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鶴の恩返し。 2020.7.25

デスクワークは一人でしたいタイプだ。ごく短期間、オフィスと呼ばれる空間に身を置いたことはある。しかし、リラックスができない。衆人環視という状態もそうだし、好き勝手に行動ができない事態に言い知れぬ圧迫感を覚える。本気の集中ができないのは辛い。

基本、他人様に仕事しているところを見られたくない。仕事モードになったとき、それはいかに没頭し、研ぎ澄まし、一心不乱になれるかに掛かっていると思っている。きっと、僕自身は、あらぬ虚空を見つめたり、呆然としたり、独り言を吐いたりと、まったく周囲をなき物として振る舞っているはずで、間抜けで奇っ怪な表情を繰り返していると思うのだ。
そんなの他人に見せられないし、見られていると思ったが最後、もうなにもできない。つまり、仕事にならない。昔話の定番のひとつ、鶴の恩返しでは、おつうが我が仕事の最中を覗くなと釘を刺す場面があるが、僕も気分は変わらない。だから、最近のシェアオフィスの隆盛を見ていると、感性というものは人それぞれなんだと、深く思い知らされるのである。