上質な音の響き 小林愛実さん 2024/07/10
小林愛実さん、5月のラフォルジュルネでコンチェルトを聴き、変化を感じていました。今回はどんな演奏を聴かせてもられるのか?楽しみにしていました。
5月は真っ赤なパンツスーツ。今回は?
シフォンのケープみたいなのがついた、ホワイトのドレス。会場からはため息が。
※Facebookに演奏後のステージ写真をあげていた方がいましたが、この日写真撮影は許可されていませんでした💦
リサイタルは、上質!素晴らしかった!
もともと繊細な演奏をされる愛実さんですが、繊細さがより極まるだけでなく、幅も広がった。ライフイベントと結びつけてはいけないのかもしれませんが、ご自身が何かで話されていたようにお母さんになったことで大きな変化があったようで、それが演奏にも表れていました。
シューベルト、モーツァルト、シューマン、ショパン。
「そうそう、こういう風に弾きたいのっ!」という、最上級のお手本続き。小柄だし、手も大きくなさそうだし、力も強くないだろうけれど、必要な音が際立って響き渡る。どうやったらここでこの小指から会場全体にきれいに響く音が出るんだろうか?こんなところでどうしてこのメロディ歌えるの~?
現在シューベルトに取り組んでいて、若干ハマり中。
大切に大切に、ちょっとした和音の変化を味わっていく感じ。美しい~。
モーツァルトの幻想曲、弾いたことはないですが、いい曲ですね。発表会の候補リストに入れたいと思います。
シューマンの子供の情景。お子さんが目の前にいるような、語りかけるような優しい演奏。以前反田恭平さんが、トロイメライをお子さんに聴かせているとおっしゃっていましたが、お母さんが弾くこともあるんだろうな。
そして、ショパン アンスピ!繊細さに壮大さが加わって、ブラボーです!
アンコールはショパンのノクターン(遺作)と幻想即興曲。
幻想即興曲は、このクラスの方が弾くことは少ない曲です。もう美しすぎて、素晴らしすぎて涙が出ました。こんな歌い方があるとは。
以前も愛実さんのリサイタルを複数回聴きましたが、何もかも変わった印象を受けました。情熱的かつ完璧な演奏の後、「弾きましたけど何か?」って感じてクールにステージを去っていました。
今回は、会場を見渡して聴衆に何かを伝えてる。愛実さんの喜びとか感謝とかあたたかいものが溢れていました。本当に素敵なステージでした。
そして、「こういう美しい演奏にほんの少しでも近づけるように頑張ろう!」とモチベーションが上がったのでした。
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