりといった生活条件の合致、
現状まったく手に職がない、もしくはやりたい訓練がちょうど見つかった
などの人は参加してみるのもいいと思います

・そして転職サイト登録
20年ぶりの仕事探しで右も左もわからないのでまずはバイト探し
当たり前ですが当時とは状況が全然違うんですね
応募はクラウドで一撃。履歴書も経歴書も一度書いたら何十社でも簡単に応募できます

しかしこれが書類すら全く通らないw
仕事が決まるまでの間アルバイトで凌ごうと思ったけどぜんぜんダメ
まあしかしこれはわかります
多分店長さんとかも30歳前後だと思いますし年上のおじさん面接するの嫌ですよね
経歴も訳わからんし自分の会社も持ってるのにバイトしたいって不気味ですよね

そんな訳で書類審査がまったく通らないのでアルバイトは諦めました
やはりおじさんはバイト面談に時間かけるくらいならギグワークの方が話が早い

経営者の方で、新しく挑戦する業種の体験としてギグワークをやってる人もいます
実際手を動かすと新しい仕事のイメージも湧いてきますし
大手会社の洗練された業務フローやマニュアルを学ぶ機会にもなると思います

・次に転職サイト登録
それから転職サイトに登録。
マイナビとかリクナビとか有名サイトはもちろんですが
今は業種別の専門サイトや、コンサル向けのサイト、フリーランス向けのサイトなんかもあります
あまりにも多いのでまず代表的なところ数社に登録してみます。

そこですぐ連絡くれるのが転職エージェント。登録すると当日中に
プラチナエージェントの〇〇です!みたいな感じでメールが山の様に届く
開封してみると明らかに一斉送信メールとわかる内容
そもそもプラチナエージェントってなんだ?モンドセレクション金賞みたいなものか?

色々省略しますが彼らは人材と企業を繋ぐと年収の3割程度が歩合でもらえる
なので一斉メールを送りまくって、反応があったら即座に面談してキープする
要するに現代の転職市場は人材紹介業の狩場と化している訳ですね

何人か連絡を返してみましたがとにかくすぐに面談したがる
頼んでもないのにめちゃくちゃ電話してくる。正直こわい、、
転職エージェントさんと協力した方が有利に進められるんでしょうが
自分は営業マン特有の雰囲気が苦手でちょっと敬遠してしまいました
信頼できる人を見つけたいけど仕事探しよりそっちのが時間かかりそう

そして次に感じたのは圧倒的な人手不足
自分は就職氷河期世代にあたるんですが、当時とはかなりの温度差があります
特にエンジニア系の仕事はめちゃくちゃあって、応募してないのにスカウトがめちゃくちゃくる
自分は現場にいたのはたった2年なのに企業さんの方から応募しませんかと連絡がくる
企業さんは人材獲得のために人を割いているわけで本当に大変ですよね

カジュアル面談という謎のシステムで家にいながらにして面接もできる。すごい便利。
実際に何件か面談させてもらったんですがこれは凄くよかった
事業の内容や欲しい人材像、業務の内容まで直接教えてもらえます
担当者さんの対応でどんな会社なのかも透けて見えてくる
あと人と話して少し元気も出てくるw

・エンジニア需要はめちゃくちゃある。しかし
前回も書きましたが就職後2年くらいプログラマーをやっていて、その時は行政や銀行系の開発に入っていました
現場をはなれすぎているので現状のスキルは新卒同然で再学習は必須になってきます。
ただ当時もそうだったけど、現場入ったら追いつけるという自信があったので
その自信を担保にして自営をしていたようなところがあります
しかしさすがに最近は年齢的にも浦島太郎状態で開発で現場入ってガンガンやるのは辛いなあと思い選択肢から外していた訳です

エンジニア以外の業種にもあたってみましたが未経験は基本通らない
経験がないと雇ってもらえないけど、雇ってもらえないと経験が積めない
これが日本で一度仕事を辞めると詰んでしまうといわれる所以だと思います
結局新卒で入った業界でずっとやるしか選択肢ないじゃんという
ここは柔軟な対応が必要だと思うのでまた改めて書きます。正攻法以外にもやり方はある。

次に雇用形態の問題。
エンジニアというと稼いでいる人はフリーになってるイメージですが
求人票に載ってるのはほぼ正社員です。業務委託はたまにある程度

フリーでやってる様な人はエンジニアに限らず実績や信頼度を事前に構築しているんでしょうが
採用側が正社員を欲しがるのは結構謎でした
経営をやってきた人間としては、正社員で雇用するというのは結構怖いんです
これについては書いてる人が沢山いると思うんで省略しますが日本の法律は圧倒的に社員有利です

にも関わらず求人は正社員が多い。
俺からすると、業務委託でもお金さえもらえれれば使い倒してくれてかまいませんよという感じなんですが
なぜかリスク取って正社員で雇いたいという、、
この辺りで、働くという事に関して自分と社会の間に大きな温度差があるのがわかってきました

・正社員真理教
零細企業で働いてきた自分にとっては仕事の成果=売上=給与、という絶対的な構図があります
売上あげなきゃお金もらえないじゃんという当然の発想です

しかし実際に世の中には売上に直結しない仕事は沢山あります
こういうのはノンコア業務というらしい
公務員とかもそうですし、士業や法務などの専門職も一部はそうですし人事もそうですよね
受付みたいな収益に直結しないサービスもそう

よく考えると毎日毎月カツカツに売上を上げなくてもお給料がもらえる仕事も多い
というかどちらかと言えばそういった仕事に就きたい人の方が多いんですよねきっと
そうなると当然守られてる立場の正社員で働きたい人の方が多いしそうでないと人が集まらない
こういった土壌にかつて終身雇用と呼ばれたものの残骸が積み重なり企業の方も正社員中心で組織を作っていくしかない
そんな状況が見えてくるわけです

もちろん超人材不足の今、そんな時代は崩壊しつつある訳ですが現代はその過渡期にある
uberに代表されるギグワークという働き方はそんな時代の穴にすっぽりハマる様にして登場してきたんでしょうね

実はギグワーク関連の企業さんからスカウトを頂いたこともありました
経営企画で声を掛けてくださり、面談も受けました
企業と人の雇用関係を柔軟にしたいというビジョンに共感してもいました
しかし既に正社員という働き方に疑問を持っていた自分は業務委託で仕事できないか聞いてみたんですよね

結果はNG。どうしても正社員で働いて欲しいとの事でした
雇用関係を柔軟にしたいんちゃうんかい!w
という思いもありましたが、ポジションによってはそうもいかないでしょうから納得しました

状況としてはエンジニア経験に市場価値があるらしく開発職ではどんどんスカウトが来るけど、
他はジジイすぎてバイトでも書類通らないみたいなちぐはぐな状態が続いていました
この辺りからはっきりと、雇用関係について真剣に考え始めました

・経歴の棚卸し
これは転職あるあるらしいんですが、まずは経歴の棚卸しっていうのをするらしいんですよね
職務経歴を洗いざらい書き出して役に立ちそうなスキルや経験を把握していく
そうすると出てくる出てくる。忘れていたあれこれ

KONAMIでデバッグやってたこととか、電子書籍の出版でテレビに取り上げてもらったこととか
スタートアップも5社くらいやってるしマネジメントもやってきた
新規採用の面談も300人くらいやったしインフルエンサーマーケティングもがんばった
ECもやったし芸能もやった
婚活サイトの運営で月1億売り上げた事もあった。あれもっとやればよかった。とか色々思い出してきた
また最近はAIに特に興味があり個人的な開発にも手をつけていました
需要が高まっている分野に身を置くというのも重要な要素です
専門分野がないっていうのが多少コンプレックスだった部分があるんですが
よく考えたらこんな横断でやってる人材って無茶苦茶貴重だなと思えてきたんですよね。手前味噌で恐縮なんですけども

そういう訳でそこを踏まえて面談にも臨む様になっていきました

・お前誰なんだよ
そうすると面談に臨む姿勢みたいなものもちょっと変わってきます
企業のサービスをチェックして課題や成長の余地を洗い出していく
面談の時にこれから取り組んでいきたい事や構想中の企画について質問して、それを補強する
業種特有の専門知識については敵うはずもないんですが、横断的な経験で負けることはほぼない。

そうすると大体なんだこいつ何様なんだよって感じになって面談に落ちますw

しかし例外的に面接官が経営層だったりスタートアップの構想を持っている場合があります
そういった時には面談内で構想がぐっと現実味を帯びる事になり
もうちょっと話を聞きたい → 時間単価でコンサルに入る
という流れになります。そこで2社ほど契約が取れて現在に至ります

もちろん部外者からいきなり信頼される訳もないので、そこからしっかり価値提供していきます
そうやって時間単価を上げたり、インセンティブ契約を提案したりもできる

▪️長くなったので、、
すみません2回で終わるつもりだったんですがもう1回だけ続きます
コンサル業務獲得に至ったくわしい経緯や提案の考え方

それから自分の価値の見直しや発信の仕方など
転職や仕事の選び方に役立ちそうなことをもうちょっとまとめて次回書きます

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