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久し振りの反田恭平さん~Japan National Orchestra 2023 夏ツアー

初めてのJapan National orchestra


反田恭平さんが社長を務めるJapan National Orchestra(JNO)のコンサート(@東京芸術劇場)に初めて行ってきました。もともとは自分で買ったチケットではなく、仕事の都合で行かれなくなった知人の代わりでした。



反田恭平さんのリサイタルには、以前から時々行っていました。一番最後は2021年のショパンコンクール直前。オールショパンプログラムでした。
ただし、ショパンコンクールで2位を取られてからは、チケット争奪戦が激しくなり、JNOも含め、足が遠のいていました。今回は願ってもない機会だったのでした。

反田さんは、ショパンコンクールに挑戦した理由はその後の夢の実現(オーケストラを持つ、学校をつくるなど)のためであったことは、受賞してからのインタビューで知っていました。もともと行動力やリーダーシップがある方ですが、オケについてはすぐに動かれて、有望な若手アーティストの活躍の場を作られました。それが、JNOです。
また、反田さんご自身指揮に対する想い入れの強さも発信されていましたね。


トルコ行進曲に痺れた


プログラムは

●モーツァルト:ピアノ協奏曲第15番 変ロ長調K.450 指揮・ピアノ:反田恭平
●アンコール:トルコ行進曲
●チャイコフスキー:ロココの主題による変奏曲 作品33 チェロ:水野優也
●アンコール:フィッツェンハーゲン アヴェマリア チェロ4重奏
●モーツァルト:交響曲第40番 ト短調 K.550

小編成のオケですが、膨らみのあるとても良い音楽になっていました。
弾き振り・・弾いちゃ振る。すごいなと思います。

アンコールのトルコ行進曲に痺れました。
これまで、上原彩子さんのを生で聴き、藤田真央さんのを配信等で聴き大感動。
そして、今回の反田さん。モーツァルトは楽譜の難易度が高くないからこそ、ピアニストの凄さがわかります。実はこの曲は、子供の時に発表会で弾き、今も家でちょくちょく弾いている好きな曲ですが、名手達のを聴くと、「こんな風には100年経っても絶対弾けない~💦」と思う。
反田さんのも「トルコ行進曲ってこんなに味わい深い曲なんだ・・・」と痺れてしまいました。もう一回聴きたい~。よし、練習するぞ!

チャイコフスキーと次のチェロによるアンコールは知らない曲でしたが、美しい。チェロっていいですね~。

最後の交響曲40番はよく耳にする曲です。
この人数でこんなに深い音が出るとは。1人1人の技術もきっと高いのでしょう。
指揮の反田さんとの一体感も素晴らしい。
終わった後の、みんなでやったよ感もとてもいい雰囲気。
清々しい気持ちになりました。

反田さんのキャリアプロデュース力

一芸秀でた方というのは、何をやってもできる・・・と考えています。
そもそも、彼らは努力できる非凡な能力があるから、持ち合わせている才能を光らせ一芸秀でるわけで、方向を変えても進化する。アーティスト、アスリートなど、セカンドキャリアで一段と輝いている方は多く見られます。

しかし、そこに必要なのが戦略。
それがなければ、実績や経験、知名度などを充分に活かすことができません。
反田恭平さんは戦略的な思考を持っている方です。
ピアニストとしてメディアで注目され始めた頃のこと、Facebookをうまく使って知名度を上げ、集客をしていました。
そして、ショパンコンクールに挑む際に、これまでの優勝者(入賞者?)の弾いた曲を全て分析して戦略を立てたのは有名な話。
コンクール自体も、もし失敗したらキャリアにダメージとなるリスクがありながらも、世界的な知名度が夢を叶えることに必要ということで挑戦。
いまのところ、その通りになっています。

今後はどのような戦略で驚かせてくれるのか。楽しみです。






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